その2-2
アンリエッタ王女はアルフレッドとフィリップの母…いまは亡きシェリル王妃の元で二人と共に育った言わば姉弟のような関係であった。
彼女の父であるエドアドルとアルフレッドの父であり国王であったジョージは実の兄弟であったが仲は良くなかった。
そんなエドアドルがそれでも内乱も起こさず黙ってジョージ王に仕えていたのは偏にシェリル王妃がいたからである。
つまり王妃に横恋慕をしてたのである。
そんな思いを抱きつつも叶わぬ恋を諦めてアン妃を妻として迎えアンリエッタを誕生させたのだが、アン妃はアンリエッタが4歳の時に病気が元でこの世を去り、シェリル王妃が年の近いアルフレッドとフィリップがいるという事で共に次の妻を娶るまで面倒を見ていたのである。
なので、アンリエッタとアルフレッドとフィリップは所謂ツーカーの仲であった。
フィリップは彼女を見ると
「それで、本当にエドアドルじゃないんだな?」
と聞いた。
アンリエッタは頷くと
「ええ、今そんなことする暇ないでしょ?」
アルフレッドの姦計でカナル王国の土地全てを領地として見ているのよ
「領地内のことで手一杯だわ」
それにそれ以上を望むのは無謀だと父は知っているわ
とにっこり笑った。
「やっぱり戦いで手に入れた土地を完全に平定するのは大変だしその状態で倍の領地を手に入れようとするのは滅亡へ向かっているのと一緒よ」
アルフレッドはアンリエッタが暗に言っていることを理解し沈黙を守った。
頭の良い王女なのだ。
フィマール王国の土地とカナル王国の土地は広さで言えば同じくらいである。
つまり、現在の状態は国を二分しているという事である。
アルフレッドはエドアドルに息子のアルフォンソにそこを国として治めても良いと言っているのだ。
だが、戦いによって王族を滅亡させた土地である。
国民感情は最悪である。
それがアンリエッタの言うアルフレッドの姦計である。
新王が誕生して内政が治まっていない状態で問題になるのは骨肉の後継者争いである。
アルフレッドは新しく手に入れた内政がめちゃくちゃな土地を与えることでそれを抑えたのである。
アンリエッタの言葉にフィリップは
「だろうな」
と答えた。
アンリエッタは笑いながら
「そうよ」
と言い
「アルフレッドが毒を盛られた情報は流れて来たけど」
序でにフィリップ、貴方が毒で危篤状態だとも流れてきたのよ
「どれだけ混乱しているか分かるでしょ?」
と告げた。
フィリップは目を見開き
「俺がか?」
と聞いた。
アンリエッタは頷いて
「そうよ」
だから馬を飛ばしてきたのよ?
と答えた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




