表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

9話 劉璋、ぶらり(幼女)散策……え、終わり?いやいや、え?編

間違えて『空』の方に更新してしまった。



――――――――――――


「さぁ!やって参りました!天下に名高い幼女の幼女による幼女為の国、魏国ぎのくに!!風の噂によれば更に幼女を増やしたと。流石は君主がつるぺた曹操が治める魏と言えよう」


曹操の陣営の前で仰々しく独り演説を行う劉璋。


「好きなものは最後に食べる柳々さんなのですよー。さぁ!いざ、行かん我が天竺へ!!」


「あら、劉璋。あなたこんな所で何をしているの?」


とそこへ曹操が軍議から帰ってきたのだった。


「あ、曹操ちゃん、こんにちは。遊びに来ましたー」


「あら、そうなの?」


「?」


いつもとは何か違う対応に劉璋は疑問を持つ。


「残念だけど、もうすぐ出発よ。やっと次の方針が決まったのよ」


「え?………と言うことは?」


「――――お遊びはここまでよ」


「ッ!?」


「他の陣営の者たちも今頃陣の片付けに入ってるはずよ」


「な、んだと………」


地面に手をつく劉璋。


「後は虎牢関を抜けて洛陽に入るだけね。だから、貴方がちょっかいかけれるような暇はもう無いわよ」


「ッ!?そんな馬鹿な……!!じゃあ僕は何をすればいいんだ!?」


まるでこの世の終わりかのように絶望する劉璋であった。


「――――否!!絶望の中にこそ希望あり!死地にこそ活路を見出す!そう!それこそ、この僕、劉季玉!」


劉璋は手を高々と挙げ、叫ぶのだった。


「ぱんが無ければ、けぇきを食べればいいのよ!!」


「は?なんて?毛液?」


いきなり訳の分からない言葉を使い出す劉璋に曹操は疑問符を浮かべる。


「いじる暇がないのであれば暇を作ればいいだけの話!ニシシシッ」


不敵に笑う劉璋に曹操は一瞬背筋に寒いものを感じる。曹操は知っているのだ。


この目の前の男は普段はまるで無能であるくせに、己の欲を満たすためなら信じられない才を発揮することを。


「ちょっと待ちなさい。貴方、一体何をするつもりなのよ?」


「決まっていますよー、曹操ちゃん。暇がないなら作りましょう。忙しいなら暇にしましょう敵が居るなら――――排除しましょう」


ニヤリと笑みの形を作る劉璋。










「ここが最後の砦や」


虎牢関に詰めているのはシ水関から後退した張遼。


「……月のため、頑張る」


「ねねと恋殿が居れば怖いものなしですぞ!」


武の極みに近いとされる呂布とその軍師、陳宮。


それに董卓軍の精鋭たちが連合との戦いにその闘志を燃やしていた。


「全く袁紹もいらん噂流してくれたもんやで」


「月、いい子。恋の家族にも優しい」


「全くなのです。あの月殿が逆賊なら大陸の人間は全員逆賊ですぞ」


袁紹が言っている逆賊云々は全く根も葉もないデマだった。連合の大半の者たちはそんな虚言な踊らされ、残りの半分はそれを利用していた。


「虎牢関ではしくじったけど、今度はそうはいかんで。詠からの策は籠城や。連中も兵糧が尽きれば退却せざるおえんからな」


「そんなことしなくても恋殿が出れば一瞬なのです」


「ねね、それを虎牢関で言うとった奴は早々に倒されとったで?」


冗談交じりに張遼は言う。張遼も呂布の強さは知っている。それこそ一騎当千を文字通りの意味で実践できるほどの実力である。


連合との戦力差は絶望的であった。しかし、天下無双の呂布、それに自分と共に鍛錬してきた部下たち。勝ちはできなくとも、負けはしない。


張遼はそんな気がしていた。いや、それを成すことを誓っていた。我が主の為に、あの心優しい少女の為に。


「張遼将軍、伝令です!」


「なんや?もう連合の連中が見えたんか?意外と早いやんけ」


「はっ。ですが……」


「なんや、どないしたん?」


「それが関の前に現れたのは―――――たった一人で」







「さぁさぁ、お立会い。戦続きで憔悴したあなたの心に潤いを!季玉さんの楽しい楽しい奇術の時間だよ!!」


関の前に現れたのは劉璋、ただ一人であった。


「なんや、あれ?」


敵なのかよく分からない劉璋に関に籠もる兵たちは困惑する。


「さぁさぁ、ここにありますはただの外套であります」


劉璋は纏っていた外套を脱ぐと自身の横に掲げて、何も無いことをアピールする。


「何も無い空間から…………じゃ、じゃーん!」


外套をバッと放り投げるとそこには人が一人入りそうな箱が現れる。


『おぉー!!』


行動を見入っていた董卓軍の兵たちから歓声が沸き起こる。


「なんや、あれ?旅芸人か何かか?」


「ニシシシッ。ただ箱を出すだけじゃないですよー」


劉璋はそう言うと箱の前面に手をかける。箱には最初から仕掛けがされていたようで前面は扉のように開く。そこに体を滑り込ませるとパタンと閉める。


「さぁさぁ、使い古された奇術も中々乙なものだと思いませんか。例えば―――――『瞬間移動』など」


「まさか!?」


張遼たちは自分たちの後ろを振り返る。そこにはいつの間にか置かれた、丁度、劉璋が取り出した箱と同じ大きさの物があった。


「さぁさぁ、劉季玉の奇術をご覧あれ!!」


そう言うとバカッと箱が勢い良く開く。ただし、開いたのは張遼たちの後ろにあった箱ではなく、ましてや劉璋の入った箱の前面ではない。開いたのは箱の――――――『底面』だった。


より正確に表現するのなら、劉璋の入った箱の底面から足先だけが出てきたのだ。見た目は箱に足が生えた変なものだった。


「ニシシシッ。さぁ、いざ行かん!!」


そして謎の箱生物はその生えた足であろうことか動きだしたのだった。だた、足先だけしか出していないため、その一歩は1cmにも満たない。それはさながら―――――ペンギンの様だった。


「ちょっ!?なんや、アレ!?気持ち悪ッ!とりあえず関に近づけさせんな」


「駄目です、将軍。矢が刺さりません」


「なんやて!?」


劉璋の取り出した箱は外見はただの木箱であるが、その内側は薄い鉄板で覆われていて、矢程度では刺さることはない仕様だった。


「ふはははっ!そのような豆鉄砲ではこの『お箱ちゃん631号』に傷をつけることはできないのだよ!」


ただ、弱点があるとするのであれば…………。


「暑ぃ!!くそぅ、早くたどり着かなくては………急げば急ぐほど暑いわ!!」


鉄板で密閉されているため、熱が籠もりやすく、そして通常の3倍以上の運動量での移動で中は満員電車+肥えた男たちレベルで蒸せかえっていることだろう。


「なんやねん、アレは……。敵なんか、味方…なんは何か嫌やな。って、そないなこと言いとる間に門の前に!?」


「ふ、ふふ、ふ。やっと着きましたね。いや、マジ暑い」


門の前に着いた劉璋は箱をキャストオフした劉璋は一息つくと門を見る。門前であれば弓兵の射程圏外である。弓兵の防ぎ方は二種類ある。一つは弓の射程から離れること。もう一つは弓兵の懐に入ることだ。


「ふむふむ。なんの変哲も無い門だ……。では、始めようか」


箱の中から工具一式を取り出した劉璋は不敵に笑うのだった。






「くっ。しゃぁない、門を開けぇ。とりあえず何者か知らんがとっ捕まえてまえ」


「そ、それが………」


伝令兵が言いよどむ。まるで自分が今から口にする言葉が信じられないかのように……。


「どないしたんや?」


「その、門が『外側』から鍵を掛けられてしまい、開きません」


「―――――はぁあ!?」







「ふぅー。いい仕事をしましたねー」


一汗拭う劉璋は笑顔を浮かべる。


そこには頑丈な鍵が即席で作られていた。ただ、それが門の外側であることが問題である。


劉璋の作った鍵は開け閉めを考えていないかのような強固な鍵だった。それ故に開けたいのであれば鍵を壊すしかない。


「ニシシシッ。これで連合もここで立ち往生のはず。そうなれば………ぬふふふ」


劉璋の目的それは関を強固にして連合を足止め、更に幼女と遊ぶことであった。


「ニシシシッ。先ずは曹操ちゃんの所。それにもう一周してもいいなー。あ、袁術ちゃんならもう五周して――――」


妄想、いや欲望全開の劉璋だった。


「むふふ………。あ、もう少し改造しておきますかね。うむ、あの辺りから槍衾とか浪漫がありますよねー」


劉璋が頭の中で設計図を引いていると…………。


「――――開かないなら……壊す」


一瞬、門に斜めに一線が光る。それに一歩遅れて大きな音を立てて門が崩壊した。そして現れたのは――――。


「…………開いた」


天下無双の呂奉先だった。


「いやいやいや、開いたじゃなくて壊れたって言いますから!?」


そして劉璋は初めての心からのツッコミをした。

ご意見、ご感想お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ