組織
「ここの組織に入ります」
その言葉は久しぶりに聞いた
妖怪の存在は全員が信じてるわけではなく1部の人間やこの組織の人々などぐらいしか見たことが無いため、あまり信じてもらえなかった
組織も妖怪への知識やなぜ復活したのかなどまだ調査中で10年前の雷獣の出来事からあまり成果は無かった
人数不足のためすぐにこの組織に入れることになった
この組織ではグループごとに分かれ前から武力が弱い順番にグループで並び妖怪に攻撃をする
あまり強い人材を無くしたくないからだ
もちろん最初は1番前だった
「あぁ?お前?新入りか?俺はこのグループでの隊長だ!まぁ1番弱いグループで隊長なんて恥ずかしくてあまり堂々と言えないけどな…
お前はどうして?ここの組織に入ろうと思ったんだ?なにか妖怪に恨みがあるのか?」
「いえ、違います」
「じゃあなんで入ったのかよ」
「ただ…妖怪が見てみたかったからです」
「はぁ?なにぃ?そんな理由で?お前!妖怪の怖さ知らねぇな?」
「まだ…見た事が無いので…」
「はぁー」
隊長はため息をついた
「ここの組織のベッドは臭いぜ」
と笑いながら言った
けれど少し寂しそうだった
いつ妖怪が現れるのか分からないから何ヶ月もこの建物に住むらしい
「日本各地にこういうようにここの組織の建物があるんだ…少しでも早く妖怪のいる場所に行かないといけないかららしい…でもここはあんまり妖怪が出ないからただ食って寝るだけの生活だ」
少し暗い顔をしながら話した
その後少し笑みを浮かべ
「そうだ聞くの忘れてた!名前は?」
「神代誠之助と言います」
「ぉお!そうか!そうか!いい名前だな!死ぬまで覚えてやるよ」
隊長は体がでかくて少し髭が生えてるので怖そうだが見た目より何倍も優しかった
周りの人に自己紹介をしてる間に太陽が沈んでいた
「お前らー就寝の時間だー」
隊長の声でみんなが同じ部屋に行った
自分もその部屋に入った
ベッドは汚く臭かった
「1つの大きなベッドでみんな寝るのか…」
朝になるとサイレンの音で目が覚めた
みんなは何かの準備をしていた
「何をしているんですか?」
と1人の隊員に聞いた
「ここの近くに妖怪が現れたんだよ!だから戦う準備だ!」
「僕も行きます!」
「お前はまだ訓練すらしてないじゃないか!」
「昔は空手を習ってました!行きます!」
「知らねぇよそんなの……じゃあ妖怪にバレないように後から見るだけな」
「はい!」