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夢憑依Ⅲ(私は獣人)  作者: 夢未太士
第3部 シルビア編
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マリネの恋愛日記

マリネの恋愛日記


夜は更けていくホテルの一室から女の子が一人、音もなく抜け出ると嗅覚に従い番となるオスのいる場所を確かめる、同じ階にはツインとダブルしかなくシングルは少し下の階へ降りるエレベーターに乗る、今夜マリネは初めての夜這いをし掛ける。

キョウゴの匂いをたどり歩くと、廊下からはうっすらと性欲を刺激する香りがしてくる、目当ての部屋の前でドアをノックすると彼はすぐに彼女を招き入れた。


「どうしたの?」


次の瞬間マリネはキョウゴに飛びつきベッドへと押し倒す、久々に行った気功術で強化してはいるが当然マリネの方がクラスは上の訳で、あらがう事等今のキョウゴには無理だった。

なされるがままガウンをはぎ取られ、体中をなめられるそして濃厚なキス、キョウゴは思った食べられると。


「ちょ ま ま 待って」


マリネは止まらない、だがさんざんなめまわしてからキスをしつつ性欲に突き動かされていたマリネだったがキョウゴに抱きしめられたとたん、びくっと硬直し力なくキョウゴの上で気絶する。

マリネの初めては彼女にとっては完璧だったがキョウゴにとっては不完全で終わってしまった。

マリネはキョウゴを好きになり過ぎて感情が暴走してしまい彼の香りと、触れ合った唇の感触が大きすぎて興奮のあまりそれだけで絶頂を迎え気絶してしまったのだ。

そして残されたキョウゴは考える・・・


「え~~どういう事?」


まあそれでもキョウゴは彼女より年上なわけで、さらにまじめな彼は降って湧いたラッキーな状況にも貞節だけはわきまえていた。

彼女の顔はとても可愛いく愛しい、だがマリネのうれしそうなその顔は今の彼にとっては少し複雑だった。

キョウゴにとってはこれが初キスではない、昔高校生の頃クラブの後輩とひと月付き合ったとき何度かキスをしている、最初のキスは歯がぶつかり唇から血が出たのが今でも忘れられない苦い思い出だ。

だが学生であり受験と言う問題にさしかかった時でもあり、その当時の彼女とは忙しさも重なり別れることにした。

それから東京の大学へ通っていたときは、ずっと勉強と研究の毎日、綺麗な同級生も数人いたが皆恋愛には興味がないような才女ばかり、外見もタイプでは無かったからかキス以上の経験は高校卒業してからはご無沙汰していた。

確かにこちらの大学院ではキス&ハグはしたがそれは挨拶までだったし回数は数えるほど。

だからマリネの顔を見ながらこの子はどうしてここまで来て、こんなになっちゃったんだろうと精神物理学などと言う研究をしている手前、驚きよりも知りたい気持ちの方が大きくなっていた。

そっと彼女をあおむけにすると髪の毛を撫でながらティッシュでよだれを丁寧にぬぐう、形の良い胸が呼吸と共に上下すると。

自分の性欲を抑えきれず思わず手が彼女の胸に触れる、すると彼女がその上から自らの手をかぶせてくる。


「触っていいでしゅよ」


キョウゴは少し手を動かし彼女の胸の柔らかさを確かめたが、やはりだからといってその先をすぐにしてしまえるほど短略的な思考はしてなかった。

そっと手をどけるとマリネの横に自分もあおむけになり話し出す。


「君はまだ初めてなんでしょ」


マリネはギクッとして顔を赤く染める。


「解るよなんか急いでるみたいな感じがするもの」

「ごめんなさい、私我慢できなかったでしゅ」

「僕はヘタレだから、ちゃんと好きにならないとキス以上は出来ないんだごめんね」

「うん私こそ、押しかけてきて迷惑かけたでしゅ」

「迷惑だなんて…君とは又キスしたいし、だけどもう少しゆっくり付き合おう」

「私でいいのでしゅか?」

「君は僕のタイプだ、可愛いしスタイル良いし、とてもやさしそうだし」


マリネはさらに顔を赤くしキョウゴの目を見つめた。

そのまま又キスをし、体にお互いの腕を回すと抱きしめた。

数分お互いの体温を確かめるとどちらからともなく腕の力を抜き話し出す。


「私キョウゴちゃん好きでしゅ」

「僕も君が好きだ」

「嬉しいでしゅ」


キョウゴは彼女の頭を胸に抱くと優しく髪をなで始めた。


マリネ

(ああ~撫でられると天国へ行ったしまいそうでしゅ)


マリネはキョウゴの手で頭を撫でられながらそのまま眠りに落ちてしまった。

まさかマリネが眠りにつくところまでは考えていなかった、そしてキョウゴは困った…

まじめなキョウゴはマリネに手を出してしまった事に対し徐々に後ろめたい気持ちが膨れ上がって行く、明日シルビア代表になんと詫びればよいのかと。


キョウゴ

(やべ~やっぱり言わないとダメだよな)


そう考える間もマリネの頭をなでていた、マリネのファーストアタックはいい意味で成功したのかもしれない。

仕方ないのでキョウゴは明日シルビアに謝ることにして、マリネを少し脇に寄せその隣に自分も体を横たえ寝ることにした。

翌朝キョウゴの腕の中には全裸で抱きつきながら眠るマリネがいた、マリネは眠りながらもキョウゴの胸をその小さな舌を出し舐めていた。(ペロッ)

犬の獣人の特徴、舌を出しすぐ顔や手を舐めるそして臭いを嗅ぐ、穴を掘りたくなる、走るのが好きフリスビーとテニスボールが大好き。

キョウゴはそっと手を離しマリネの手をどけるとベッドから抜け出し朝のルーティーンを始める、トイレを済ましまずは昨日から再開した気功術、そして歯を磨きながらストレッチ。

場所を移して床に手を着き腕立て伏せ50回、腕立てをしてるうちにいつの間にか考え事をしてさらに50回を終わらせる、いつもの腕立て伏せよりかなり軽いこれも気功術の効果だろうか。

何分か経過した頃ようやくマリネが目を覚ます、眠い目をこすりながら窓から入る朝日に照らされマリネの裸は美しく幻想的に映った。

元が獣人なだけに裸に対して抵抗感は全然ない、この朝もいつものようにベッドから降りるとトイレへ行かずシャワー室へ。

半分寝ぼけているのかキョウゴがいても気にすることなくうろうろ部屋の中を行動する、シャワーを浴びてタオルで頭を拭きながら部屋へと戻りようやく気が付く。


「おはよ」

(え キョウゴしゃん)

「お おはようでしゅ」

マリネ

(き 記憶がないでしゅ 最後までやったのでしゅたか?わからないでしゅ嫌われてないといいのでしゅけど)


そう言うと顔を赤く染め洗面所にかけていく。


「この歯ブラシ使っていいでしゅか」

「良いよ」

「借りましゅ」


キョウゴは着替えを済ませ今日することを考えた、アパートへ戻り隣人と大家に話を付け足りなかった家賃をどうするか。

貯金を取り崩そうか…だがその前にマリネとの事を話さないといけない。


「マリネちゃん部屋へ戻らないの?」

「ごめんなさいでしゅすぐでていくでしゅ」

「そうじゃなくて同僚に話さなくていいのかなって」

「それなら大丈夫でしゅ、私たちすでに恋愛自由ってシルビアちゃんに言われているでしゅ」

「そうなんだ」


キョウゴは半分肩の荷が下りた気がした、だがやはり伝えておくべきだと心に決めていた。

真面目だよね日本人は…彼だけかもしれないが。

荷物を纏め部屋を出るとキョウゴは待ち合わせの1階にあるラウンジへ行く、マリネはキロルが待つ部屋に戻り早急に荷物の整理と今日の予定表を確認する。


「うまく行ったですかにゃ」

「うんキョウゴちゃんと良い感じでしゅ、有難うでしゅ勝手に抜けてごめんでしゅ」

「そんなこと良いですにゃ、これでうちもやりやすいにゃよ」


キロルは今のところ気に入った人は居ない、キロルが求めるのは強くてかっこよくて猫好きでお父さんみたいな人と決めている。

この国の人のほとんどははっきり言ってファットかボディビルダーしかいない。

それだと自分がつぶされそうでなんとなく危機感があるのだ。だから体は細マッチョだが優しく包容力が無いと猫系としては甘えられないと感じている。

用意が終わり二人は1階のラウンジへ先に待っていたキョウゴと合流、朝食を頼み席に座ると、残る二人がラウンジ入り口から手を振る。


「皆おはよう」

「おはようございます」

「おはようにゃ」

「おはようでしゅ」


2人が朝食を頼み席に着くと最初にマリネが爆弾を落とす。


「シルビアしゃん、私キョウゴちゃんとお付き合い始めるでしゅ」


シルビアは一瞬目を見開いたが、ふ~んと鼻を鳴らしこう言った。


「おめでとう 子供はいつできるの」


アメリカンジョークなのか、たぶんシルビアは知っていて言っている。

その通り現在シルビアは気功術9級に相当する上級者だキロルやマリネはもとより、この建物の中にいる人の動きは気功魔法により感知している、そうでなければ今まで反対派やマフィアそれに〇×党からの嫌がらせに対応できないからだ。

就寝時が一番狙われやすいのも知っている、だから夕べマリネがキョウゴの部屋へ行き朝帰りしたこともお見通しだった。

シルビアはあえて同僚同士が恋愛をしてはいけないなどと言う規則は作っていない、逆に恋愛を推奨している恋愛をしたい人は自分から申し出るのだ、逆に禁止して隠された方が仕事に支障が出て面倒だと知っているから。

日本人の考えとはまるで逆、さらに進めても良いとさえ思っている。

特に獣人の場合数を増やして団体に所属する人数が多くなった方が、数で物事を押し切ることが容易くなるからなのだ。

だが子供がいつできるの?とはジョークである。


「え・え~」

「シルビアちゃんいじわるでしゅ」

「おめでとうは当分言わなくて済みそうね、大丈夫責めているわけじゃないわ。これを機に仕事に恋愛に頑張ってほしいわ」

「有難うございます」

「君も硬いわね、もっと先に進んでもいいのよそうすればもっと逃げられなくなるんだし」


そういうとシルビアは微笑んだ。

キョウゴは一瞬背筋が凍るが、マリネと付き合えば将来そうなるのは分かっている、シルビア代表はそこまで先読みをして見守る決意が有ると言う事なのかもしれない、それは部下を信じているからこそできる考えだ。


「がんばります」

「君まじめね面白みに欠けるけど、仕事はきちんとしそうだからOKよ」

「話が見えないんだけど…」


ここにもう一人恋愛弱者がいたことを忘れていた。


「マリネちゃんとキョウゴちゃんが番になったにゃ」

「ああそう言う事」


と言いながら興味津々でもあるリンだった。リンの顔は知らないうちにいたずらっ子のような顔になっていた。


リン

(ふ~ん楽しそうじゃない♪)


知っているだろうか恋愛の精神年齢は日本人の場合7歳は違う事を。

中2女子の恋愛精神年齢は男性の21歳に相当する、差がなくなるのは遥か先の30歳を超えてからになる。(例外はあるけどね)

今回は獣人女子だが、この場合の精神年齢はそんなに差がない、アメリカ人の場合男女差は4歳前後この国はキスは当たり前だしハグも日常何回するかわからないほどなので異性に接する事が多いからおのずと経験値も多くなる。

ただ経験値はあっても田舎と都会の差は大きく、地方に行くほど日本と変わらずお子様な男が多いことも確かだ。


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