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第5話 目撃者

お店に入ると和久君は「いらっしゃいませ」と言い


「どうだった?」と聞く


「話は聞いたけど、特には」と正直に答えた


「そっか。次は聞き込み?」


「うん。その予定」


「それ、私も行くの」と綾瀬が嫌そうな顔で言う


「お願い。1人じゃ不安」


「しょうがないなあ」


「話がまとまったところで何か飲みますか?」と和久


「カンパリソーダ」と綾瀬


一瞬驚く和久


そして「かしこまりました」


この前のプースカフェと違い、カンパリというリキュールに


炭酸水を入れただけである。


「なにか意味あるの?」と私が綾瀬に聞く


「別に」と綾瀬は笑って言う


和久が「文月さんはどんなのがよろしいですか?」


「う~ん。お任せ」


「じゃあ」と言ってこちらもカンパリというリキュールに


カルピスなどを入れてきた。


「なんていうカクテル?」


「プレリュードフィズです。意味は真意を知りたい」


「今の私達にぴったりですね」


私はカンパリソーダの意味ってなんだったんだろうと


気になったが、雰囲気的に聞きずらかったので


聞かないことにした。



翌日、私達はタイムカプセルを埋めた小学校の裏手付近に向かった。


通行人はほとんどいなかった。


たまに年配の人が歩いているぐらい。


3人ぐらい綾瀬の撮った写真を見せて、見かけなかったか聞いた。


しかし、誰も知らないと言う。


諦めかけた時、杖をついて歩いている老人に聞くと、


年末にこの人を見かけたという。


指を指したのは久喜君だった。


私は老人に詳しく話して欲しいとお願いをした。


「年末あたりの夜中に、この子を見かけたよ。


小学校からスコップを持ってな。夜中に何してんだろうと


思ったから覚えているんだ」と老人が言う。


久喜君が犯人だったのか。


本人に問い詰めようかと思ったけど、一旦和久君に話そうと。


翌日大学構内で和久君を呼び出し、前日の話をした。


「そうか久喜が犯人か。ある意味納得かもな」


久喜君はタイムカプセルのことも覚えていた。


自分が入れたものも言いたがらなかったし、


人に見られるとまずいものだったのだろう。


久喜君に連絡を入れ、本人に目撃情報突きつけ、


犯行を認めさせようと思った。


スーパーで働いているのはわかっているので、


この前と同じ曜日にスーパーへ押しかけ、


逃げられないようにしようと思った。


当日、綾瀬と一緒にスーパーへ向かったのだ。

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