その2-4
アルフレッドは咳ばらいをすると
「それで、この彼女」
アンリエッタ王女も貴方と共に働くことになる
と告げた。
アンリエッタは笑顔で
「アンリエッタ・トェル・フィマールです」
宜しくお願いします
「ティナ・フォン・ノアール嬢」
と告げた。
ティナは顔を上げると
「…王女?」
と呟き
「フィマールの王族は敵国の毒殺師を何だと思っているのかしら」
この国の王族は花畑ばかりだわ
と心で呟いた。
アルフレッドは彼女の表情にデジャヴを感じると
「…お花畑だと思われている気がする」
と心で突っ込んだ。
そして、咳ばらいをすると
「アンリエッタ王女と共に明日から宜しくお願いする」
あと
「先ほど言っていたリストも頼む」
と告げた。
「それから食事の時間になったら迎えを寄こす」
ティナは頭を下げると
「かしこまりました」
と答えた。
アンリエッタ王女はブラウンの髪をした美女であった。
溌溂とした表情に輝いて人目を惹きつける空気。
ティナは三人が出て行くと
「…カリスマ性は二人ともあるわね」
結婚したらさぞかし国は盛り上がるわね
と呟き、椅子に座った。
城の噂がどうなっているのか分かっている。
カナル王国の毒殺師一族の噂は世界中に知れ渡っているのだ。
「私と共に働こうなんて人間がいるとは思わなかったわ」
ティナはそう言い
「まあ、あの王が花畑だから王族はそうなのかもしれないわね」
と呟いた。
アルフレッドはあの日からずっと食事をティナと共に取っている。
その上で毒見役を置かなくなったのだ。
つまり、ティナに毒見役の代わりをさせているのだ。
ある意味において正確で毒で死ぬものがいない上に牽制にもなる。
ティナは夕食の席に着きながらアルフレッドの食事の前に置かれるスープや前菜、メインなどの料理を嗅覚、時として味覚で確認し
「考えれば一石三鳥になるわね」
花畑だけど愚王ではなさそうだわ
と心で呟いていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




