『ブラッド・オブ・ドラゴン』
象牙が薬として珍重されるようなものです。
日本との交流を持ち、漫画などで「ドラゴンスレイヤー」という二つ名の人物が出てきたり、そういう武器が出てきたりする度に竜人族は思う。
「何故、いつも竜は倒すべき相手なのだ。人間は我々がそんなに憎いのか」
そしてこうも思う。
「竜の血を浴びたら不死身になるなど、夢を見すぎ。せいぜい怪我や病気の治りが早くなるくらいだ。そのせいで、人間共は竜の血を求めて大軍を率いて……被害者はこちらなのに、いつも悪者扱いだ」
元々、この世界でも長年、そういう目的で命を狙われた経験のある竜人は多い。
異世界である筈の日本文化もその影響にあると知って、衝撃を受けるのだ。
「厄介な敵が増えた」と。