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夢憑依Ⅲ(私は獣人)  作者: 夢未太士
第2部 惑星ビュリア
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宮廷魔導師

宮廷魔導師


今度は船ごとというようなことはせず自分とローレア2人に飛翔の魔法を掛けることにした。

何度となく使ううちにかなり飛翔の魔法の精度も上がり、2人ぐらいならば音速を楽に超えるスピードを出すことができるようになった。

500k音速で30分着くとすぐサーチの魔法をかけ領主を探した、ローレアから奪った臓物の魔気をたどれば簡単に見つけることができた。

領主はこの町の宮殿にいることが分かりすぐそこへローレアと向かうと少々面倒な者達と遭遇することになった。

宮殿への道を歩くとすぐに番兵と魔法使いが現れ攻撃してきた。


「好戦的じゃのう」


そういうと片っ端から気絶させていく、20人ばかり気絶させるとさすがに残りの兵達はようやく気付いたのかノキナに向かって声を上げた。


「おまえはなんだ?」

「ようやく質問か、やり方が逆じゃ」

「われはノキナ獣王国姫王ノキナじゃ、この国の王に会いに来た。邪魔建てするとこの国は無くなるが良いか?」


そう言われても番兵は通すこともできない、困った顔をしながら他の番兵に命令し、どうやらさらに上役からの指示を仰ぐ様子。

だがノキナは待つこともないのでとりあえず王宮への道を歩き始めた。


「お待ちください」

「わざわざこちらから会いに行くのじゃ、面倒が省けてよいじゃろう」


そういうと番兵の言葉など聞かずローレアを連れて王宮への道を歩き続ける、すると兵たちが徐々に引いていくのが分かった。

そして王宮の少し手前まで来るとそれは現れた、宮廷特級魔法術師と言うこの国でトップクラスの魔法使い達だった。


ジムサル・ジェイ

「これより先は通さぬ」


カエサル・ハサウェイ

「同じく」


「おぬしらの言葉をそのまま受け入れるわけにはいかぬが、ではその方らに少し魔法の手ほどきをしてやろう。我が魔法を受けてまだそのようなことが言えるのならばな」


そう言うとノキナは自分とローレアに物理攻撃防御魔法と魔法攻撃防御の魔法をかけた、そしてまずは軽く火炎の魔法を使い2人の魔法術師たちに向け放った。


ジムサル

「ハァ」


カエサル

「フン」


さすがに宮廷特級魔法術師である初級クラスは完全にはじいたようだ、ノキナはさらに力を込めて魔法を放った。


「今度は氷雪魔法じゃ」


そう言うと両手で氷のつららを作り2人に向け発射すると同時に地面を凍らせる魔法を唱えた。

(もちろん無詠唱)


ジムサ

「ウグッ」


カエサル

「ガァ」


2人の特急魔術師は身動きが取れない上に氷の矢を受け傷だらけになっていく。

するとそこへ3人目の特級魔術師が現れる。


ブラダ・ハッサン

「オールヒーリング」

「今度は神聖魔法術師じゃな」

「お初にお目にかかります、宮廷特級魔導士ブラダでございます」

「それで、そなたも邪魔建てするのか?」

「邪魔ではございません、ノキナ姫王様 今少し猶予を頂き等ございます」

「猶予か良いじゃろう、だがこちらが必要なものが得られなければわかっておるだろうな」


ブラダはノキナに対し鑑定魔法を放つ、ノキナはそれを抵抗することなく受け入れることにした、そうしなければ又無駄に攻撃してくるだろう、とてもでは無いが魔力量がけた違いのノキナに対抗するのは無理だと悟ってくれた方が後が楽だ。

ブラダは震える体をようやく抑えながらも仲間に治癒魔法をかけていく。


「はい、お好きなようになさってかまいません」

(勝てるわけがない、この国であの娘いやノキナ様の魔力に勝てるものなどいやしない)

「では少し待つとしよう」


ノキナは大事を取り魔法をいくつかかけた、まずは宮廷へ向けサーチの魔法ローレアの気を察知して捜索中の内臓を見つける為である、待っている間に逃すわけにはいかない。

ブラダのサーチ魔法が終わるころを見計らって魔法防御いわゆるシェルなどの魔法を自分たちにかける、その後いつものごとく大きな声で威圧する。

前回の夢憑依でもジェシカの十八番だった威圧拡声、ノキナになってもやることは同じだ。


「ギッタンとやら逃げれば殺すからな、大人しく従うがよい」


待つこと10分ぐらい、王宮の入り口に5人ぐらいがぞろぞろと出てきた。

その中に王冠と錫杖を持つものが一人その周りに護衛が4人少し後ろを女性が一人その後ろを貴族風の服を着ている者が一人現れた。


「我が名はドルンガ3世である、世に用があるのはそなたか」

「いかにもわらわじゃが」

「用と言うのは、世が叶えられるものか?」

「そうですのう王様とその後ろにいるギッタンのお2人、このローレアから奪った内臓をお返し願えれば用事も終わる、それだけじゃ」


「うむ ギッタンよあの娘から奪ったと言うのは本当か?」

「お恐れながら発言させていただきます、わたくしはあの娘から奪ったことはございませんが。あの娘から奪ったものを購入したと言うのであればその通りでございます」


(ギッタンは顔を青ざめ冷や汗をたらしながら言った)


「食したものを返すことは可能かそこの娘よ」

「はいノキナ様が魔法を使い私の魔力を吸収することで私の体に戻すことが可能です」

「ではノキナ姫王とやら、それで済むと言うなら世もかまわぬ。その娘に返却するといたそう」

「話の分かる王様で良かった、ではすぐにとりかかろう、ちと体に触れるが良いか?」

「かまわぬぞ」


そういうとノキナは王様に一礼し王様の胸に手を触れると王様の体に流れるローレアの気を探り集めた。


「まずはこれで2つ」


次にギッタンの体へ手を当て3つ目の気を探る、ローレアの内臓から吸収した気は無事ローレアに返すことが出来た。

「うむ その方の臓物を食らっていたとは思わなかった、ゆるせよ」

「王様恐れ多く存じます」

「して ギッタン殿には今少し話があるがよいかな」

「うぬ 世の前で尋問して構わぬ申せ」

「知っていて購入したとの事だが、ローレアから盗まれた臓物は後2つあると言うおぬしが4つ購入したとの事だが残りは何処にある?」

「それは…」


ギッタンは逃げ出した、それはもう脱兎のごとくだがノキナの足に敵うことはあり得ない。

ノキナはギッタンを拘束すると何故逃げたかが分かった、ギッタンは王様の第10王妃と不倫関係を結ぼうとしており。第10王妃にプレゼントとして食べさせたと言う。

人魚の臓物は魔力増強はもちろんだが人の寿命を数倍延ばすと言われ当然老化防止や美容にも効果がある、それは大昔から言い伝えられていることだが。

ギッタンは第10王妃を愛するあまり人魚の臓物と引き換えに愛を得ようとしたのだろう。

逃げ出すはずである、王様のお妃様に手を出そうと言うのだから、だがもう一つは…


「王よ、かまわぬならもう少し真実を喋らせようと思うがよいか?」

「うぬ まだ隠し事があると言うならばかまわぬさぐってみよ、そなたに任せる」


ノキナは拘束魔法と真実の口と言う魔法をギッタンに掛けた。

ギッタンは全て洗いざらい話す事になり、残る内臓の一つはこの国の裏稼業を牛耳るマフィアのボスに売ったとの事。

ドルンガ3世は第10王妃を呼び事の顛末を話すとローレアに内臓を返却するよう勧めた。第10王妃はさすがにギッタンからもらった臓物を食べてはいなかった、だが何故ノキナがサーチしたとき見つからなかったのか。

それは第10王妃がプレゼントとは言え怪しすぎて、その臓物を食べずに魔法の巾着に保存しておいたからだった。魔法の巾着の中に入れた物は外からの魔法を遮断する、魔法の巾着やバッグは中に何が入っているかは所有者本人以外分からないようになっているからだ。


「有難うございます王妃様」


第10王妃

「このような事になっていたとは、食さなくてよかったわ」


第10王妃はとても温和で朗らかだったギッタンはたぶん彼女の差別しない物腰に勘違いしていたのだろう。


「王様王妃様御足労掛けて申し訳なかった、わらわは残る1つを探さねばならぬのでこれにて失礼するが、今後また会うこともござろう。その時にはもっと時間を作って会いにくるゆえ、今日はこれにて失礼する。」

「そうかでは又の機会を楽しみにしていよう」

「ウフフ お待ちしております」

「誰かこれへ」


王様はそういうと部下に通行手形を持ってこさせた。


「この国を見て回るには何かと不都合もあるであろう、この手形を持っていくがよい」


この後ギッタンは当然領主の権利を剥奪されることとなり、ノキナが当分後を預かるよう王様から頼まれることになった。

本来他の国の領主に他国の王が着任するなどと言うことはありえ無いが、今回の顛末の保証と又このようなことが無いようにと言う王様からの計らいで。

ギッタンが持つ商いの全権公使権を預かる事とした。

その後ギッタンはカバンカと同様、平の市民に格下げとなり少量のお金を手に一からやり直すことになった。

勿論ノキナの得意な例の悪いことをしようとすると苦しむ魔法をかけられたのは言うまでもない。


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