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俺の嫁はスライムです。  作者: タータ/タンタル
神に挑む者達 前編
32/37

前兆

「ここが、例の村ね」

「うん、そうだと思う」

「ここに、怪物…いや、魔王と勇者がいるのね」

「そっちはさほど重要じゃないさ、本命は彼さ、この【邪】の継承者にふさわしい、貴方の勇者の兄さ」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「シュンさん、どうしたっす?」

「いや、なんか来たような気がして」

「おいらの天眼には何も映ってないっす」

「そうか、気のせいか」

広大な土地で今日も今日とて畑仕事をする一向であった

「シュンさ〜ん、見てください、私のキュウリ、すごいおっきいでしょ」

「おーい、そんなはしゃいでると落っことしちまうぞ〜」

「あっ」『ズルッ』

『収納』

「ほら、言わんこっちゃないんだぞ、せっかくのキュウリが土だらけに……あれ?」

「おーい、こっちこっち」

「あれ?ああ、ありがとうございますシュンさま〜」

「すごい便利なんだぞ、というかなんで収穫でそれを使わないんだぞ?」

「だって、一個一個認識するのが面倒なんだもん」

「いや、一個ずつハサミの代わりに使えばいいんじゃ、なんだぞ」

「おお、なるほど、あえて一気にやらないのか」

「なんでアイツあんなに抜けているのに、荒神に気づいたんだ?」

「それは言わない約束っす」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「え〜と、失礼しゃす」

「お邪魔しま〜す」

「ああん、あんたら誰だ」

「ええと、なんでしたっけ?」

「邪神とその手先です」

「ちょ、ストレート過ぎない⁈」

「ジャシンか…宗教には縁がないタチでな、すまんな」

「大丈夫ですよ、私達が用があるのは」

「彼です、あの黒髪のおっきいキュウリの方です」

「おっきいキュウリ…ああ、シュンのことか…何用だ?」

「おお、その反応はもうすでに何かしらあったのか」

「ああ、いや…あのせがれにはこっちもいろいろ世話になっているんでな、最近やたらとアイツに会いに来る奴がいるんでね」

「彼の身内のことは」

「ッて、なんでお前ら俺にアイツのことを聞くんだ?直接会いに行け」

「そうですね、その方が手っ取り早いので、そうしましょう」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あれ?誰か来る」

「あっ、本当なんだぞ」

「なんか、どんどん人間離れしていくね」

「こうして、シュンさまが人間じゃなくなったら、晴れて私と結婚できるってことね」

「いや、人間だから、というか人間でも結婚できるから」

「やったわ、じゃあ、収穫祭ぐらいに結婚しましょう」『モジモジ』

「え………(そういう意味じゃないのに、ただ思わずつっこんだだけなんだけど)」

「ああ、とうとうカップルがまた出来たょ、なんか俺だけ相手がいないなぁ」

「元気出すっす、おいらがいるっすよ」

「ありがとうエリス」

「…(うわぁ、なんか急に断った時の罪悪感が〜、やめてマリさん、その目はやめて〜)」

「で、返事はどうなんですか、OKですかNOですか、シュンさま?」

「もちろん、謹んで承ります(こうなったらヤケだ)」

「わーい」

「うん、同年代の子がどんどんカップルになっていく……」

「だからマサユキさま、おいらがいるっす」

「(いい加減気づかないかなぁ、と思うんだぞ)」『じ〜ー』

「はひぃッ(やめてマリさんやめて、怖いから、その目はやめて)」

「あれ?マサユキさま、はいッて言ったっすか、言っちゃったすか」

「え、ええ」

「よしゃー、これでおいら達も晴れてカップルっす」

春である、夏真っ盛りだが


「なぁ、僕達忘れられてないか?」

「さすが、勇者の兄さん、マイペースなのも似ているわ」



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