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鉈か、ナイフが欲しい、でもここにはない!

朝、起きるとヒロトは今日1日のスケジュールを考える。


「まず、梯子がいるな。」


何時までも、ツタを使っての登り降りはキツイ。


「それから、木を切る道具がいるな。鉈かナイフみたいなものが

あれば良いけど、」


「・・・・・何にもないな。」


あるのは今着ているパジャマだけだ。

当然パジャマだからポケットにも何も入っていない。


考える。とりあえず考える・・・・。


振りをしていたが意味が無いので木から降りて、とりあえず池?

に顔を洗いに行く。


池?に着いて顔を洗うが、タオルがない。

仕方ないのでパジャマの袖で顔を拭く。

少し目が覚めてきたので、今度は真面目に考える。

確か石器時代には石オノを使っていたはず。


池?の回りには石が沢山転がっている。


「確か石どおしを、ぶつけて割れた石を研げば石オノができないかなあ。」


そぅ言って手頃な石を探す。

両手位の良さげな石を2つ見つけ、片方の石を地面に置き、

もぅ片方の石を頭上に持ち上げ、地面に置いた石に思いっきり叩きつける。

何度も繰り返しているうち、

「パカッ」


て音がして地面に置いていた石が割れた。

割れた石を見ると、割れた面はを研げば石オノになりそうだ、


だが?砥石は?どこ?


あるわけない。


無駄な事をしたなと思った。


「始めから、尖っている石を探した方が良いな。」


ヒロトは気持ちの切り替えが早い。

尖ってオノになりそうな石を探す。探す。探す。


しばらく、池の回りにある石を選んでいると、此ならなんとか

なるかも知れないと思える石を見つける。

その石で、回りにある木に巻き通ているツタに叩きつける。

ツタは見事に切れた。


「うん!この石は良いな。

この石を木の棒にツタでく繰りつければ、即席の石オノ

(命名 オノっち)の出来上がり。」


「後は、細長い適度の太さの木を、このオノっちで斬り倒してツタで横木を結べば、梯子の出来上がりだな。」


バオバオの家に戻りながら、梯子に良さげな木を探す。

バオバオ。家に着くと帰り道で切った木を二本並べる。

そして30センチ間隔に横木を置いてツタで縛っていけば、

梯子の完成である。

梯子をバオバオの木に立て掛ける。


「丁度、良いな。うん!」


結構ひとり言が多いが、ヒロトは梯子の出来に得意に頷いている。


後は、食料を何とか確保しないとな。


「バナナは沢山有ったけど、バナナばっかりだと飽きるしな。」


「とりあえず池?があるから、魚が居れば良いけど、

どうやって捕まえるかなあ?」


「それに、肉も食べたいし。」


「肉は動物だから難しいだろうなあ?」


「やっぱり魚かなあ?昔はどうやって捕まえてたのかなあ?」


「うん~~~~と、釣りは針がないから無理、網もない、

仕掛け?どんなんだったかなあ?」


「とりあえず池?まで行きながらかんがえよ。」


ヒロトはひとり言を言いながら、池?に向かって歩き出す。

池のに着いたが、何も思い付かなかった。

池?のほとりにヒロトは座る。


しばらく池?を見つめていたヒロトたが、おもむろに立ち上り、

パジャマを脱ぎ、パンツ一丁になるて池?に向かって行く。

胸元位の深さの所まで行き、大きく息を吸い潜り出した。


池?の中は倒木等があり、倒木の下には魚がいる。

あまり魚に詳しくないが、テレビで観たことがある、

鮭のように下顎が突き出した魚がいる。

一旦浮上して岸まで戻る。


「手づかみは無理だな。銛があれば良いが、無いよな。」


「木で銛が出来るかな?」


ヒロトは手頃な長さの木にオノっちで先端を尖らせた枝を

ツタでくくりつける。

木製の銛の出来上がりだ。

ヒロトは銛を持ち、もう一度池?に潜る。


先ほど見つけた鮭の様な魚はまだ倒木の下にいた。

ヒロトは腕を引き、思いっきり銛を魚に突き出す。

見事に先端が突き刺さったが、魚が暴れた為、先端が折れた。


息が続かなくなり浮上する。

駄目だったなと思った時、腹に木の先端が付いた魚が浮いてきた。

失敗したと思っていたが、運良く魚の急所に当たったみたいだ。


ヒロトは浮いた魚の尾っぽを持ち、オノっちを担いでバオバオの家に帰る。

バオバオの家に着くとヒロトはパジャマの上着を脱ぎ、それに回りの土を乗せ、梯子を登る。


パジャマに包まれた土を家の側に巻き、帰り道に拾った枯れ枝を土の上に置く。

枯れ枝のあまりをオノっちで削り、木屑を作る。

木屑の上から棒を擦り火をつける。


手がシビレ、ダルくなるほど擦っているとようやく、煙りが出てきて火が着いた。

ヒロトは捕まえた魚の腹をオノっちで裂きハラワタを取り出し、

棒に指して火で炙る。


魚の焼けた良い匂いがヒロトのお腹を刺激する。

焼け具合いを確認してヒロトは魚にかぶりつく。


野外で食べているからか、自分が捕まえて焼いた魚だからか、

今まで食べた事が無いほど、美味しく感じ、

瞬く間に一匹平らげた。


「上手い魚だった!今回は運良く取れたけど、

次は、もっと考えないと捕まえられないかもなあ。」


お腹が膨れたヒロトは、横になり、昼寝をする。





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