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毒殺師一族の悪徳令嬢は敵国の王宮で奮闘する ~溺愛ルートは望みません~  作者: 如月いさみ


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その2-8

フィリップは息を吐き出し

「トーマス・グレン」

王の毒殺未遂の件詳しく聞かせてもらう

「それからそっちのウィズダム国の…兵士からもな」

と告げた。


男は驚いて顔を向けて

「何故…」

と呟いた。


フィリップは冷静に

「さあな」

と答え、二人を捕らえて王宮へと向かった。


王宮のアルフレッドの書斎ではアンリエッタとアルフレッドが待っており、二人を捕らえて身包み剥いで牢へ入れた後に戻ってきたフィリップを見た。


アルフレッドはフィリップに

「ティナ…ノアール嬢は?」

と聞いた。


フィリップは苦笑すると

「自分は付き添いをしただけだから関係ないと部屋へ戻った」

兵士は付けている心配ない

と告げた。


アンリエッタは笑むと

「ティナ嬢らしいわね」

と言い

「でも、彼女は本当に切れ者だし」

知識は深いわ

とアルフレッドを見た。

「味方にすれば千の兵士よりも力強いけれど」

敵にすれば恐ろしい敵になるわ


それにはアルフレッドもフィリップも頷いた。


そう、ティナは業とトーマスを助けなかったと言った後に二人にこう告げたのだ。

『彼は死んでいなかったわ』

所謂仮死状態ね

『瞳孔反射が見られたの』

それに

『カーミラの葉は高山に自生する植物で生産国は限られている。ウィズダムかラマン』

そして

『人を仮死状態にするフドールという魚を取ることが出来るのはウィズダムとローマアーナ』

そうなると男を裏で操っていた国は見えるわ

『でも仮死状態にしたという事は目覚めさせて行方不明にさせ貴方達にきっとその男を永遠に追わせるつもりなんだと思うわ』

だから

『死んだといったのよ』

あちらも上手く引っ掛かったと思ってるでしょうね


そう言う事であった。


アルフレッドは静かに笑むと

「カナル王国の毒殺師一族の生き残り」

だが

「俺はこれでやっぱり彼女には病院を続けて行ってもらう気持ちになった」

と告げた。


それにアンリエッタは微笑み

「ええ、私も頑張るわ」

と告げた。


フィリップも息を吐き出して

「この借りは…返さなければな」

と答えた。


トーマスは全てを自供し、操っていた男がウィズダム国の兵士であることも分かり、ウィズダム国へと使者を通して返還した。


男はその後に処刑され、ウィズダム国からは謝罪と多くの詫びの品が送られて同時に誓約が取り交わされた。

ただ男の上官はウィズダム国の王と共に今回の件を誰がどうやって阻止したのかに興味を持ったのである。


ウィズダム王は前に跪くピーター・アルツを見下ろし

「まさか、カナル王国のノアール一族に生き残りがいたというわけではないだろうな?」

と聞いた。


ピーターは「まさか」と言い

「ノアール一族の全員の死を確認しております」

と答えた。

「ノアール一族の唯一の生き残り…いや時を見極める力を持っていた」

彼、ルシフ・フォン・ノアールが


ティナは一人自室でリストを作りながら窓の外から青い月を見つめていた。


「恐らく、アルフレッド王は普通に毒殺するつもりだったんだわ」

けれど

「トーマス・グレンを殺そうとした毒は…普通ではなかった」

かなり未熟だけど毒を混合したモノだった

「そしてフドールの体液を抽出して精製した毒は」

あれはノアールで作られたものだわ


…私には分かる、それがどういうことか…


彼女は小さく息を吐き出し軽く頭を振ると

「エドワード…あのとき私を共に連れて行かなかったのは」

あのお花畑の王が言ったように本当に処刑されろという意味ではなくて

「この事を予見していたの?」

だから誰も恨まず…私のままでと?

「だとしたら私は」

と小さく呟いた。


この時、月は何も答えず。

ただ仄かな輝きをティナに投げかけるだけであった。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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