表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

最初の裁判


次の日、私は王の間に連れて行かれた。国王は厳かな表情で私を見つめていた。私の横には、例の緑髪の少女が立っている。国王と少女は何かを話しているが、もちろん私には何を言っているのかさっぱり分からない。


国王が私に向かって何か言葉を投げかけると、少女は驚いた顔をしていた。その表情から、嫌な予感がした。


きっと、私は用済みだと思われているんだ。


日本で読んだ異世界物のラノベや、ゲーム、漫画の数々。異世界に召喚された者には特別な力があるのが定番だ。しかし、ここに来てからの私は何もできなかった。ただのブラック企業で働く平凡な人間に過ぎない。彼らが私に期待していた力や能力は、何一つ見せられなかったのだ。


私は失敗作だ。


だからこそ、異世界の人々は私を野放しにしておくわけにもいかないだろう。何の役にも立たない上に、この世界の人々にとって未知の存在である私を放置することは、彼らにとってリスクだ。だから、処分されるのだろう。


嫌だ、死にたくない……


心の中で叫びながら、私は必死に考えた。何とかして、この場を乗り切らなければならない。そんな時、緑髪の少女が私の方を見て、一瞬の間があった。彼女の瞳には、微かな同情の色が浮かんでいた。


その瞬間、少女は国王に向かって強く何かを訴え始めた。彼女の言葉は分からないが、その熱意は伝わってきた。国王はしばらく考え込み、やがて渋々と頷いた。


どうやら、命だけは助かったようだ。


しかし、これからどうなるのかは全く分からない。不安と恐怖が胸を締め付ける中、私は国王と少女の間で行われるやり取りを見つめていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ