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第10話 綾瀬

綾瀬は夢を見た。


去年の秋ごろだろうか。


目線が低い。


子供になったようだ。


何人かで木の下に物を埋めている。


自分も一緒になって埋めている。


しかし翌日には掘り起こされ中身が晒された。


「お前ポエムなんか入れたのかよ」


誰だろう。


男の子の声だ。


そして目が覚めた。


この時綾瀬は思い出した。


そうだ、昔タイムカプセルを埋めたんだと。


確か成人式の頃に…


綾瀬はタイムカプセルに自作のポエム集を入れた。


掘り起こしたら、みんなに笑われる。


さっそく夜になると、タイムカプセルを埋めた場所に行く。


確かこの辺に。


小学校にスコップがあるはずだ。


場所が変わってなければ、屋外の用具入れの所だ。


小学校に忍びこみ用具入れを目指すと、


スコップがあった。


さっそく持って掘り起こしに。


土が固い。


思ったよりも深い。


場所が違うのだろうか。


それともすでに誰かが…


1メートルぐらい掘るとタイムカプセルが出てきた。


紐でネジ回しが縛ってあった。


さっそく解いてネジ回しを使う。


もう3時間ぐらいすぎただろうか。


ようやく蓋が開いた。


中はワインボトルがほとんど占めている。


そっと取り出す。


目当てのポエム集があった。


これさえなければ…


さっそく回収する。


そこで思った。


ポエム集だけ抜き取ったのでは


私が掘り起こしたことがバレる。


いっそタイムカプセルごと。


しかし予想より大きく、


手持ちのバッグに治まらないし、重い。


仕方なく中身を全部抜き取った。


ワインは高級そうだ。


金貨もある。


手紙が2通ある。


絵もある。


全部バックにしまい、再び蓋をし土に埋めた。


これで大丈夫、私は悪くない。


そして帰りにスコップを戻し、帰路に着いた。

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