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夢憑依Ⅲ(私は獣人)  作者: 夢未太士
第3部 シルビア編
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USA気功術協会の講習

USA気功術協会の講習


無事LAに着きミランダと別れ、シルビア一行は講習会場であるLAのCAダンスアカデミーを目指す、現在時間は夕方6時半空港からタクシーに乗りLAのスタジアム近くのアカデミーへやってきた。

到着するとすでに午後7時を回っており講習予定時刻を過ぎていたが、一行は自然と気功術を足に集中アカデミーの入り口から講堂脇の控室に10分遅れで到着、待っていた現地スタッフに今日の予定を確認しシルビアとマリネが用意する時間を稼ぐためにキロルへ前説をお願いする。


「キロル時間が押してるから一発お願いできる?」

「オッケーにゃ」


そういうと講堂に設けられたステージへさっそうと登場するキロル、スポットライトが集中すると司会の説明が始まる。


「長らくお待たせいたしました、これより気功術の講習を始めたいと思います」

「まず皆様の緊張をほぐすため気功術の応用を使用したダンスパフォーマンスを披露します。」

「彼女の名はキロル カモンキャットダンス!」


軽快な音楽と共にキロルは気功術を体に纏わせ軽く魅惑の魔法をかける、彼女の柔らかい体がステージで縦横無尽に動き出すと、観客は食い入るようにダンスパフォーマンスを堪能する。

キャットダンスにキャットウォークそしてアクロバティックなパフォーマンスが観客を魅了すると、音楽の終了と共にキロルのダンスがフィニッシュを迎える。

最後の回転がピタッと決まると、一瞬の静寂の後割れんばかりの拍手が響き渡る。

司会がキロルにマイクを渡すと、キロルが話し出す。


「ハアハア ちょっと待ってにゃ 水くれにゃいかにゃ、いくら気功術で強化できても水分補給までは無理にゃ」


少し笑いを誘いながらキロルが大袈裟に苦しむと司会が慌てたように水を持ってくる、キャップを外し一口二口と飲みキャップを締めると。

ようやく落ち着いて胸に手をあてて話し出す。


「皆 こんばんはニャ、これから気功術の初級を皆に教えるけどその前に聞いてほしい事があるにゃ」

「それはだにゃ 気功術は私のダンスのように体に纏い普段の力以上の実力を出すこともできるにゃ、病気やけがなどの防御にも使えるにゃ。だけどこの力を使い悪いことを考える人もいるのにゃ」

「だからお願いにゃ、絶対に人を傷付けたり悪いことに使ったりしないでほしいニャ」

「解ったかにゃ」


キロルは耳に手を当て観客席に耳を向ける。


「もう一度解ったかにゃ」

「イエス!」

「センキューにゃ それでは私のボスを呼ぶにゃ」

【ヘイ ボス】


シルビアが手を振りながらステージに現れる。


「皆ありがとう、今夜ここに来ている皆には必ず幸せが訪れるわ」

「でも、悪い子にはお仕置きしちゃうから気をつけてね」

「それではまずは気功術初級からレクチャーします、まずは皆息を吸ってゆっくり吐く」


気功術初級講習の間会場内をキロルとマリネが講習会に来た観客一人一人の気功術を見て回る。

リラックス出来てない人やり方が分からない人の手を取り自分の気功を同調させて一人一人にやり方を教えていく。


「できたかな ゆっくりね気功術は基本的に落ち着いて心を平常心に保ちそれから始めます 慌てる必要は全くないからね」


今回講習に集まってくれたのは200人そんなに大きく無いステージだがあまり大きすぎてもきちんと教えられない。もちろん参加には費用が発生する、政府からの補助が出るのでそれほど高額ではないが、一人20ドルは安い方に入る。

会場のレンタル料は国の保険局から半分、もう半分が気功術協会の会員からの寄付と企業からの善意によるものだ。

約2時間の講習とキロルのパフォーマンス、それから最後に気功癒術の才能を探すために中級のおさわりを講習内容に含めている。

気功癒術には最初から向いている人とそうでない人がいる、確かに中級(5級以上)クラスになれば癒術も少しはできるようになる。だが最初からできる人がいればウィルス感染した人を直す手助けも可能になるからだ。

ウィルス防御からウィルス治療までをカバーすることが出来れば医者の手助けも可能となり、現在医療の現場では気功術の医療現場参入を巡って推進派と慎重派に別れ講習会へ資金の調達を進めるか否かが問題になっている。

今のところ人権保護団体や動物保護団体からは、理事であるカーラの勧めで多少の資金援助が出ており何とか講習を続けているが、このペースではまだまだ足りないのも事実。

議会での認証が遅くなれば沢山の人がウィルスの脅威にさらされるのだ。

気功術がウィルスに対抗する最善の手段であるのは言うまでもないが、人はそれほど他人を信用してはいない、気功術はまだ認識度が低いと言わざるを得ない。

遅刻した分少し時間をかけた講習会だったが、おおむね旨く行き気功癒術の見込みがある人には推薦状と気功術習得済みカードが送られる。


(カードは全員に配ります)

「このカードは皆さんが講習に参加した証明となります、現在は何でもないカードですが、今この講習会を国に仕事として認めてもらうために現在申請を出しています」

「その名をUSA気功術推進協会と言います、私たちはその組織の一部 USA気功術講習会となります。そして今回推薦状を受け取った方、この方々は気功術の修練を続けると気功癒術と言う医療に近い術を使えるようになります」

「どういうことかと言いますと、気功癒術を習得すれば医療関係はもとより各関係の医療部門から仕事を貰えるという事です」

「今現在USAでは第1次細菌戦争のおかげで失業者が増えています。気功術が広まり健康なものが増えれば町は元のようになりますがその手助けをできるので需要は必ずあります。もちろん最初は我々が世話をしますので安心してください。」

「今回気功癒術の素質が無い方も気功術は修練を進めて中級以上になればほぼ全員が気功癒術を習得できますので、あきらめずに気功術を続けてください。」

「言っておきますが悪い事を考える人は別ですよ、解るわよね 直すことは傷をつけることの真逆なので悪い事を考える人には習得できないからです。」

「この講習会に来た人は皆心優しい良い人たちだから大丈夫でしゅ」


会場の皆から笑いが漏れる


「それじゃ今日の講習を終わりにします、皆有難う!」


壇上に3人が上がり礼をする、その後講習会に来た何人かがシルビアたちに挨拶をし、推薦状を受け取った2人が詳しい説明を受けようと近づいてきた。


「こんにちは こんばんはかな今回はあなた達が選ばれたのね」


キョウゴ・イタガキ

「あ はいこんばんは それで僕はどうすれば良いでしょう」


リン・ワーグラー

「こんばんは 私も詳しい説明を求めます」

「オーケーそれじゃ2人共ついてきて」


そういうと会場の控室へ行き椅子を用意するとまずは全員に飲み物を配る。


「ハイまずは水分補給うにゃ」

「有難う」

「サンクス」

「まずはあなた達の今の状況から説明してもらうわね」


まずはキョウゴから現状を話してもらった、彼は現在留学中でここLAの大学院で精神物理学を学んでいるらしい、そして第1次細菌戦争に遭い帰国も出来なく大学も休学中おまけにバイトもなくなり途方に暮れている。

ステイしているアパートはシェアしていた同居人2人がもうすでに故郷に帰り、残る自分一人では家賃も払えない。

今月には出て行かなければいけなくなってしまったが、この講習会に興味を持ち参加したとの事。

気功術初級をやってもらうと確かに、人より操作が上手であり光の色が柔らかい。

通常の気功術で出る光はどちらかと言うとまばゆく外へ出ようとする光だが気功癒術の光は淡く細かく内側に照らすように光る。

勿論両方の光が出る人もいるが、それは修業が結構進んでいる人がほとんど。

最初から出る光が淡く内側に光る場合は先天性の場合が多い、気功術は1級後半と言った所か。

キョウゴは現在25歳身長175センチ日本人、細マッチョに近いが顔は眼鏡をかけた典型的な日本人だ、まあ眼鏡をとればややイケメンかもしれない。


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