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逃走側、知り合いができる。

明らかに、俺だけ場違いな部屋で俺は目覚めた。

昨日、最上級の部屋に止まらせてもらったんだったよな。

このふかふかのベットから出たくない気持ちはすごくあるが、今日はいろいろしないといけない。

スマホの契約とか寝泊りができる場所探しとか。

俺はベットの誘惑に打ち勝ち、ベットから出た。

「そういや、あの助けた人に呼ばれてたな。」

時間はたしか………午後2時だったか。

なら午前中は暇だ。

寝泊りの場所、つまり家なんかは探すのに時間がかかるだろう。

スマホの契約にでも行くか。

下界に降りて、絶対にやっておきたいことの一つにスマホを触るというものだ。

天界の連中はスマホなど精神を壊すとか、中毒になるとかああだこうだ言っているが、俺はそう思わない。

「そんなこと言ったら嫌われたっけ?」

忘れたが、まぁ俺は今や自由の身だ。

そう思い、俺は部屋を出た。




適当にチェックアウトをすませ、近場のスマホを契約できる店に行った。

すでに銀行口座とかは遠隔で作っているので、大体のことはできる。

スマホの契約も遠隔でやればいいのにと思うかもしれないが、俺はどんなスマホがあるとか知らないので、店舗でスマホを見たいと思ったのだ。

そんなことを考えていると、店についた。

店に入り、店員に話を聞き、スマホを選ぶ段階に来た。

「失敗しないスマホなら、こちらがいいと思います。」

そういい、スマホの写真を見せてきた。

………12万9800円か。たけぇよ。

「性能も高く、この機種を使っている方も多いんですよ。」

性能が高いのか~。たけぇな。周りが使っているのはいいかもだけどなぁ。せっかくなら珍しい奴がいいなぁ。見た目も好みじゃないし。

「お客様が重視する点などありますか?きれいな写真が撮りたいや、ゲームがしたいなどです。」

ゲームはやってみたいとは思うけどなぁ。そこまでのはしないと思うなぁ。写真はきれいに撮れるならいいかもしれないけどなぁ。

………ゲームしたいならゲーム機買うし、写真撮りたいならデジカメとかあるらしいし。

「安くて、普段使いにいい機種がいいです。」

そう希望を俺が告げると、店員は少し考え。

「でしたら、こちらはどうでしょうか。」

………9万9400円か。約10万円。少し高いな。見た目もなぁ。個人的には………。

「えっと、見た目がいい機種ってありますか?かっこいいみたいな。」

隠すことはない。男なら。いや、男子ならかっこいいは正義だ。

「なるほど。こちらはどうでしょうか。」

店員が提示してきたスマホ。

価格15万7800円。

ふっ。この店員、商売がうまいな。

このデザイン。背面がかっこよすぎる。水冷のやつが見えているなんて……。

これは、これは。

「買います。」

「ご購入ありがとうございます。」




あれから、通信契約なんかをした後。

俺の心はにやにや状態だ。

やっちまった。千の位で四捨五入すれば16万円。

だが。いつも使うものだからこそ。ロマンを追い求めるのは当然だ。

あれから、ちょっと初期設定を終え、使っているが。

すげぇ。スマホってすげぇ。

わからない言葉はいくらでも調べられる。暇なら動画を見ればいい。

さらにはこいつ、16万もしたからすげぇ性能がいい。

調べると、世界で二番目に高い性能スコアを出したとか。

試しにゲームをやってみたが、快適すぎる。

これだよこれ。俺が使いたかったスマホは。

俺は大満足しながら、もう少しで午後二時になるので、待ち合わせ場所に向かった。




「あっ。玲さん。」

俺がスマホで動画を見ながら暇をつぶしていると、俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

俺はそちらを見てみる。もしかしたら俺じゃないかもしれない。

………こっちに一直線に来ている。目線もこっち。俺の後ろには人がいない。

だが、まぁ。相手がこっちに来てくれるんだ。待とう。

「玲さん。」

その人は、俺の目の前で止まり、そう呼び掛けてきた。

「あっ。こんにちは。」

「こんにちは~。」

その女性は、可愛らしい笑顔を浮かべた。

前助けたときよく見ていなかったが、今見ると結構かわいいのかもしれない。

さらさらとした肩ぐらいまで伸ばしたほんの少し茶色の入った髪に、少し幼さが残る顔は、高校生かと見間違えてもおかしくはないだろう。

いや、もしかしたら高校生かもな。

「じゃっ。カフェに入りましょうか。」

その子は、そう俺を先導した。

こういうのって俺が普通はするものかもしれないが、そういうのは俺はわからない。

カフェの中は木で作られた家具が多かった。その木の製品が、室内をなんだか暖かくしているように感じた。

窓から入る光がまぶしく、ところどころで使われている金属部品がきらりと光っていた。

きれいだ。こういう日常がとても美しく見えてしまう。

これはなぜだろうか。初めて見るものだからそんないいように見えるのだろうか。

だが、それでもいい。いいように、きれいに見えれば。その時がよければいいんだ。

その子は、慣れた足取りで席に座ると、店員に注文をした。

「玲さん、何か飲みます?」

「あっ。じゃあコーヒーを。」

「じゃっそれを~。」

………何度か来たことがあるのかもな。

「あの、玲さんってお仕事何されてるんですか~」

仕事………なんていえばいいんだ?

というか俺は今ニートか。さぁどうしようか。

ニートみたいに家にいてもいい職業って………。

「すこし、投資を。」

いや、失礼ってことは自覚してるんですよ。

でも家にいていい仕事ってそれぐらいしか俺は知らないんですよ。

「と、投資⁈それで食べていけるんですね。」

「えっと。まぁ。はい。」

何だろう。大金持ちとか思われたらいやだな。

「私は普通のサラリーマンですよ~。」

その子は、はぁ~といいながら机に突っ伏した。

………なんだろう。鎖骨のラインが何とも叡智に見えてしまう。

まてよ。そんなことよりこの子の名前すら聞いていないじゃないか。

「あの、なまえって何て言うんでしょうか。」

「桜崎一って言います~」

さくらざきいち。桜崎一。覚えた。

「あっありがとうございま~す。」

そんなことを話していると、注文していたものが来た。

一さんが注文したのはココアと小さめのチーズケーキだ。

俺はコーヒーを少し飲んだ。

「玲さんって、趣味とかってありますか?」

何だろう。全部相手から話を振られてんだけど。俺ただ受けてるだけじゃん。

面白くないやつの典型だな。やべぇよ。

さぁ。趣味はどうしようか。

天界では読書をしてたっけ。ここではゲームしたいけど。

「少々読書を。一さんは何かあります?」

こちらからも話を振ってみる。これでいいのかはわからないけど。

「私も読書なんですよ!玲さんはどんなジャンルが好きですか?」

おお!この人も好きなのか。

「僕は…そうですね。いろいろよみますけど、恋愛ものと、ラノベとかが好きですかね。」

「私も結構恋愛もの好きなんですよ!ラノベはたまに読んだりするんですけど、やっぱ、恋愛ものですね。」

案外俺はこの人と趣味が合うのかもしれない。

俺はその後、恋愛ものとかのどんなところがいいとか、そういうのをいろいろ話した。

話をしているうちに思った。

こういう話ができるほど、俺は自由になったんだなと。

そして、下界はここまで娯楽に満ち溢れているんだなと。




最後、彼女と連絡先を交換し、別れた。もちろん支払いはここは俺がと、最初に言って払った。

相手に話の流れとかすべて任せてしまったしな。。

別れ際、彼女からまた会いましょうとのことだ。

いやぁ。スマホは便利だな。距離が離れていようが一瞬で連絡が取れるなんて。

俺はカフェから出ると、路地裏に行った。

そこには目的の人物がいた。

「なぁ。ストーカーはよくないと思わないか?」

俺はそいつにそう話しかけた。

嫌なものだ。

「ストーカーじゃないか。仕事か。じゃぁ、俺からも仕事の依頼を出させてくれ。もう俺を追うのをやめろ。」

そう、俺はそいつに向かって静かに言った。

読んでくださりありがとうございます。評価等お願いします。

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