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第1話 おつかいするメイドさん

少し文章の量を気持ち長めにしてみました。

文章の量については色々試していく予定です。


お気に入り登録件数がすごい勢いで伸びていてびっくりしています。

本当にありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

 M&Mに住み始めて一週間、三食昼寝つきで快適な生活を送っている。

 特に、オンボロ小屋から街の外れとはいえ隙間風の吹かない家に住めるようになったのはうれしいわね。

 ぐっすりと遅くまで寝てられるわ。

 ボロ小屋だとモンスターをある程度警戒してないとダメだしね、こうはいかない。

 マユの魔力の暴走に神経を尖らせている必要が無くなっただけで彼女の家も楽園に変わったわね。


 だけどまあ、まったく働いてないわけではないわ。

 マジックアイテムの素材の調達を私が一人でやっているのよ。

 前から、マユの代わりに調達をやってた事もあって、特に問題なく素材を集められる。


 

 そんな訳で、今日は王都に色々買出しに来たわ。


 水の雫20個に火の雫が5つ、風と土と光と闇は1つずつ。

 ミニドラゴンの牙が1本にマジックミストのコアが一欠けら。

 他にも、他にも、掘り出し物を集めていく。

 

 マジックアイテムの素材はギルドで依頼したりすると結構な費用が掛かる。

 

 素材屋なんかにいけば品質のよいものは値段が跳ね上がり、買える様なものは粗悪品ばかりだ。

 まあ、良いものは大口の取引のある高級マジックアイテム店や資金のある研究者に渡ってしまうから殆ど残らないのだろう。

 逆に売ろうとすると、素人では買い叩かれるのが落ちだ。

 

 まあ、だからこそ掘り出し物が眠っている露店なんてものが存在する事になるのだけど……。



 う~ん、今日の収穫はこんなところかな?

 欲を言えばもう少し良い属性素材が欲しかった所だけど、これは言っても仕方ないか。

 あとは食料品やこまごまとした消耗品の買出しをして今日は終わりね。

 今日は大分早く終わったわね。 

 時間もある事だし、部屋に置く雑貨でも探してみようかしら。

 たまには、そういう買い物もいいわよね。


 

 う~ん、この手鏡はいいわね~。

 この枕よくねむれそう。

 こんなカーテンいいかもしれない。

 このランプ使いやすそう~。


 色々店を回っていく。

 買わなくても、みているだけで楽しいものね。

 あ、この髪飾りマユにお土産に買っていってあげよう。

 このブレスレットはクロ…………。

 …………。


 はっ、何で私は新居の生活になじんでるのよ!

 あまりの快適さにうっかり、籠絡されるところだったわ。

 危ない、危ない、なんて危険な罠を……。

 

 マユは友達でもあいつは私の敵、殺ってしまって早く奴隷から開放されないと!

 この一週間の遅れを取り戻さないと!!


 

 とは言って見たものの、具体的にどうしたらいいのだろう?

 トラップや毒物なんかではまったく殺れる気がしない。

 かと言って、マユの魔法でもまったく効果が無かったところを考えると魔法で倒すのも絶望的よね。

 それにしてもあいつ、なんて能力なのよ。

 本当に化け物だわ。

 ほんと、どうしたら……。


「シーナ見つけたよ! 今日こそは逃げずに勝負よ!」


 げっ、あいつはロードナイト狂いの突撃娘セリカじゃない!

 うっかりしてたわ。ここはあいつのテリトリーじゃない。ぬるま湯の生活ですっかり緩んでたようね。

 さて、ここからどう逃げようかしら?

 

 って、なんでもう剣を抜いてるのよ!?

 ここは往来のど真ん中なのよ!

 いきなり剣を抜くもんだからパニックが起きてるじゃない!

 せめて路地裏に連れ込んでからにしなさいよ。

 そのほうが逃げるチャンスも多いしね。


「場所を移すとか言って今日もまた逃げられてはたまらないから、ここではじめるよ!」


 ちっ、妙な知恵つけやがったわね。

 往来であんまり手の内を見せるのは好きじゃないんだけど……。

 そうも言ってられないか。


「先手必勝!」

 

 10本のナイフを両手に取り一斉に投げつける。

 流石セリカ自分に当たる軌道のナイフをことごとく剣で叩き落す。

 それは最初からおりこみ済み、狙いはセリカの影を狙ったナイフだ!

 よし、『シャドウバインド』よ、これで動きは封じさせてもらったわ。

 今のうちにさっさと逃げるわよ。

 勝ったとしてもろくな事になりそうにないし。

 

「そんな攻撃、『光の加護』の前では無意味だよ!」

 

 一瞬セリカの動きが止まったが、直ぐに『シャドウバインド』は破られる。

 ぐ、対抗策を準備してたっていうの?

 彼女に攻撃を読まれていたって言うの?


「何故、『シャドウバインド』だと解かったの?」

「そんなものは知らないよ」

「じゃあ、何故防げたの!?」

「『光の加護』が効いてるからよ! 戦闘が始まったら自動で発動して邪なモノから身を守ってくれるんだよ」


 な、なんてふざけたスキルなの?

 戦闘中自動で発動で『シャドウバインド』を防ぐなんて……邪なモノ?

 もしかして、毒なんかの状態異常すらふせぐんじゃないでしょうね?

 そんなの私との相性最悪じゃない!

 ただでさえ剣じゃ勝ち目無いっていうのに!

 どうしろっていうのよ!

 あんな化け物相手にどうやって戦えって言うのよ!

 あれ? あんな化け物相手に(・・・・・・・・・)

 …………。

 ……。

 あ、いい事思いついたわ。


「セリカ、ちょっといい?」

「戦士に言葉はいらないよ! 剣で語ればいいんだよ!」


 うん、どこかでロードナイトが言ったセリフなんだろうね。

 でも都合の良いことは耳に入るでしょ。


「私が手も足も出ない相手が居るって言ったら、戦ってみたくない?」

「!」


 よし、よし、気になってるようね。もう一押ししましょう。


「信用できないって言うんなら、そいつに勝てたらあなたとちゃんと戦ってあげるわ」


 ま、その時はさすがにあんたも無傷じゃないだろうし、逃げるチャンスぐらいあるでしょ。


「のったよ!」


 うん、うまくいったわ。

 これであいつを殺れるかも知れない!

次回はロードナイトについて語ります!


水の雫

 水で出来た雫と言う意味ではなく、そういう名の素材アイテム。

 それぞれの属性をあらわす名前になる。

 火・水・風・土・光・闇……など。

 基本的に属性が違うだけで効果はどれも同じぐらい。

 低位の属性素材になります。


ミニドラゴンの牙

 その名の通り小型のドラゴンの牙。

 腐ってもドラゴンでその体はどこも素材に成ります。

 まあ、普通のドラゴンよりは材質は下ですが……。


マジックミストのコアの欠片

 不定系のモンスターのコア……の欠片

 それなりに使い道はあります。

 

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