黒蛇祟り事件
ミステリーホラーを題材にした警察系です。
♂2、♀2
「謎すぎる事件」
作者、森然
斉藤 健吾/N:男性
佐々木 華:女性
伊藤 和樹:男性
碧羅 京子:女性
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斉藤:京子〜また変な事件だよ、最近こんなのが増えてきてる。何が起きてんだか……
碧羅:そうね……ほんとに……何が起きてるんだか
伊藤:なあ、それも聞き込みに行かなきゃダメ?
もう変な人認定されちゃってるんだけど……
斉藤:お前は元から変だから心配すんな
伊藤:はあ!?なんだよそれ……
佐々木:あの……碧羅さん、これ、見て頂いてもいいですか……?
碧羅:んー?どれどれ、て……なにこれ……どうゆう事……?
佐々木:これ……なんなんですか……?
斉藤:なんだ?どうした?
佐々木:あっ、斉藤さんもこれ、見てください。
伊藤:なんだー?俺にも見してー……
(皆の驚嘆の息)
伊藤:なんなんだ……?これ……
斉藤:今、電話で確認してみたが、映像鑑識の方にも確認してみたんだが、どうやらフェイクではないらしい……
伊藤:これがフェイクじゃないとかあるかよ!?人が急に消えたんだぞ!?
碧羅:しかも……この被害者と思われる女性が消える前に現れたこの黒いフードをつけた人物……気になるわね……
佐々木:今、被害者の女性の身元を、この監視カメラに映る映像から特定出来ました。被害女性は、東京都の西新宿五丁目のアパートに住む女性で、名前は、加藤玖美、年齢は28歳、近くのゲーム会社に務めてるそうです
斉藤:ありがとう、これで37件目か……
伊藤:ホントなんなんだよ……
斉藤:現場は主に夜の暗いところでも街灯もないところ……か、みんな、明日調査するということでいいか?
伊藤:あっああ
碧羅:ええ
佐々木:はい
N:次の日、警察署、特別捜査一課の面々は調査しに行くための準備をしていた。
碧羅:ねえ、健吾、夜調査するということで良いのよね?
斉藤:ああそうだ。懐中電灯とダークライトと……とりあえず現場のメモはスマホで大丈夫だ。後で書類に書き直すし
碧羅:りょーかい〜
佐々木:あの、一応現場の辺りをネットで調べたりしてみましたが、特に悪い噂とかは無いですね。
斉藤:わかった。ありがとう華ちゃん
佐々木:いえ!これが私の仕事ですから!
伊藤:………いや…違う……でも……
碧羅:あんたどうしたの?なんか変よ?
伊藤:あっいやな、実は、東京の主に新宿にこの事件の被害者多いだろ?だから西新宿のことで色々調べたんだが……ここ、黒蛇祟りという、伝説的な話があるらしくて…
斉藤:黒蛇祟り?そりゃまた…
佐々木:祟り、なんか怖い。
碧羅:なんでそれが出てきたの?
伊藤:いや…昨日、黒ずくめのやつが出てきて、消えただろ?その被害女性の消え方がどっかで聞いたことあった気がして…色々思い出してたら、黒蛇太神神社のところに色々残ってるらしくて
斉藤:一応そこの神社の神主とかに話聞いた方いいかもな。8時から10時まで現場調査、そっから神社に向かうって感じでいいか?
伊藤:おん、いいぜ。
碧羅:異論はないわ
佐々木:だっ大丈夫です…
碧羅:ほんとに大丈夫?無理して行かなくてもいいのよ?
佐々木:ほんとに大丈夫ですから!…それよりここで1人の方が怖いですし
斉藤:んじゃ、行くか
N:被害女性が消えた現場に向かい、到着した。
斉藤:調査開始しよう
伊藤:うっす
碧羅:健吾…見て。ここ
斉藤:なんだ、なんだ?これ、自転車跡…ではないな、引きずってる感じあるし…蛇か?
伊藤:ん?なになに?このぶっといの?
斉藤:ああ、これだ。自転車だとしても、あれは転がってるから、ここまでは行かないだろう。おそらく引きずったものだと思われる跡がある…華ちゃんメモしといて
佐々木:はっ…はい!
斉藤:…電話か。少し待っててくれ。……ああ、ああ、なんだと…まあわかった。んじゃ引き続きよろしく。
佐々木:なんだったんですか?
斉藤:どうやら……急に消えた時の映像をスローにしたり、明度を上げてみたところ、人だと思ってた黒いフードしたやつの顔の辺りから蛇のような顔が覗き、噛み付いたらしい…それで…1口だ…
佐々木:ひぃ…
伊藤:おーい、斉藤〜。こっち来てくれ
斉藤:わかったー今行く!華ちゃん、心配すんな。俺が守ってやるから、
佐々木:はい…
伊藤:ここ…さっきダークライトを当ててみたら、血痕のような跡が見つかった。飛び散り方から見るに、垂れたって感じだが…
斉藤:わかった。一応写真撮っといてくれ。
伊藤:わかった。
碧羅:ねえ、健吾、さっき見つかった…引きづったに跡を追ってみたのだけれど…
斉藤:どうした?
碧羅:途中で途切れてたわ…
斉藤:何…?方角は分かるか?
碧羅:ここから、南西の方に向かって延びてるわ。
斉藤:わかった
伊藤:あっ…こっから南西って…例の神社があるところじゃ…
斉藤:何?
伊藤:…えーと…ああ確かにそうだ。マップにもそう書いてる
佐々木:もう…なんで私…特別捜査一課に選ばれたんでしょうか…怖いですぅ…
碧羅:大丈夫よ…ほら息吸って、吐いて
佐々木:スー…はぁ。落ち着いてきました…ありがとうございます。碧羅さん
斉藤:この後…神社に向かうが、行くか?
佐々木:みんなが行くなら、行きます。
碧羅:今日はやめておいた方がいい気がするわ。
伊藤:俺は碧羅に賛成
斉藤:わかった。今日は行かないことにしよう。この後…軽くパトロールしてから帰るか
伊藤:へいへい
(車に乗り込む)
佐々木:特に何も無いですね
碧羅:このまま何も無ければいいのだけれど…
斉藤:ちょっと止めてくれ、ライトも消して…
佐々木:はっはい!
碧羅:急に止めでどうしたのよ。何も無いじゃない
斉藤:しー…黙ってろ。
伊藤:あれ、こんな時間に2人も歩いてる人いる…男性と黒フード…黒フード?
斉藤:静かに…黒フードが接触するぞ…
伊藤:本当に…人が消えてやがる…なんなんだ…これは
斉藤:…よし…
伊藤:うん??何すんだよ?急に…よしとか
斉藤:会話を試みる
伊藤:はああ?ばっかじゃねーの?
碧羅:そうよ。危ないわ
佐々木:さすがにそれは…
斉藤:接触してみん事には変わりねえだろ
伊藤:だとしてもよ…
斉藤:行ってくる…
伊藤:あっ!ちょ!!…行きやがった…
碧羅:私たちはここで見てましょう…
佐々木:はい
伊藤:了解………ほんとに話しかけやがったよあいつ…
碧羅:でも何かおかしいわ
佐々木:斉藤さん!!??
碧羅:嘘……ほんとに消えた?健吾はどうなったの!?
伊藤:黒いやつが気づいた!逃げようとしてる。追え!
佐々木:はい!!
伊藤:どこに向かってんだ…!?というか、早すぎる。やっぱ人間じゃなねえのかよ!
碧羅:こっちって、さっき言ってた神社の方じゃない!?
伊藤:なんだと!?
佐々木:神社に着きました!
伊藤:降りろ…追うぞ…
碧羅:ええ…どこに向かってるのかしら。あいつ
伊藤:神社の…裏手?
佐々木:待ってください!怖いですぅ…(全部小声)
碧羅:大丈夫よ……大丈夫…大丈夫……
伊藤:おい……裏に回るぞ…追えるか?
碧羅:ええ
佐々木:はいぃ……
伊藤:行くぞ。
佐々木:キャッ!何か踏んだぁ、硬いやつ…もうやだぁ!
碧羅:……ねぇ、それって……
伊藤:おい!!佐々木!下見るな!!
佐々木:へ?えっああ、きゃああああああ!!
伊藤:だから見るなって……
碧羅:ねえ…これって人骨……よね?
佐々木:やだやだやだやだやだやだ
伊藤:ああ…そうだ………なんだ?この音…草木をへし折って向かってくる……
碧羅:華ちゃん…後ろ……
佐々木:へ?えっ?ああ、あああ……
伊藤:こんなでけえ蛇見たことねえよ……くんなくんなくんなくんな
佐々木:あっ何!?きゃああああああ!
伊藤:嘘だろ……佐々木が……食われてる……
碧羅:嘘よね……?冗談よね……?……夢でしょ?
伊藤:残念ながら…嘘じゃねえ……逃げるぞ!
碧羅:はあ……はあ……はあ……キャッ
伊藤:大丈夫か!?
碧羅:あっもう無理よ……
伊藤:えっ?あっ蛇が……ここまで……なんだ?奥からもう1匹……嘘だろ……おい
碧羅:もうダメみたい……死ぬんだ……嫌だぁ助けてえ!かずきィィ!!
伊藤:は……ははは……あははははは……嘘だろ…碧羅……?俺も食われるのか……ああ……口開けてこっちに来る……2匹が…ああからだぁがぁ……痛い痛い痛い痛い痛い……引きちぎれるゥ!ああああああああぁぁぁ!!
(間を開けて、場面変わる)
伊藤:……は!蛇は?なんだ?夢?
斉藤:京子〜また変な事件だよ、最近こんなのが増えてきてる。何が起きてんだか……
碧羅:そうね……ほんとに……何が起きてるんだか
伊藤:へ?なんだよ……なんでだよ……ははは……正夢?
碧羅:どうしたのよ。顔色悪いわよ?
伊藤:大丈夫だよ……大丈夫…大丈夫…ああ……あああ……
N:2匹の蛇に襲われる夢……否、現実……世界はループする。2匹の蛇……螺旋、無限を意味する双蛇、ウロボロスによって……
伊藤:ああああああああぁぁぁ!!