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クリスマスの夜に

クリスマスのデートを楽しみな未耶は待ち合わせの最初のデートと同じ駅前にした。未耶は今日何をするか、健太に買ったプレゼントをいつ渡すかを考えていた。


「未耶!」健太の声がした。

「健太!早く行こ!」未耶は健太の手を取って目的の場所に行く。


「健太!今日は楽しくしようね!」


「うん!絶対未耶を楽しいと思って帰れるようにするよ」健太は何故か少し硬い、緊張しているのだろうか?


「緊張してるの?」

「うん、少し・・・」2人は笑顔で話す。話している間に目的地に着いた。


「ここだよ、目的の場所」

「ここってデパートじゃん」目的地は最初のデートで行ったデパートだった。


「うん!クリスマス仕様になっていてツリーもあるんだよ」

「そうなんだ、なら前とは違う雰囲気が味わえるね?・・・あ、映画でも見る?前みたいに」健太は少し意地悪っぽく言ってみた。


「絶対いや!今回は行きません!」未耶に拒否された。すると健太が小声で何か言った。


「今回・・・ね、」


「ん?健太何か言った?」

「なにも、それより早く行こーぜー!」健太がすごく張り切っている。そんな健太に未耶も引っ張られてデパートの中に入っていく。すぐに綺麗に飾られているツリーが目に入る。


「うわー、凄いね」

「こんなデカイのそうそう見れないよな、クリスマスでも」

「確かに!」未耶と健太は2人でツリーを見ながら話した。そして、2人は手を繋いでデパートを楽しんだ。


3時間後────


「楽しかった!健太ありがとう!帰ろっか」

「未耶、これからあの丘へいかないか?」健太が突然言い出した。


「え?良いけど」

「よし!じゃ、行こ」健太は未耶の手を引っ張る。健太の手が暖かい。未耶はそう思った。


「未耶、着いたぞ!」


「やっぱり眺めが綺麗だね!夜だから街の明かりでなおさら綺麗!」未耶は聞きたいことがあった。


「健太、将来何の仕事がしたいの?」未耶は知りたかっただけだった。健太が将来何になるのか気になったから聞いた。健太はちゃんと答えた。


「そうだな・・・保育士かな、子供好きだし」答えた健太はあまり答えたく無かったみたいな言い方だった。


でもそれは一瞬だった。健太はすぐに笑顔で未耶に聞いた。

「未耶は何になりたいの?」


「私はね・・・特にまだ決めてないかな」


「そっか・・・でも急がなくていいんじゃないかな」


「うん」この時、未耶は少し健太を遠くに感じた。何故なのかは今は分からなかった。


「よし、帰ろっか」


「うん」2人は笑顔で帰る。そして別れる前にキスをした。

「ばいばい、また明日!」未耶が言う。


「バイバイ、またね」健太が言った。そして健太から未耶が見えなくなった。健太は自分の家へと歩き出す。


家に帰った後、未耶に電話が掛かってきた。


「はい、もしもし高梨です」それは健太のケータイからだったが声は────


「あ、あの・・・健太の母ですが未耶さんですか?」健太の母?


「はい、そうですけど」


「健太が家で倒れて原因不明で青南病院にいます」未耶は健太の母の言葉の意味が分からなかった。


「病院?健太が・・・原因不明」未耶には意味が分からなかった、分かりたくなかった。でもすぐに病院へと飛び出していた。


さっき帰ってきた道を改めて走る。健太とデートの帰りに通った道を走る。健太は大丈夫と信じながら。そして病院で見たのは・・・


健太がベットに横たわり寝ている姿だった。



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