表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/92

第29話 本命の魔道具

「あの……これ、追加料金とかどうすればいいっすか?」

 ヨーグルトを食べ終わって、しばらくその味の余韻に浸った後……俺はダイさんにそう尋ねた。

「追加料金? ああ、そんなのいらないよ」

 だが……彼女は、ラクトバチルス・エクス・マキナ株の製作は、別料金扱いにはしないつもりのようだった。

「いやでも、そんなわけには……」

「いいの。ウチとしても、この仕事ができたのは貴重な経験だったし……それ以上に、今のを食べてウチ自身の能力も上がったから」

 なるほど……うん?

 今のを食べて、能力が上がった?

 どういう意味だろうか。

「能力が上がった……とは?」

「単純なことだよ。エリクサーって、飲んだら一定時間自身の能力が向上するじゃん? そして今の乳酸菌は、永続的にエリクサーを体内で生成してくれる。つまり……能力向上効果も、同じように永続することになるんよ」

 ……そんなものなのか。

 ちょっと信じ難い話にも感じられるが……まあ、確認してみれば真相は分かるだろう。

 俺はプヨンにステータス画面になってもらい、今までと違う点があるか見てみることにした。

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 名前:ハバ ユカタ

 Lv.462

 スキル:鑑定 神剣飛行

 状態:能力上昇(身体能力・魔法能力共に二割増加)

 適性:神剣所有

 ユニークスキル:スライム召喚

 (相方となるスライムを召喚できる。召喚したスライムは、特殊な能力を持つ)

 

 プヨンのスキル:

①ステータス表示

 ②幻影色合わせゲーム

 (同色のスライムの幻影を4つ繋げて消すことで、大魔法を放てる。連鎖消しすると、魔法も火力も爆発的に増加する)

 ※ハードドロップを実装

 ③次元の地図

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ……おお、確かに「状態」ってのが追加されてるな。ちなみに、

「もしかして、プヨンも強くなった気するか?」

「するー!」

 一口しか食べなかったものの、スライムであるプヨンには十分薬効が出る量を食べていたようだ。

 ラクトバチルス・エクス・マキナ株は、山分けしたんだし……ダイさんもこの効果を享受しているなら、確かにそれで料金はチャラってのでいいのかもしれないな。

 

「二割上昇って、すごいですね」

「……え、二割? それちょっと上がりすぎじゃない?」

 そしてその上昇率に、彼女は意外そうな反応を示した。

 生成されてるの、本当にエリクサーなんだろうか。

 ここまで来ると、たとえもっとえげつない薬が生成されていたとしても、俺は驚かないぞ。

 ……まあとにかく、大事なのは俺の魔力供給&脳の回転強化作戦が成功だったということだ。

 これで、本命の「神剣強化の虫眼鏡」の製作に移ることができる。

「あの……今ので、この水晶玉の加工もできそうっすかね?」

 再び、俺はマジックバッグから妖大将の水晶玉を取り出す。

 すると……彼女はこんな答えを返してきた。

「うーん……脳の方は大丈夫だとして、魔力の方はもうちょっと欲しいかな。これを加工してたら、今のじゃ魔力枯渇を起こしちゃうかも……」

 なるほど……。

 じゃあ、脳の回転強化の方は、5連鎖で据え置きとして……魔力供給の方は、少し連鎖数を上げるか。

「ちなみに、魔力って際限なく供給して大丈夫なものなんっすかね?」

「問題無いよ。もしかしたら、過剰な魔力供給にウチが耐えられなくなるんじゃないかとか心配してるのかもしれないけど……君の魔力、どういう理屈か知らないけど、絶対そうならないようにできてるんだよね」

 そうか。

 じゃあ遠慮なく、連鎖数を上げさせてもらおう。

「休憩が終わったら教えてください。ダイさんのタイミングで、いつでも取りかかれるんで」

「休憩なんかいらないよ。あのヨーグルト……訳わかんないくらいの回復力持ってるから」

 立て続けにやらせるのは酷かと思ったが……どうやら杞憂だったようだ。

「じゃあ、お願いします」

 そう伝えて俺は、妖大将の水晶玉をダイさんに手渡した。

 5連鎖で脳の回転強化をかけ、更に9連鎖を組み上げてそちらを魔力供給用に使う。

 再び、鮮やかな手際のダイさんの執刀(魔道具製作)が幕を開けた。

 やっぱりこれ、カメラがあったら収めたいよなぁ……。

 そんなことをぼんやりと考えていると、気づいた時には製作が終わっていたようで、

「できたよ」

 という掛け声で、俺はようやく我に帰ることとなった。

「おおお、これが……」

 国王の宝物庫にあったのと同じ形の、しかしサイズだけは相似拡大されたような魔道具を見て……俺の期待は一気に膨れ上がった。

「いやあ、気持ちいいね。あんなにサクサク魔法陣を思いついて付与できれば、ヤミツキになっちゃうよ」

 ダイさんは一仕事終えたとばかりに、額を拭った。

 

 まずは……何より、鑑定してみなくちゃな。

 そう思い、俺は鑑定を発動したが、プヨンが出力したのはこんな表示だった。

 

 【※※※※※※※※】

 鑑定エラー:測定不能⬛︎


 ……あ、そう言えば今回は鑑定を強化するのを忘れてたな。

 まあだからって、まさか強化無しだと何の情報も取得できないとは思わなかったが。

 2連鎖ダブルを組み、鑑定を強化する。

 すると今度は……鑑定の内容が、ちゃんと表示された。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
書影公開されました!
『スライム召喚無双』第一巻は8/10に、カドカワBOOKSより発売です!
イラストはともぞ様にご担当頂きました!
(↓の書影をタップすると活動報告の口絵紹介にとべます!)

322004000378.jpg
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ