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モウ一人ノ私
「鈴さん、海斗さん!?」
渡部先生が声をかけてきた
「『はい」』
同時に返事をした
「紅さん!?」
先生が気づいた
「先生…お姉ちゃんが死んじゃったよ…ヒクッ」
告げた
辛いんだよ
「出血大量だよ…火傷したもん」
「そうですか。保護者呼びますね」
先生は言った
『鈴。大丈夫ではないな』
学校での火事の死者は1名
お姉ちゃんだけ
その日以来、高校を中退した
私の身体は可笑しくなってきた
お姉ちゃんは死んだ日の夜から
『私ノ身体ヲ返シテヨ』
「誰!?」
『モウ一人ノ私…返シテ』
自分の中から聞こえる声
村長さんに相談した
「自分の中から声が…」
「紅さんが狐に呪われていたのは知ってるな?」
そうなの?
嘘じゃないんだ
「は、い」
「紅さんが死んだのを狐が恨んで、お前に乗り移った」
嫌だ
嘘だ!
信じない
でも、お姉ちゃんが生きているんだ心に




