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一ヶ月だけ不登校になった

作者: 上宮彩乃

ちょっと重めかも。すみません。私の当時の心の中のお話です。不登校と言っても人によって全然違う理由や、気持ちがあると思います。私のはただの一例です。寛容な気持ちで傷つかずに読める、読みたいと思う人だけ読んで頂きたいです。

私は中学一年生の時、不登校だった。


私は、人に気に入られるのが得意だった。先生、先輩、同級生、保護者。皆にいい子と言われる。素直に嬉しかった。皆、私がいるだけで喧嘩もしなくなったり、笑顔になってくれる。性格の良さだけでだ。外見は別に普通だからそこでもてはやされた訳ではない。性格だ。

成績も良かった。学年20位くらいの成績は塾無しでキープしてたし、勉強も嫌いなわけでもなく、面倒なだけで、淡々とこなしていた。


私のこれまでの人生のテーマは他人にどう評価されるかだ。自意識過剰なんだと思う。承認欲求も高いんだと思う。そんな所の器の小さな普通の人間だ。なのに、無理しすぎた。


小学校の頃、絶対決まった時間には起きれた。中学に入って、徐々に疲れがたまっていたのだろう。一月の正月明け、11時まで寝てしまうようになった。夜何時に寝てもだ。つらい。


次に襲ってきたのは食欲の低下だ。私は女子の中でもよく食べる方で、お茶碗3杯は普通だった。ある日徐々に食欲がなくなり、食パン8枚切りですら食べれなくなった。お粥でも気持ち悪くなる。50㎏はあった体重が44㎏まで低下した。


私は2月から不登校になった。


最初は完全に体調で休んでいたが、学校に行きたくないというのも強くなってきていた。今まで不登校になった人たちが、学校に行きたくない理由が分からないと言っていたが、そんなわけあるか?と思っていた。しかし、それが自身の身に降りかかった。


両親も、先生も、突然不登校になった優等生の私を心配した。真面目な私はここで止まっていていい人間ではない。そんなところだろう。


親友も心配してくれた。私は友人には恵まれていた。というか、同級生たちに恵まれていた。恵まれてるはずなのに苦しくなる。学校に行きたいのに行きたくない。そんな矛盾した感情が私を蝕んでいった。そんな気がした。


2月の終わり頃。親がほぼ無理やり私を学校へ連れていった。学校は楽しいはず。親友もいるし、授業さえ受ければ頭は良くなるし、メリットしかない。なのに涙が止まらなかった。嗚咽するほどに。そこまで嫌がるから車で引き返した。申し訳ない気持ちしかなかった。


つらい時、現実ばかり考えてしまう時は無理やり楽しみなことを作った。あの漫画の発売日近いなとか、あの映画見ようとか、アニメの二期やってたんだとか、あのドラマの曜日まであと何日とか、全然まだまだの夏休みまでの日にちを数えたり、とにかく、数を意識した。それで生きた。


一ヶ月を越えるとなんとなく心に余裕が生まれてきた。私の心を救ったのは犬の散歩だ。幼い頃から飼っている飼い犬。ここでの名前はリリとしておく。リリは7歳だ。老犬の域に入りはじめている。今までは散歩めんどくさとか、うるさいとか、でもかわいがっていた実の妹のような感じで、雑に扱えど愛してるという相手だった。

母に暇ならリリの散歩行っときなさいと言われた。リリは散歩という言葉だけではしゃぐ。そして、散歩へ行っても一生懸命笑いかけてくる。楽しいを体全体で表している。そんなこんなで二時間くらい散歩に行くのが当たり前になった。リリは歳をとる。それは当たり前。どうせ不登校なんだから全力で後悔しないくらい遊んでやろうというのが動機だ。

認知症防止のためお散歩コースは毎日変えた。ここがどこにつながる道なのか考えながら進む。それも楽しかった。ちょっと面倒に思える日はイヤホンで音楽を聞きながら行く。最小の音量でだ。危険になるかもしれないから。


リリの散歩で徐々に元気を取り戻していく私だった。そしてあることにハマった。アニメだ。

小説家になろう発のあるアニメに心底ハマった。アニメは一切見ない人間だったので、これは革命である。このアニメから声優さんの名前を覚え他の作品も見たりした。少し前に流行ったアニメとか今さら見て、ときめいたり、妄想したり、これが結構、性にあっていた。


ある、アニメで高校生のバトルものを見た。

そして思った。あれ、私この人たちと設定上、同年代だよな。こんな青春見てるんだったら、どうせ青春に憧れてるんだろ! 青春してやる!

これだけで学校に行った。完全に勢いとノリだけだ。

学校に行くと皆やっぱり優しい。いつものように接してくれるし、プリントとか授業のことも教えてくれるし、親切。親友とも久しぶりに会った。やはり楽しい。


でも、毎日続けるのは無理だった。また休みがちになってしまった。だから、こう決めた。中学一年生の最終週だけでも、学校に行こう。これで行けたら百点満点だ。自分を甘やかすことにした。


結果としては最終週しっかり毎日行ききった。毎日無理やり体を起こし、夜7時には寝た。もう戦いだった。


そして楽しい中学一年生を過ごした。


不登校も私にとってはいい経験になった。


中学二年生になったら、絶対友だちも作らなきゃと頑張った。とにかく頑張った。


しかし、ここからはまた別の話。

読んで頂き本当にありがとうございます。勢いで書いたエッセイなので汚いかもですが、ご承知ください。ありがとうございました! 何様だよと思われると思いますが、皆さんどんなにつらいことがあっても生きるだけはしてください。

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