第3話 BAR
BARに入りカウンターの席に座る。
「いらっしゃいませ」
私と綾瀬にメニューを差し出した。
綾瀬は「プースカフェ」と告げ、ニヤリと口角を上げた
和久はほんの一瞬ピクリとして
「かしこまりました。少々お時間がかかりますが」
「構いませんよ」と相変わらずニヤリとする綾瀬
「ねえ、プースカフェってなに?」
「いくつもの層を作るカクテル。めっちゃ大変」
「なんでそんな嫌がらせを」
「イケメンが困る顔を見たいから」
和久はバースプーンの裏側にリキュールなどを
比重の重い順に入れていく。
勢いよく入れると混ざってしまうので、真剣である。
「イケメンの真剣な表情良いわ~」と綾瀬
見てる方はお気楽である。
「お待たせしました」
きれいな層のカクテルが提供された。
私は「簡単なので」
「どういうのがよろしいでしょうか?」
「じゃあアルコールが低いので」
「かしこまりました」
スプモーニというカクテルが提供された。
作ってるところを見てたけど、3種類の飲みものを
混ぜ合わせたものだった。
1口飲んでさっそく質問。
「和久君はタイムカプセルに何を入れていました?」
「ワイン。銘柄は覚えて覚えてないけど、親のもの」
「割れそうなものを…」
「なんか緩衝材をグルグル巻きにした覚えが。
それとあの中身の大部分をしめてると思う」
「そうなんだ」
「ワインでほとんど場所占めてたものね」
と綾瀬が和久を見ながらいう
「ということは他の人は小さいか、薄いかなんだ」と私が言った
「そうじゃないの。文月さんと綾瀬さんはなにを入れたの?」
「それが全く覚えてなくて」
「私も」と綾瀬も言う。
「あとは、瑠璃川さんと久喜君と紀伊馬君の家と連絡先を」
「ちょっと待ってて」
和久君はバックヤードに行くとスマホを持ってきて、
3人のことを教えてくれた。
「一応、和久君の家も」
「わかった」と言って紙に住所を書いて渡してもらった
「ずるい」と綾瀬が文句を言ってきた
「なにが?」
「家に押し掛ける気でしょ」と文句を言う綾瀬
「必要に迫られなければ使いません」
「ふ~んどうだか」と不満な綾瀬
「1人ずつ聞いて回るの?」と和久
「うん。そうするつもり」
私はさっそく3人に会って話がしたいと連絡した。
そしてしばらくして順に返事が来た。
「瑠璃川さんが今日の夜なら会えるって」と私が言い
スプモーニを飲み終わると、さっそく向かう準備をした。
場所は○○駅の近くのカフェだ。
綾瀬を急かして、店を出て向かった。




