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毒殺師一族の悪徳令嬢は敵国の王宮で奮闘する ~溺愛ルートは望みません~  作者: 如月いさみ


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その1-3

その時、扉が開きアルフレッドが姿を見せた。

「俺は、そうじゃない気がするんだけど」


ティナは表情を消した顔でアルフレッドを見ると

「フィマールの王」

それで私に何か御用でしょうか?

と頭を下げた。


黄金の髪がはらりと細い肩を流れて揺れる。

綺麗な少女だ。

何よりも特徴的なのは形の良いほっそりと長い指先だろう。


アルフレッドはふぅと息を吐き出し

「ティナ・フォン・ノアール」

近いうちに王宮に病院を作る

「君にはそこで働いてもらう」

と告げた。


ティナは僅かに視線を伏せたものの

「仰せのままに」

と答えた。


そして、アルフレッドはふっと

「あ、それから」

今日から食事を共にしてもらう

と告げた。


ティナは目を見開いて彼を見た。


今、なんて?と幻聴?と凍り付いた。

仮にも滅ぼした国の王族御用達の毒殺師である。


ティナは思わず

「なんて無防備な」

頭がお花畑だわ

とポロリと零した。


アルフレッドは愛らしく綺麗な少女が王の自分に『頭がお花畑』と言ったのだ。

「は?」

と声を出して、見つめた。


ティナも己の失言に気付きアルフレッドを見た。

だが。

だが。

敵国だった国の毒殺師の自分に食事の席に同席しろなんて…有り得ない。


ティナは咳ばらいをすると

「私はカナル王国の毒殺師でした」

戦いが終わったと言えど

「フィマールの王として自覚がないと考えます」

と告げた。


アルフレッドはそれに微笑むと

「確かにそうだ」

だが君が毒を盛らないと俺は今確信した

と告げた。

「では、部下に呼びに来させるから」

そう言って立ち去った。


ティナは部屋の戸が閉まると椅子にストンと座り

「何の確信があって」

私が毒を盛らないと言っているのかしら

と呟いたものの、実際に毒を盛る気など全くなかった。


そもそも、王の命令無しに毒を利用するなど考えもつかない事であった。

そう、毒殺はノアールの生業で私用で使うものではなかったからだ。


だが。

とティナは考え窓の外に目を向けた。

「エドワードからは一度だけしか命令されたことはなかったわね」


最期の最期。

エドワードが飲んだ毒こそ自分が調合し初めて手渡した毒だった。


ティナは溜息を零して一冊の本を手にするとそれを読み始めた。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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