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龍神へと至るまで  作者: 荒崎 秀平
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第四話

お久しぶりです。諸事情により、更新が滞っていました。



もうどれだけ時間が過ぎたかなんてわからないくらい、俺はひたすら眠り続けた。不思議と腹は減らないし、起きる元気もない。


だがある日、俺の睡眠はとある事件で無理やり中止させられる。


(……なんか腹が熱いな……)


ふと俺は目を覚まし、妙な異変を感じとった。急に腹の底が、まるで床暖房のように、ぼんやりと熱くなってきたのだ。それと同時に、俺の周りがガタガタと揺れ始める。


(……地震か……?)


しかし、地震だとしたらおかしい。なぜか知らないが、揺れと同時にゴゴゴゴという音も聞こえる。


(………俺の腹の音かな?)


そんなくだらない事を考えた刹那、突如目の前が深紅に染まり、激しい熱さと衝撃が俺を襲った。







ーーーーーーーーーーーーーーーーー







ドストニウム家当主である、ガレイト・フォン・ドストニウム伯爵は、突如起きた地響きに、思わず執務の手を止めて窓の外を見た。


窓の外には、ドストニウム家の庭園が広がり、その遠く向こうに、華やかなドストニウム領の繁華街、さらにその向こうに、雄大な自然が広がり、その森の奥に、"恩恵をもたらす聖なる山"という伝説がある、パルベルト山がある。



普段は、その雄大な佇まいから、平和の象徴として、一部からは崇められもしているパルベルト山の頂上から、今は噴煙が舞い上がり、溶岩が流れ出している。その溶岩を巻き込んだ土石流が、このドストニウム領の方向に流れ出し始めていた。


(これはまずい……!!)


ドストニウム領は、パルベルト山からは森を挟んで離れてこそいるものの、万が一の危険がある。すぐさま伯爵は、秘書に的確な避難指示を指図し、再び窓の外を見た。


溢れでるマグマは、自然の脅威を象徴するかのように、波立っている。そんなことを感じ取っていると、また大きな爆発が起きた。高く舞い上がる噴煙は、伯爵の不安を誘う。


と、静観していた伯爵の両眼は、噴火口から飛び出した一つの影を捉えた。


 大きな羽を羽ばたかせ、空に舞う黒い影。あれは間違いなく……、


「………ドラゴン……?」


ここに、平穏を破壊しす荒ぶる龍として、その転生龍は異世界に解き放たれた。





ーーーーーーーーーーーーーーーー






「(熱ッッッッッッツゥゥゥゥゥゥゥ〰️!!)グララララララァァァァァ!!」


俺は絶叫をあげ、喚いた。なんだこの熱さは!?


寝ぼけることも忘れ、あまりの激痛に目をかっ開くと、目の前が急に明るくなった。


(ッッッッッあ……、青空!?)


真っ暗闇を出るとすぐに空が見えた。どうやら、俺が家のように生活(というより惰眠)していた場所は、火山の火口だったのだ。って、何でだァァァ!?ここ家じゃなかったの!?俺、知らず知らずで、火山の火口なんかに住んでたの?なんで!?


俺は完全に混乱していた。全身をのたうちまわる火傷の激痛と、噴火による打ち上げで、急激に環境が変わった為だ。


俺はふと下を見てしまった。とてつもなく高い場所にいるのと、真下はマグマだらけなのがわかった。そして、現状、いつかは自由落下するのが容易に予想できた。




そこから先は無我夢中で記憶からは消えている……。







=====================






「…………」


黒服の青年は、水晶玉の光景を見て絶句してしまった。


「……なんでこいつはまた大層なトラブルに巻き込まれるんだよ。なんでいつの間にか人間花火大会やってんだよ。もう人間じゃねぇけど……」


一人でつまらないボケとツッコミをしながら、


「……まぁこれくらいじゃあ、死ぬことはないか。たぶん……。それもこれも、こいつが()()()も寝てるからだ……。」


と、まるで自分に言い聞かせるように、洞窟に転生させたことなんか都合よく忘れて責任転嫁をしていた。





これからも、都合と相談しながら更新していきます。よろしくお願いいたします。

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