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男子の日常

いわゆる乙男オトメン

中2男子のあれこれ。


巻き込まれコメディの予定。


 ぼくはおとこのこだけどピンクいろがすき。


 ふわふわもきれいなのもすき。らんぼうな男子は苦手。


 

 見た目ふつうの大人しめな子どもだったから

 変な目で見られたりはしなかったけど、

 嫌なことを避けるのには苦労した。

 幼稚園の男児なんか最低だ。

 小学生になったら

 放っておいてくれるようになってほっとした。

 一人っ子だったから大人っぽいのね、

 なんて言われたり、女子によく構われたり、それだけ。




 高学年になったらひょろっと背が伸びて

 

 好きな子を意識するようになって気づいた。



 好きな子とどうこうなりたいじゃなくて

 眺めてるのが好きなんだ?! 

 可愛いものを愛でているような。

 これってやっぱり変なのか。




「えーそれって百合なだけでしょ」



 のん気なアドバイスをくれたのは幼なじみの大森なお。




「百合。 おネェじゃなくて」


「スカート履きたい?」


「女装はムリ。精神的にくるものがある」



 

 ひょろっと伸びた身長は180近い。

 声変わりもしたし、髭もあたらないと。


 見下ろすとなおは俺より頭2コ分は小さくて可愛い。

 昼食のパンを目一杯ほおばる顔はリスっぽい。



「なおきは女顔じゃないしー ふつーの真面目くん?」


「地味顔だよ。悪いか」


「良いんじゃない? 女子と話あうから人気あるし」



 中学生ともなると男子と女子の間には壁がある。

 女子とも気楽に話す俺は浮いているような

 一目置かれているような

 微妙な存在?


 体よくパシらされていたりもするし。

 主に恋愛関係で。


 

 大森なお と 坂下尚樹

 “なおコンビ”で幼稚園から中学までつかず離れず

 小学校中学校とも小規模校だったから

 周りもほぼ顔なじみ。


 

 狭い世界でふわ~っとしていられるもの

 この中学校までかなあと思う。

 俺、 

 どこを目指して行けばいいんだろう。


 汗臭くてうるさい男どもがうざい。

 女子とはほぼ誰とでも話せる。

 どうして俺は女子に生まれなかったのか?!



「坂下ぁー 大森さんと付き合ってんのかよ」


「なおに手ぇ出すなよ」


「あぁ? 兄貴かよ」



 ぼーっとした顔で

 何気ない振りをしながら

 俺は真剣に将来について悩んでいた。


 隣でがたいのいいクラスメイトが

 何か言ってたがうるさい。


 なおは可愛い。

 でもそれはやっぱり妹みたいな可愛さで

 彼氏が出来たら心配しつつ見守るくらいの

 距離感で。


 結局のところ誰とも深く関わらず

 クラゲみたいに漂うしかないみたいだ。

 

 せめて将来の仕事くらいは打ち込めるものを選ぼう。

 そんな悲壮感漂う大人びた(枯れた)中2。


 ある意味正しく厨二病を患うお年頃なのだった。


 誰だって多かれ少なかれ悩み事くらいある。

 早く気づけよ少年。 

 




 

 




 

しばらく続きます。

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