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3人と1体の物語  作者: 端くれのぬん
第2章「一難去ってまた一難の「また一難」の部分」
6/7

番外編 「ヒッチハイク」

突然だが俺は会社をクビになり両親は他界し、親族は全員仕事を優先しすぎて疎遠になっている。そう、詰んだ。もう何も怖くない無敵の人になっちゃった。ちょうどいい機会だ、昔からやろうやろうと思いながらも時間もやる気もなかったヒッチハイクでもしようと思う。


俺は都会の方に住んでいるので、ド田舎に行くことにした。ちょうどそこには俺が昔から興味があったが食べる時間も買いに行く気も無かった物が過去最大級の質と量を採れたらしい。


俺はさっさと身支度を済ませ、家を出る。だが俺には問題が起きた。「ヒッチハイクにはコミュ力がいるのでは??」「ヒッチハイクって実際乗せてくれんのか??」という物だ。これは思っていた以上に恐ろしい代物だった。不安だ、不安すぎる。


……乗れた。なんなら1回目で乗れた。まぁ隣の県までは連れてってくれるらしい。


主「ア、アリガトウゴザイマス…」


男「今時ヒッチハイクなんて見ないからお前見た時すげー面白くなって乗せちまったわw悪いな荷物多くて狭くなってて」


主「ア、問題ナイッス。大丈夫ッス…」


男「いやー、あそこ確かいいもん取れたんやってー?やっぱそれ目的け?」


主「ア、ソウッスネ…」


男「いやー俺も好きなんやけど最近やめたんよね、あれ結構中毒性あるから妻に怒られてねw」


主「ア、ソウナンスネ…」


男「あ、とりあえず次のサービスエリアで下ろすわ、たらふく食べてこいよ!うめーから!」


主「ウッス…」


俺のコミュ力を呪いたい。っと思っているうちにサービスエリアに到着した。あの男は俺を下ろした後、眩しいくらいの笑顔を向けた後、走り去って行った。


俺はサービスエリアの珈琲自販機が好きだ。自分好みにカスタマイズできるからだ。俺はその自販機で珈琲を買い、飲み干した。やはりこのカスタマイズがいちばん美味い。異論は認めない。


さて、ここらが問題だ。1回目は簡単に成功したが、2回目が上手くいくと言うわでは無い。何時間かかるのだろうか。


……乗れた。3人目で乗れた。意外とみんな良い人なのかも知れない。こういう事を知れるのもヒッチハイクの醍醐味なのかもしれない。


しかもこの人は俺と同じ、採れたてホヤホヤを食べに行くところだったらしいので、俺も連れてってくれるらしい。ありがたやありがたや案件だ。


男「あ、テレビつけるわ、お前あんまり喋るの得意じゃなさそうだし、」


主「ア、アリガトウゴザイマス…」


気遣いが神がかっている男がテレビをつけると、ちょうどニュースがやっていた。


「速報。○○県の高速道路にて、30代男性が単独事故を起こし死亡。車内に詰め込まれていた大量の荷物には娘と思われる女の子の遺体が入った箱が…」


○○県…さっきサービスエリアでおろしてもらった県だ…あの人も30代くらいだった…車内の大量の荷物…まさかな……

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