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手紙
元気にしてますか?
あの頃の可愛らしい字じゃなくてごめんね。
色々思い出して書き綴ろうと思います。
最後まで読んでくれたらいいなあ、私のこと思い出してほしいなあ、
なんて軽い気持ちです。
あなたが幸せならそれでいいよ。
ってあなたから離れた私をどうか、あなたの脳内で蘇らせることができるように。
儚い私と色のないあなた。
あなたの透明がすきでした。
私と関わる度に私のまねをするあなたが愛しかった。
透き通った水に真っ黒の絵の具が落ちて、落ちて、落ちて、落ちて、
ほら想像できるでしょ?ドラマの演出なんかであるじゃない。
水の入った器も水も真っ黒になる
ごめんね、私を愛すことであなたが汚れるなんて
黒になったあなたと一緒に堕ちていければよかったのにね。
ごめんね、私、水を捨てることしかできなかった
あなたに謝りたいことがたくさんあります。
あなたは私の、最初で最後の春でした。
字が滲まないように頑張るから
どうかメンヘラだなんて流行りの言葉で片付けないでね。