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第32話 剣の性能を試す──2

 とりあえず、4連鎖くらいして金属と非金属を分け……それから、何種類か含まれてるであろう金属をそれぞれ単体に分けるか。

 もしかしたら、この方針だと大した純度にならないかもしれないが……それは鑑定で確かめて、純度が低かったら連鎖数を上げて再精錬してやればいいだけのこと。

 などと考えつつ、俺はスライムを積み上げて4連鎖消しした。

 すると……歪な形をしていた小惑星は、光沢のある球体と残り物の山に分かれた。

 球体の方に対し、俺は更にスライムを4連鎖消しして得た魔力で分離魔法をかける。

 その結果できたのは、複数個のそれぞれ色の違う球体だった。

 となれば、次は鑑定だな。

 今回はただ金属の種類を調べるだけだし、鑑定強化は「素の鑑定で純度が表示されなかった場合は使う」ってな流れでいいだろう。

 そう思い、俺は体積の大きい球体から順に鑑定していった。

 結果は次のようなものだった。

 

 【マグネシウム】

 原子番号12のアルカリ土類金属。純度99.99%以上◼️

 【カルシウム】

 原子番号20のアルカリ土類金属。純度99.99%以上◼️

 【銀】

 原子番号47の貴金属。純度99.99%以上◼️

 【金】

 原子番号79の貴金属。純度99.99%以上◼️

 【ミスリル】

 最も存在量の多い魔法金属。純度99.99%以上◼️

 【オリハルコン】

 最も希少な魔法金属。その錯体は様々なエネルギーを魔力に変換する触媒となる。純度99.99%以上◼️

 

 ……どうやら、4連鎖消しは精錬に十分だったようだ。

 だが……そんなことより、純度なんてどうでもよく思えてしまうくらい気になる項目が二つほど出てきてしまったな。

 ミスリルに、オリハルコン……まあこんな魔法だの神剣だのある世界に来て今更ではあるが、やっぱ「そんなのあるんだ」って気分になるものだ。

 まあ何はともあれ、試みが成功したってのが一番嬉しいポイントだな。

 それぞれの金属の使い道だが……まずマグネシウムは、粉末にしてテルミット弾でも作ることにするか。

 これから貴族にもなるんだし、軍用に焼夷弾を供給したりしたら騎士とかに喜ばれそうだしな。

 カルシウムは……骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防ポーションとかの材料になったりしてな。

 まあ、いつか実験でもしてみるか。

 銀、金、ミスリルは、ギルドで売り払ってしまって構わないだろう。

 貴金属とかにそこまで興味がある方でもないし、市場に流した方が有益に使われる気がするからな。

 ミスリルといえば、武器とか防具とかに使われそうなイメージだが……混沌剣とユニークスキルを持つ俺には、その類のものは必要なさそうだしな。

 そして最後に、オリハルコン。

 これは鑑定に書いてある「錯体が触媒に〜」って部分が気になるが、正直、具体的にどう扱えばいいかさっぱりだ。

 売りこそしないものの、ギルドに持ってって話を聞けば、その辺の情報も得られるかもしれない。

 というわけで……とりあえず、次の行き先は冒険者ギルドにすることに決めた。

 

 ◇

 

「ユカタさんじゃないですか。本日はどうされましたか?」

「これを売りにきました」

 王都の冒険者ギルドにて。

 俺はそんな受け答えとともに、特殊空間から先ほど精錬した金属を取り出し、受付の素材置き場に置いた。

 ……そういえば、今までは大容量マジックバッグにお世話になってたけど……特殊空間を手に入れた今となっては、マジックバッグ、もう使うこと無いかもしれないな。

 売りに出そうか。

 いや、それはもうちょっと考えてから決めるか。

「え、えーと……これは?」

 受付嬢は金属の球体を見ると、困惑した表情を浮かべた。

 何か問題でもあっただろうか。

 冒険者ギルドは「冒険者が持ち込んだ素材」なら、別に魔物の死体や薬草でなくとも買い取ってくれるはずなんだが……。

「何か売れないものでも混じってるんすかね?」

「いえ、そんなことは……。ただ、やたらと大きい純金やらミスリルの塊やら……こんなの、一体どうやって入手したんですか!?」

 目を白黒させながら早口でそう言う受付嬢。

 なるほど、単に珍しいものがたくさんあってビックリしてるだけか。

「いえ、ちょっとそれは説明し辛いと言いますか……」

「宇宙空間から小惑星ごと取ってきました」なんて、混沌剣入手前の俺でも信じないような話だからな。

 できれば、深くは聞かないで貰えると助かるのだが……

「わ、分かりました……。ギルドでは冒険者が言いたがらないことは詮索しない方針ですし、ユカタさんのことですから、なんかとんでもない方法を使ったとだけ理解しておきますね……」

 なんかちょっと腑に落ちない言い方だが、祈りは通じたようだった。

「……って、よく見たらオリハルコンまであるじゃないですか! 他の金属の塊に比べれば小さいですけど、オリハルコンがこの量あるのってちょっと尋常じゃないですよ……」

「あ、これはまだ売るとは決めてない奴っす。ちょっと、オリハルコンは使い方に関してギルドで情報を得られたらって思って持ってきただけで……」

「な、なるほど……。オリハルコンの使い道なんて、剣や鎧に加工するくらいしかないと思いますが……」

 そうなのか……。って、あれ?

 鑑定では、錯体にして触媒にできるって出てたんだが……それって明らかに「剣や鎧に」といった使い道じゃないよな。

 これ、もうちょっと踏み込んで聞いてみた方がいいかもしれないな。


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『スライム召喚無双』第一巻は8/10に、カドカワBOOKSより発売です!
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