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菫とお買い物




 尾賀さんとの初お出かけから家に帰宅した泰助、未だに菫からのライン攻撃を受けていた。


畜生、菫のやつしつこすぎんぞー。 明日の出発時間も決めたからもういいだろって…

『待ち合わせ場所は?』なんて聞いてきやがって、大声出せばお前の家からでも俺の家に聞こえるよ!お前といつ待ち合わせなんかしたことある? 石を投げたら届く距離だろうが。


ま、どうせ俺がおっぱいクイーンと一緒だったのが不安だからこんなしょーもない事言ってくるんだろうけど。心配しなくてもお前もSランクだからちゃんと保管してやるよ。



 しかし… あのおっぱい丸出しの服2連発はヤバかったな。最後のは本当に心臓止まりかけた。

あんなもの見せられたらもうエロ本なんかに戻れない。やっぱ生は違う。伊達に3Dではないな。

良いもん見せてくれたな~ もう尾賀さん本当に最高!


あんなおっぱい見たらもうBランクなんて見れない。Aランクでも興奮できないかも…

出来ればもうちょっとじっくり見たかった… あまりの突然のことで集中できなかった。 無念…


………ん、待てよ… そう言えばしつこくラインしてくるこいつもSランク…

と言うことは… と言うことだよね~  グゥッヘッヘッヘ~ 


このラインの仕返しはお前の試着で払ってもらうぞ… 菫。

そんな訳で急激に明日行く菫とのショッピングが楽しみになった泰助であった。



 だけど… 尾賀さんには何か深い秘密があるんだろうな。

帰りの電車でずっと感じていた違和感がようやく分かった。

尾賀さんは… どんな時でも俺との距離が一定だった。歩いているときもベンチに座っても。


それに偶然俺が近寄っても知らぬ間に彼女はその分離れている。

何故なのか理由が分からないから、今は彼女のやりやすいようにしてもらうしかないな。



 次の日の朝、泰助は菫を家まで迎えに行く。待ち合わせが嫌なんだったら迎えに来いという菫の命令のため。迎えに来いって10mも離れてないのにあいつは何考えてんだ? しかし嫌だと言ったら何されるか分かんねーし行かざるを得ない自分が悲しいぜ。


「おはようございまーす」


俺が玄関を開けて挨拶をすると、奥の方からパタパタとスリッパで歩いてくる音がする。


「泰助、久しぶり」

元気な顔で現れたのは妹の椿だった。


「よう、椿 久しぶりだな。菫は起きてるか?」

「お姉ちゃんね~… 」


そう言うと椿はにんまりとして怪しい笑みを浮かべる。


「泰助さぁ~ お姉のこと実際どー思ってんの?」

「どうって、菫は菫だろ? それ以外に何がある」


それを聞いて額に手を当て俯きながら首を振る椿。 やっぱだめだわって感じで呆れる。


「じゃあさ、お姉のおっぱいはどー思う?」

「あれは最高―だな」


そこはしっかり食いつく。椿は思う… お姉が幸せになるにはやはりおっぱいを使うしかない。


「だったらさー、お姉が無条件におっぱいを………」


「椿、さっきから何を言ってるのかなぁ~ 私のおっぱいがなんだって?」


口調は優しい… でもその顔は全然優しくない… ってか妹だから分かる姉のこの顔の怖さ。


「な、なんでもないよ… ねぇ~ 泰助…」

俺に振るんじゃねー! なにヤバくなってからバトン渡そうとしやがる、椿のバカが…


「す、菫… 用意できてんだったら行くぞ…」

そう言うと菫の表情は一気に変化してにこりと笑顔になる。実は泰助が来るのを今か今かと待ちわびていた。


菫は上機嫌で、

「準備はできてるよ、行こう」


そう言って夏用のサンダルに足を通して泰助の傍へと近寄る。


「お姉、泰助、いってらっしゃ~い」



 椿に見送られて泰助と菫は駅に向かって一緒に歩いて行く。

菫の服装は淡いブルーで長めのスカート、ライラックカラーのシャツに薄手の白いカーディガン。

夏らしく涼し気な格好だが、身長がありスタイル抜群の菫が着ると本当に様になる。


泰助が菫と一緒に買い物に行く… 実は珍しくもなんともない。そもそも泰助の服の半分以上は菫が選んで買ったものだ。それに佑助や椿を連れて4人で買い物に行くこともたまにある。


ただ、泰助が菫を誘って買い物に出かける… これは今まで殆んどない。

だから菫は物凄く機嫌がいい。菫としては泰助にデートに誘われたような気分になっている。



 二人は何処へ行こうかと昨日相談したが、やはり昨日泰助が行ったショッピングモールがいいと言うことになったので、泰助は2日連続で同じモールに行くこととなる。

だが、これを提案したのは泰助。当然理由はある。


尾賀さんが試着したあのヤバい服がどの店のどこにあるのかすべて覚えてる。

菫、昨日のライン地獄のつけをその体で払ってもらうぞ… げぇへへ~。



 昨日と同じように電車に乗ってモールに向かってるのだが… やはり菫といると状況が変わる。

駅でも電車内でも菫は注目を集めまくる。尾賀さんも周りの目をよく引いてたが、菫の場合は桁が違う。だが菫は全然気にしない。いつものことなので平然としている。その辺は昨日の尾賀さんと全く異なる部分だ。


それに菫は外出するときによく俺を連れていこうとする。その理由は…

座っている俺達の前に立っている男2人組がひそひそ話している内容を聞けばよく分かる。


「前で座ってる子、すっげー美人だな」

「でもとなり彼氏でしょ? やっぱ美人はイケメンが好きなんだよね」


こんな感じでみんな納得する。おかげで菫に声をかけてくる奴がいなくなる。

俺はナンパ防止の魔除けアイテムか?


取り敢えず俺が横にいると外出がスムーズに運ぶらしい。



そんな感じでモールに到着。

どうしよう… 俺の服を先に買うか、菫のおっぱいショーを先にやらせるか…


そんな感じで悩んでると、「泰助、昨日欲しい服全部買えたの?」菫が聞いて来たんで、「全く買えてない」そう答えると「泰助のを先に選んであげる」ってな感じで俺の服を先に買うことになった。



 菫は自分の感性で俺に似合いそうな服をてきぱきと探してくる。毎度のことながら20分もあれば候補が絞られる。それからいくらか試着するが、サイズはいつもピッタシ… あいつは俺が寝てる間にサイズを測ってるのか? そんな感じで小一時間程度で俺の服は買い終わる。



「菫、ちょっと早いけど昼飯食べるか?」

「そうね、丁度きりもいいし」


そんな訳で少し早めのランチ。


「あ、あれ美味しそう。あそこにしよ」


菫と外食する場合、俺に決定権は無い。しかもだいたい直ぐに決まる。さすが菫、男らしい。

菫が決めたのは和食で天ざる。今日も暑いので冷たいそばはとっても美味しそう。


注文を済ますと菫は何やら姿勢を正して俺をしっかりと見据え、真剣な表情で話しかける。


「昨日は尾賀さんと何処へ買い物に行ったの?」


ギクッ… 昨日から全く聞いてこなかったから聞かれるとは思わなかった。

嘘ついてもどうせバレるし… よし、あの手で行こう。


「昨日もここへ来たよ。尾賀さんが服を見ている時に菫に似合いそうなのも探しておいた」

どうだ、菫… 俺はいつだってお前のことを考えてる作戦!


「ふ、ふぅ~ん、そうなんだ。 で、なんかいいのあった?」

あるよあるよ~ おっぱい丸出しのいいやつがね…


「お勧めはいくつか見付けておいた」


「そ、そお… 楽しみだな…」

俺も楽しみだよ~  あ、よだれが…



取り敢えず今日のデザートは菫のおっぱいだな。


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