~真志編~
ムリに言ってとは言わない
だけど
好きって言ってほしい。
幼馴染って辛くないか?
てたまに思う、
近くにいるのに全然わかってもらえない恋心とかさ
まあ、柄にないこと言うけど
亜梨沙はどっちかっていうと人の心を読むのは得意だ。
だけどなーんで
俺の気持ちはわからんのだろう。
「なあ亜梨沙」
「ん?どーしたよー真ちゃん」
「す・・・すっ」
「??」
そんな顔で見られると逆に言いにくい
なんでそんなに卑怯なんだよお前。
「なんでもねーよ、今日帰りみっちゃんでもんじゃおごれ!!」
「はいはいーわかったよー」
まあ、一緒に居られるだけでもいいか。
帰りも一緒に帰れるし
もんじゃ一緒に食えるし
まあ、家以外だと身の周りの世話もやってくれる。
おせっかいな亜梨沙。だけどそれがいい、
でも亜梨沙は男として見てくれたことは一度もないだろう。
どうせ兄弟とかしか思ってない。
振り向かせるチャンスなんか何度かあったが
俺の心で何か動いて
できなかった。
そう長々この気持ちを言えない中、
亜梨沙は彼氏を一度も作らずいてる。
それこそチャンスなのに、俺って・・・。
「真ちゃんさー」
「ん?」
「もうあたしいなくても大丈夫??」
「どーゆ意味?」
「彼氏できたのさ」
さっき思ってた余裕の感じが一瞬にして消えた。
亜梨沙は嘘はつかない。そう俺は知ってる、こいつは嘘が嫌いだし絶対つかない。
「・・・そーかよ」
「うん、驚いた?」
「―――それだけ?言いたいこと」
「え・・・?」
「なんだよ、結局一番身近にいる俺に自慢して、早くお前も彼女の一人くらい作れよてか!!」
「違うよ真ちゃ・・」
「もういい、お前とはもう帰らない会わない迎えにもくんな!」
俺、何言ってんの。
「じゃあな、彼氏とお幸せに!!」
「・・・・うぐぅ・・・ぐすん」
アレドーナッテンノ。
亜梨沙泣かしちまった。
なんでこうなったんだっけ、そんなつもりじゃなかったんのに。
俺は亜梨沙をおいて家に帰った、
一度も振り向かず行ったから
その後は知らない、だけど彼氏が迎えに来て励ますんだろうな多分。
言いすぎたって思ってるだけど、
だけどさ、
こんなあいつに恋心なんか抱いちゃってる俺て・・
彼氏いるのにあいつ・・・
俺って、恥ずかしいな。
あーあ
俺ってなんでこんなチャンス逃してばかりで、タイミング悪くこんなこと聞くんだよ。
「真ちゃんへ
昨日は怒らせてごめんね。
ちゃんと家に帰りました。心配させてたらごめんね。
一応報告させてもらいます。
真ちゃんが言うなら、あたしもう会ったり帰ったりしないから。
学校来てね。
ごめんね、真ちゃん。
亜梨沙より」
「亜梨沙ちゃんかなり目が赤かったから泣いてたのかしら・・・真志?知らないのあんたは?」
「ちょっと真志!!学校行かないの?」
謝ってて
言ってねえよ。
俺が悪いのにそこまでするんだよ。
彼氏のためにも俺のことなんか忘れちゃえばいいのに。
「真ちゃんもさもう大人だよね」
「は?」
「身長あたしより上だし」
「177あるから」
「でかいね~」
「いつからそんなにおっきくなったのか・・・(なでなで)」
「や、やめろって」
「真ちゃんもう一人で生きていけそうだね」
「何がだよ」
「あたしは真ちゃんに過保護すぎるところあるからさ、卒業しなきゃって」
「・・・・いいんじゃね?」
「え・・?」
「俺別に迷惑じゃないし、たまにうっとうしいとこあるけど、過保護でも構わんし、
まだ俺一人じゃ生きていけねえわバーカ」
「ふふっ・・・そっかあーじゃあまだお世話しないとね。真ちゃん」
もっとさ
もっと
世話かけたら一緒にいてくれんの
世話してよ
あの時の言葉は嘘なのかよ
もう一生ムリなのか?
俺って、
俺って、
馬鹿な奴だなほんと。