翌朝
翌朝
マコトは多賀に謝罪する。
「先生すいません キロルさんとお付き合いすることになりました」
このことについてシルビアはキロルからすでに報告を受けているが、シルビアは何の反応もしなかった。
自分も久しぶりに多賀ことノキナのテクニックにおぼれたのだから、とやかく言えるわけがないし、自由恋愛を認めているのであえて余計なことは言わない。
「マコトにゃん真面目ですにゃん」
「大丈夫よ何が起こってもこちらで責任もつから」
「なな・え~」
「そういうことだ、まあマコトをよろしくねキロルさん」
何とも恋愛に寛容なUSA気功術協会であった。
「一応子供ができた場合は全米獣人協会と気功術協会それから動物保護協会から補助金が出るわ、扱いはUSA気功術協会所属獣人の保護対象になるから。もちろん父親として育児に参加するのは奨励しているけど、強制はしないわよ。」
幾つものしがらみが渦巻くアメリカでの獣人の立場がなんとなくマコトにも伝たわってきた。
「もちろんそのときは参加します、ですが一度日本へ帰って準備してきますのでよろしくお願いします」
「大丈夫よ責任取れなんて言わないから、まったく日本の男子は固すぎよ」
シルビアはそう言いながら多賀の顔を見る、多賀はすまなそうな顔をするがシルビアは多賀のその顔を見てほほ笑んだ。
多賀は昨夜シルビアを骨抜きにはしたが、それで終わっている。
役に立たない自分の体をこの時ほど恨めしいと感じたことは無いが。
すでに解決法も見つかっておりそれはシルビアにも話してある。
多賀オリジナルの延命魔法を用いて100年待てば可能になる多賀の肉体改造魔法。
100年は確かに長いが延命魔法を使えばそれほど長くもない、それまでは我慢しなければならないが。
それに今から100年待てばできるのは改造魔法だけではない、過去の記憶の中で多賀は妖精門の発生条件を研究し小さいながらそれを地球で作れると確信している。
惑星ビュリアには夢で何度も行っている、多賀にははっきりと惑星ビュリアのノキナ獣王国を思い浮かべることが出来るので、純粋に妖精門を使い転移魔法に足りないのは魔力だけという事なのだ。
月の満ち欠けや季節の指定は基本重力や大気の変化によるもの、ある程度条件を合わせればあとは魔法陣を利用することで補える。
そう100年経てば全てが自分たちの思惑通りに進むのだ。
但し出来上がる妖精門はパーソナルタイプになるので、魔法陣で惑星間移動できるのはせいぜい数人が限界だろう。
「そういうことだマコト君、とりあえず日本に戻ったら正式に気功術協会から出向と言う形で赴任してもらう、今回はそのための話し合いなのだから」
「こちらはキロルが気に入っているからいつ来てもOKよ」
「マコトにゃん大丈夫ですにゃん」
この会話を聞いて古科もリンも、またかというような顔をしながら朝食をとっている。
ただキョウゴだけは明日は我が身の為いつ自分に話が振られるかドキドキしていた。
「そういえばキョウゴ君は以前うちの道場で会ったことがあるね」
「は、はいもう忘れているかと思いました」
「すまんね、忘れかけていたよ昨夜やっと思いだしたのでね」
「多賀先生もお元気そうで」
「いやかなり厳しいよ、もう君たちの様な元気はないさ」
「ご冗談でしょう」シルビア微笑
シルビアにそう言われると実も蓋もない、昨日のノキナバージョンを知られれば。
「それで今日はUSA気功術協会講習会を見ていくのでしょ」
「はいスケジュールは本日USA気功術協会の講習会を見て終了次第帰国便に乗る予定です」
「もう少しゆっくりして行けばよろしいのに」
そういいながらシルビアが多賀に流し目をする、多賀は背筋にぞくぞくっと感じながらも、話し出す。
「申し訳ない今回は仕事も兼ねているのでね、次回はもっと余裕をもって来ると約束するよ」
「期待しているわ♡」




