表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で自助努力に徹してます。  作者: 極楽とんぼ
日常生活へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/83

野菜も大事(2)

 先ずは温室を作る為には円筒形なアーチを作るパイプとそれを留めるジョイント、更に上につけるビニールシートが必要だ。

 サイズ的には……成人男性が歩いて入れる程度?

 作業中は屈んでいそうだけど、どうだろう。本人に聞くべきかな。

「ちなみに円筒形なアーチ型の温室にするとしたら、サイズはどのくらいあると作業がしやすいかしら?」

 地面に円筒形なアーチ型の温室の形をスケッチしながらフィルスビに尋ねる。


 パイプは普通に買って来させても良いよね?

 流石に材料に何もかもを私が準備する必要はないだろう。

 この世界では容易に入手できない物だけを私が提供する事で健全で現実路線なジョイントベンチャーが可能になるのだ。

 私だけに負荷が偏るのは良く無い。


「ふむ。

 円筒形ですか。

 丸い形のガラスはないと思いますけど?」

 フィルスビが首を傾げる。


「こう言うのを使えば、丸くても大丈夫でしょう?

 これの大量生産に関してはまだちょっと研究中だけど、これを固定する枠組みを作ってもらえないかしら?」

 ビニールシートの試作品を出して広げて見せる。


 骨組みの方はちょっと柔軟性のあるパイプなり棒なりをアーチ状にして、天辺でジョイントで十時型で留めれば比較的簡単に作れない?

 収納にある薪を取り出し、長細くて柔らかい棒にして地面に突き刺し、もう一本を1メートルぐらい離れたところに刺す。

 別の薪から十字型の筒をジョイント代わりに作り出し、左右の棒を曲げて真ん中でジョイントに刺す形で止めた上で軽く固定化の術をかけておく。


「木でこれだけ曲げられるようにしたら弱すぎて、乾いたら直ぐ折れちゃうわよね?

 だから鉄のパイプか棒で曲げられるぐらい細いのを作ってアーチ状に固定して欲しいの。

 サイズとしては直径2メートルぐらいの半円を繋いだ円筒形がいいと思うけど、作業するのに丁度いいサイズを自分で確認してから作って貰えるかしら?

 その間に被せるビニールシートを作っておくわ」

 円筒形にする鉄のパイプ程度だったら何とかなるよね??


「ふむ。

 確かに、極端に難しくはないでしょうね。

 ちなみに、フジノ殿が協力してくれると農業ギルドの人間は言っていましたが、どこまで何をしてくれて、リターンには何を渡せば良いんです?」

 フィルスビが聞いてきた。

 そういえば、そこら辺の契約を交わしてないよね。


 今まで案外となぁなぁで試作品を作っていたから、うっかりしてた。

「基本的に、私は美味しい野菜が流通に手頃な値段で流れるようにしたいの。

 だから私としてはやり方を我々二人で研究して、それを農業ギルド(農協)に流して周辺の農家にやらして欲しい。だからリターンは温室栽培を広める際の特許料なり教育料なりと、まあ自分の温室栽培を一歩先に比較的安価で規模を大きくするメリットかしら?

 教育料を比較的安めに抑えて欲しいから、私の方は最初三年の売り上げの2%ぐらいで良いかなと思っているわ」

 適当に思いついた数字をあげる。

 はっきり言って、収入なんて無くても良いんだけど、タダで施すのは良くないからね。


「ふむ。

 人にやり方を教えるとなると時間が取られるし、その前の研究の段階で試行錯誤するのだって時間と金が掛かる。

 私はもっと貰えないと厳しいですね」

 フィルスビが顔を顰めて言った。


「温室栽培の野菜は徐々に量が増えるにつれて値段がゆっくり下がっていくと思うから、最初に沢山作れる間はかなり儲かると思うけど。やり方が広まるまでの教育料に関してはギルドか応急から補助金が出ないか交渉しても良いかも?

 協力してくれるなら、農業ギルド(農協)と王宮に妥当なリターンを含めた契約書を作ってもらいましょう」

 一応食生活に大きく影響を与えるかもなんだから、カルダールも巻き込んでおく方が良いだろう。


「王宮なり農業ギルドなりを巻き込むなら、そちらに鉄の棒なりパイプなりを準備させられませんか?

 そう言うのは農家の得意分野じゃないんですよね」

 フィルスビがちょっと及び腰な感じに言ってきた。


 あ〜、面倒臭い!!

 いいや、これは知り合いの街の鍛冶屋にやって貰おう。

「分かりました。

 じゃあ、フィルスビは外側が出来たら、野菜を育てるのを担当してくれます?

 ちなみにサイズは直径2メートルで良いのかしら?」


 フィルスビがちょっと考え込んで横の温室を見つめてからこっちに向いた。

「フジノ殿が目指す温室栽培は魔術師の栽培魔術は使わない、温度が暖かいだけで比較的自然な農業活動に近いんですね?」


「そう。

 外側の枠組みや多少の暖房費用が掛かるだけで、実際の農作業は普通にやるのと大して変わらないで出来れば、旬以外に野菜でももっとお手頃な値段で流通させられるでしょう?」

 簡単にアーチのパイプとかを引っこ抜いて別のところに刺して温室を動かせるなら、場所を動かす事で連作障害とかも避けられるかもだし。

 日本の温室の土ってどうしているんだろ?

 肥料で誤魔化しているのかな?

 でも野菜の種類によっては同じのを育て続けると病原菌が増えやすいと聞いた気もする。


「魔術師の協力なしに普通に出来る農業の方が、楽そうですね……。

 よし、外側の準備ができたら出来るだけ協力します。何が必要なのか、自分が何をしなきゃいけないのか、そっちで調べて契約書なりなんなり、準備しておいて下さい」

 ちょっと疲れたように首の後ろを揉みながらフィルスビが言った。


 なんか余程、今の温室栽培で一緒に働いている魔術師が嫌なのかな?

 独占商売っぽいけど、魔術師に利益を吸われちゃって気苦労を考えるとペイしない気分なのかね?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ