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食好きさんの逆転劇!  作者: シャルル
2/2

目覚め


寒い、寒すぎる。


うっすらと意識か戻ってきて、感じたのがそれだった。


助かったのだろうか?




……あれ?なんだか、とても臭い、何だろう?


あと固い、寝ているのはわかったがすごく固い


さらにめっちゃ体が痒い


こんなに寝心地の悪い寝床は初めてだ。

何だか鈴乃のおうちの布団で寝たくなってきた。


意識が完全に戻ってきた。


体をもぞもぞ動かすと、丸太を並べた上に寝ているのがわかった。


目を開くと見えた手は薄汚く、爪楊枝並に細い。


一体何事かと思い、周りを見回すと、様々な色の髪が見えた。


赤色、茶色、緑色…




少なくとも日本ではない、ていうか外国でもこんな色の髪は見たことがない。


世界が違うかもしれない。


いくら考えても分からないものは分からないので周囲をまた見回す



見える髪の元を辿れば子供であることがわかった。


どれもこれも、小学校に入る前後の歳だった。



そして全体的に汚い。


お風呂に入れてないからなのか、すごい汚い、汚物も垂れ流しだし、髪の色もくすんで見える。


石造りの壁と屋根はあるが、大して広くない、子供はざっと数えて30人くらい。


夜なのか、みんなぐっすり眠っている。


上半身を起こすと、真っ赤な髪の毛が目に映った。



髪はそこそこ長く、腰くらいまであるようだけれど、お世辞にもつやつやとは言えない髪だった。




うわぁ、ベタベタするよ、これ


洗いたいと思ったけれど、ここが何処なのか今の私にはわからない。



なので、朝になるまで、寝ようと思う

月明かりだけで行動するには、心許無いからね








……朝になりました…


眠れない、お腹が減りすぎて眠れない…



ご飯…ご飯どこ…


ご飯が食べたい…今なら昆虫食も美味しく頂ける気がする…



うん、ご飯を探しに外に出かけよう


よいせっと体を起こし、地面に立つ


ただそれだけの事なのに、この体はとても疲れた


立つだけで息が切れるって…

どんな体だよ…



朝になったこの場所は、少し人が増えた気がする。



夜中は子供くらいしかいなかったが、今は成人した男女が見えた。その人達は、白い服を着ていた。



私はそれをよそ目に、とりあえず人気のある所へ行こう思った。


廊下らしきところから成人した人が来てるから、その辺に行ってみよう



テトテトと歩いていると、壁際にたくさんの像がある。

どれも白くてツルツルしてそうだ。

落としたら怖いから、触らない

触らぬ神に祟りなし、だからね




その先に進んでいると、途中で成人していそうな人に出会った。この人も白い服だ。



ものすごく驚かれた顔でまじまじ見つめられてしまったため、私は走ってその場を後にした。




…待って、3歩も走れない…

ベッドから立つだけで疲れるんだもんね…

歩いてる時も疲れてたよ……


私はまじまじと見つめてきた人に、お腹が空いた、とだけ残して意識を手放した。



…仕方ない、疲労が限界だったんだ。

世界中旅してもへっちゃらな、鈴乃の体が恋しくなった





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