70話目 小説の構造
小説の構造部分だけを分解してみよう。構造の機能とかはほぼなしで。
具体的に書いた方が分かりやすい。
だいたい、こうだ。
・4-6章の章立て。
・1章あたり4-6話程度。
・1話1話次の話に、だいたい連結。
・文字数が大きくなると、第一部、第二部…と部分け。
一冊の本を10万文字と仮定する。この本は、5章立てとなっているとする。したがって、一章あたりは、2万文字である。各章は、5話で構成されている。したがって、1話あたりの文字数は4000字である。
4000文字×5話×5章=10万字=本一冊
1話の構造は、どうなっているか。
なろうで多いのは、1話で一応閉じているエピソード系。エピソードを25個思いつけたら、完結だ。
ただ、エピソードのみでは、ストーリーがなくなるので、完全に閉じる起承転結エピソードよりも、あえて、エピソードのいくつかを抜き取って、別のエピソードに埋め込む。
1話1話の連結を意識する。連結は、完全にエピソードならば横のつながりだが、ストーリーは縦のつながりである。
横のつながりは並列していて、互いの話の関係は薄弱だ。次の伏線になることはないし、ストーリー上の重要性も低い。
縦のつながりは、ストーリーのアーク、つまりストーリーの起伏と関係している。いくつかの話は、この部分を担当していて、固い鎖で繋がれている。
小説を書くためには、いくつかのエピソードを思いつくこと、そしてストーリー上重要となる話をキチンと話の中に落とし込むことが必要となる。
10万字と聞くと多く感じるが、分割してしまえば、4000字の1話を二十五回書くこと、そして、その二十五回の間に、ストーリーを差し込むことになる。
さらに章立てがあるので、ストーリーの話の差し込み方は、一章に、一個ずつ配置すれば十分だ。起承転結ならば、余るくらいだ。まあ、実際は、起承転転転転転転々結みたいに『転』をくりかえすわけですが。
4000字×5話=1章、と分割して考えれば、かなり楽に一応の構造が建てられます。