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だからどうして吸血鬼になるわけ?

吸血鬼、それは人の生き血を吸うとされている魔物だ。若い女の血を好むらしく、夜中、月夜を飛び回っているらしい。

ニンニクや十字架を苦手としているが、太陽の陽射しを浴びれば即砂とかす。

なお、吸血鬼に血をすわれた人間は、その吸血鬼の配属の吸血鬼になるらしい。

そして今宵も一人の吸血鬼が月夜を舞う。




「はぁ~…そろそろ寝よう…」

あるマンションの七階に一人の女子高生が住んでいる。

名前は大中観音(おおなかみおん)

現在独り暮らしの17歳だ。

明日はある集会の為早く寝るらしい。

早いといっても現在深夜一時だった。

そして部屋の照明を消した時、

コンコン と

窓を叩く音がする。

風だろうと特に気にしなかったが、しばらくすると再びノック音。

ここは七階だし人がくるわけない。

お隣ももう寝てるし…


無視すると、三回目のノックがきた。

何かが窓に当たっているのかと思い、窓を開けてみると、

「キャアッ!!」

ものすごい風が押し寄せ目をつむってしまう。慌てて窓を閉めた。


何よ今の…


今の突風が気になったが、考えることをやめ、ベッドに入ろうと方向転換する。

すると、何かにぶつかった。


ん?

私の部屋障害物なんかあったっけ?


顔をあげると、


「え…」


「こんばんわ、お嬢さん」


目の前に立っていたのは黒マントの赤い目をした男だった。


「ヘっ、…き、きゃ」

そして、


かぷ


首筋に噛みつかれた。

鋭い痛みが走り声を失う。


「なっ………痛っ…」

血を吸われてる?

体から血が抜けてく感じがした。

慌てて突き飛ばす。


「力の強いお嬢さんだ。」

「あ、あんた…何、すんのよ…」

首に触れると血が流れていた。


「まさか…吸血鬼?」

「そのとうり。貴女の血を吸わせて頂きました。実に美味しい。」


吸血鬼は血で汚れている口を拭き取りながら言った。


「すいません、つい美味しそうだったもので。ついでに謝っておきますが貴女を吸血鬼にしてしまいました。」


「え…?」


頭が混乱している。

吸血鬼になった?私が?


「吸血鬼に血を吸われたら吸血鬼になってしまうのです。ですから貴女ももう吸血鬼なんで「はぁ?」」


吸血鬼の言葉をさえぎり観音は声をあげた。


「え、何?私が吸血鬼になった?」

「ええ、貴女はもう吸血鬼です。」

「は?何してくれてんの?ホントに吸血鬼になった訳?」

「ですからそうなんで「ふざけんじゃないわよ!」」


こっからバトルスタート



「何勝手に血ぃ吸ってんの?誰がいいって言った?」

「いや、誰も」

「優雅に答えてんじゃないよ!お前勝手に女子高生の部屋入り込んで首筋にかぶりつくとか何?変態の域じゃないな」


「………私は吸血鬼ですから」

「だから何だよ?だいたい何で私が血を吸われたからって吸血鬼になんの?何?蚊みたいに血を吸った時唾液でもいれてんの?汚ねぇっ!!」

「違います、吸血鬼はそんな事しません」

「じゃあ何で吸血鬼になるんだよ!?歯になんか塗ってんの?吸血鬼ウイルスでも塗ってんの?」

「吸血鬼を病原菌みたいに言わないで下さい」

「菌でしょうが!何もなかったら人間から吸血鬼になんないでしょ?うわ、汚ね、変なの体内に入った」

「ちが、」

「ちがくないでしょこの変態。第一さ、土足で入るとか何様?」

「じゃあ浮きます。」

「浮くもなにもまず不法侵入の時点でアウトなんだよ!!」

「え、あ、」

「おい変態、ワクチンよこせ。」

「ワクチン?」

「お前が私の体内に入れた汚物に対抗するワクチン。解毒剤みたいな」

「だからそういうのじゃないんですって」

「じゃあなんなんだよ!?言ってみ、ほら。何で吸血鬼になるんですか?」

「…………えっと…」

「えっと?えっと何?」

「……………」

「分かんないなんて言うなよ?だって勝手に人吸血鬼にしてんだからさ、納得のいく理由はあんでしょ?なぁ、変態」

「………………」

「黙ってないで何とか言ってよ?変態」

「…………………」

「おい、変態。変態さーん?何かいってくれませんか~?」

「………………その、そういう摂理で」

「どういう摂理何だよ?あ?血ぃ吸われたら吸血鬼になんのか?じゃあ蚊に血を吸われても吸血鬼になるの?なんないよね?」

「…………」

「変態さーん?おーい、」

「………さっきから変態変態ってうるさいんですよ!!」

「うるさいのはお前だ!今何時だと思ってる?深夜一時過ぎたぞ!?加減して叫べ!!」

「ぐぬぬ……」

「そもそもさ、何で女の血なの?女好きなの?やっぱド変態だな」

「男の血だって吸いますよ」

「じゃあこれから女の血吸んなよ、キモいんだよ。男の血だけ吸え。」

「それは画的に」

「一丁前に画きにしてんじゃないよ!そもそもお前が写ってる時点で画終わりだわ」

「うぅ………何で貴女そんなに厳しいんですか!?」

「吸血鬼にされたからでしょうが!あぁもういい!!ドラキュラに頼んで直してもらうから…早く出てって」

「は?」

「だから、アンタ役に立たないから吸血鬼の長に直してもらうって言ってんの。殺されないうちに帰んなさい」

「何で我らが主を知っているのですか?ただの人間が…」

「………鈍いわねアンタ。おおなかみおん、並び替えてみなさい」

「おおなかみおん………………え、もしかして、おおかみおんな?」

「そうよ今日が満月だったらアンタ私に殺されてたからね、明日の集会、魔物同士の集会でドラキュラに聞くから、ほら、帰って。変態。」

「な、…………嘘っ…」

「じゃあね、蚊」



そして吸血鬼は七階から落とされたとさ。















ん?なんか予定の話とちがくなった気が…


まぁいいか


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