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夢憑依Ⅲ(私は獣人)  作者: 夢未太士
第2部 惑星ビュリア
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ザンキアナ国

ザンキアナ国


コンゴウ港に着くとゆっくり飛行の魔法を解き海に浮かべ後は船員たちに任せた。


「ノキナ様、港に降りる準備が出来ました」

「ではローレア一緒に行くぞ」

「はいノキナ様」


悪徳商人とローレアを連れまずは悪徳商人の店へ行く、店は港の裏側にある表通りの大きな建物だった。


「クァクゴ商会か、こ奴にふさわしい名じゃな、じゃがそれも今日までじゃ」


この商人の名はカバンガ・クァクゴと言うらしい、そして店の中へ入ると事の顛末を番頭や従業員一同に話しこの商会の名をミスイ商会と名称変更する、登記簿など国から発行されている許可証を全て変更し、商会の全権利を手に入れることになった。


「命は助けてやるがこの先お前はどうする?」

「もう悪いことは絶対致しません、お許しください」

「それでは今後絶対悪いことはできないよう魔法をかけておいてやる、破れば死より苦しい呪いが発動するから覚えておけよ」


そうノキナは言うと魔法をカバンカに掛けた、カバンカの体が一瞬光ると何事も無かった様に収まり、魔法が定着した。


「それでは行ってよいぞ、ああそうだ少しばかりだがこれを持って行け」

ノキナはカバンカが元々持っていたお金が入った巾着から半分抜き取りカバンカに渡した。

「有難うございます」

「まあ元々はおぬしの金じゃ、元手としては十分じゃろう商才はあるのじゃからまじめにやればまたお店を構えることも可能じゃろう」

「ローレアこれで良いか?」

「はいノキナ様、一度助けた命です改心してくれればそれ以上は望みません」

「そういうことじゃ、一からやり直せ」

「はい…ウエ~ン」

(カバンカは大泣きした)

「それじゃ早速次の場所じゃな」


カバンカが店から出て行くと、次の販売先この街の領主ギッタン・ツタバンの下へ向かうことにしたが、このままでは売られた内臓を取り返して責任を取らせても、代償となるお宝や証文などを入れておく物が無い、そういえばここまでほぼ手ぶらで来ていたのを忘れていた。

急遽店員にこの商会にある売り物の中から魔法のバッグか袋が無いか聞いてみた。

すると店員はすぐに奥の倉庫から箱を2つ持ってきた。


「こちらが魔法の巾着とそれからこちらの箱が魔法のバッグです」


ノキナは前の夢で手に入れた巾着と同じような巾着を手に取り、おもむろに魔法をかけてみた。巾着は白く光り出し、ノキナは紐をほどき巾着の中に手を入れてみると、中には前回の夢と同じく紙が一枚入っていた。

(この巾着は魔力の大きさによって中に入れられる容量が変化します。白く光ると無限大、黄色く光ると荷車10台分赤く光ると荷車1台分…)

やはり前回手に入れた巾着と同じものだった、違うのは色ぐらいだろうか前回手に入れたのは白っぽい色だったが今回は黒っぽい色をしていた、違うのは袋の色だけなのでもしかしたら作者は同じなのかもしれない。

他にもポシェットの様な小さめのカバンを手に取り魔力を掛けてみるとポシェットの中の紙には荷車5台分と書かれていた。

店員にその二つを頂くことにしてポシェットをローレアに渡した。


「これはおぬしが持つがよい魔力を掛けると中に物が入れられるでのう」

「よろしいのですか?」

「かまわん、どうせ今まで悪さして手に入れたのじゃからおぬしには貰ってもらわぬとこの店の者も収まりがつかぬじゃろう」

「有難うございます」

「おおどれどれちょうどよい洋服の色と似合っておるな」


ノキナはこの2つを貰っていくと伝え、店員に箱を戻させた。


「われはこれから領主の下へ行く、おぬしたちはこれからも普段と変わらず仕事をすればよい。但し悪事を働くのはご法度じゃ、悪人との取引もな。

もしそのような者が来たらノキナ獣王国の姫王が禁止したと言っておくがよい、言う事を聞かぬ奴にはきついお仕置きが待っておると言っておけ、問題があればわらわが直接相手してやる。」


そう言うとローレアを伴い2つ目の内臓を取り返すべく領主の館へ向かった、領主の館はこの港町から5k離れた丘の上に有りそこからは港の景色がよく見えた。

領主の館に着くと門兵に領主に会わせろと掛け合ってみた。


「わらわはノキナ獣王国姫王ノキナである、ここの領主に話があるので取り合って欲しいのじゃが可能か?」

「少々お待ちを」


門兵は屋敷へ走ると正面ドアを叩き執事を呼んだ。

すると初老とみられる執事風の男性が出てきて門の内側からこう言った。


「本日ギッタン様はこの館におられません、誠に残念ですがお引き取り下さい」

「では領主の現在の居場所は解るかの?」

「存じ上げません」


ノキナは魔法を発動した一つは隷属の魔法もう一つは詐称不可(真実)の魔法、執事はこの2つの魔法によりノキナの質問に嘘偽りなく答えなければならなくなった。


「もう一度聞くぞ、領主の居場所は何処じゃ?」

「ただいまこの国の王の下へ面会に行っておられます、ノキナ様」

「それではもう一つ質問じゃ、最近手に入れた人魚の臓物は今何処にあるかのう?」

「領主がこの国の国王に献上しに持っていきました、一つはもうお召し上がりになっています」

「解った、ではわらわもこの国の王の下へ参るがその方はこのままこの館で仕事を続けるがよい」

「はいノキナ様」


この国の王はドルンガ・フアカリ・3世なんと妻が16人いると言う、そうこの国は一夫多妻が認められている。そしてこの国の王様には子供が100人いると言う。

ノキナはここにも性豪がいるとあきれていたが、とりあえず行って話を聞かなければどうしようもないので。ここからさらに500k内陸にあるザンキアナ国首都ポルンカを目指した。


「すまないな、この国の首都まで行かねばおぬしの内臓を取り返せぬ」

「また少し時間のかかる旅になるが、体調は大丈夫か?」

「姫様、お気使い有難うございます、まだまだ大丈夫です」

「そうかそれでは、飛行の魔法をかけるとしよう」


そういうとローレアの体を抱きしめ魔法をかけ首都ポルンカを目指した。


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