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邪神ですか?いいえ、神です!  作者: 弥生菊美


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36−3.邪神vs魔獣


 「えぇ…俺達出る幕ない?」

「どっちが敵かわからない…」

「黒の化身怖っ」

「タキナ様が味方で良かった」

「ダン副団長、そりゃ負けるよ」

「最恐の女がまた1人増えた…」


城壁の外側で、抜け出た魔獣を対処するために馬に乗り待機している1000人程の兵士達が、タキナの戦闘狂ぶりを見てざわめき始める。


「あんな戦闘狂な感じなのに、慈悲深いんだろ?なんだかなぁ…ガイル?」


「…なんだ…」


 一点を見つめたまま、生返事のガイル

普段とは様子の違う同僚のガイルが気になり声をかけたのだが、どこか上の空


「お前でも怖いと思う事あるんだな…」


そう呟けば、ギロリとこちらを睨みつけてくるガイルの気迫にヒッ!と、恐怖で思わず肩が揺れる


「恐怖などない!

ただ…己の身の程知らずさを思い知り、恥入っていただけだ。」


 そう話すと、またゆっくりと正面を向くガイル

「あっ…そうですか…」と小声で返せば、右手側から馬の蹄の音が響き渡る。


「口を閉じろ貴様ら!気を引き締めろ!

本来であれば我らが対処するところを、タキナ様に対処して頂いているのだ!

自ら国を守れぬ己の力量を恥ろ!!」


馬の上からプロンズが兵士達に向かって怒鳴り散らしながら喝を入れて回る。


「耳が痛いぜ」


 それを離れたところから聞いていたダンが呟き、ハンマーを担ぎ直す。

その視線の先にいるタキナの戦う姿を見て、自分との戦闘の際に準備運動にもならない。と言っていた言葉を思い出す。

その上、治療までして貰って頭が上がらねーぜ全く、内心で呟いているとタキナが戦闘に夢中になっているせいか3頭程の魔獣が抜け出てコチラへと向かってくる


「おっ!ようやく出番か!」


 ダンがそう呟いた瞬間、城壁の上から白い光が一直線に飛んできて三つに別れたと思うと、3頭の魔獣の上半身に当たったと思えば一瞬で上半身が消しとばされる。


 おいおいマジかよ…と上を見上げれば、「タキナ様に1番信頼されているのは私!!」と、自分で言っていた白銀の少女、リリーと言ったか?が、城壁の上から銀色に光る弓を構えていた。


 しかし、矢と思しきものは持っていない。

隣でドートルの呆気に取られた間抜け面が視界に入るが、そりゃそうなるわ…あの光の矢も魔法ってか…3頭の魔獣を一撃で…タキナ様の周りには規格外の奴が多すぎる。


 エルフの戦士にドラゴノイドが3人も、その上ドラゴノイドのガキと思っていたのは、本物のドラゴンだったしよ…間近でドラゴンを見た奴らは腰を抜かして、這いずって逃げていた。


 ドラゴンを落とした黒髪の女は、ドラゴンを落としただけじゃなく従えてたってんだから…

こんな話、自分の目で見なきゃ誰も信じないだろうさ…隣にいるルークスを見れば、緊張しているのか身体がガチガチだ。


「ルークスお前、とんでもない知り合いがいたもんだな」


そう話しかければ、途端に耳が倒れ情けない顔をするルークス


「いえ…知り合いと言うには烏滸がましいというか何と言うか…

むしろお世話になった身でして…」


煮え切らない言い方をするルークスを見て鼻で笑う


「真面目な奴め、知り合いだと鼻高々言って回りゃ出世できるってのに、バカ真面目だなお前さんわ」


 そう言うと、ズーンと言う地響きのような音が響き渡る。


 その方向に視線を向ければ、タキナと戦っていたサーベルウルフの巨体が地面に倒れていたのだが…頭部がない。

倒れたサーベルウルフの影から出てきたタキナを見れば、片手に黒刀、もう片方の手にはサーベルウルフの角の部分を掴むように頭部を持ち上げているタキナの姿が視界に入る。


 刀で首をスッパリいったのだろう。

流石の屍魔獣も頭部がなければ動きが止まるようだ。


 すると、邪悪な笑みを浮かべたタキナが次の獲物を見つけたのか、ゴミでも投げ捨てるかのようにその頭部を放り捨てる。

朝陽に照らされていた緑の美しい平原が、たった1人の女の手により、血と腐敗臭が混じり合う凄惨な光景に変わる。

タキナの放り投げたサーベルウルフの首が、なだらかな坂を下ってコロコロとコチラに転がってくる。

その光景をみて一歩間違えば昨夜…と、流石のダンも身震いする。


「絶対に敵に回しちゃならん種族だな神ってのは、しかも種族って言うんだからあんなのが何人もいると思うとゾッとするぜ…」


ダンの言葉にルークスも同じことを思ったのか、青い顔をして首が千切れんばかりに何度も頷いたのだった。


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