どういう性癖してるのお前???
冤罪が晴れた後すぐに女性(?)陣が大浴場に消えていったため、いったん話を中断して俺たちもサウナに入ることに。
主導したのはもちろん俺。だって股間がガビガビで超不快だから。
そして高音のムワっとしたサウナ内に座ったところで翔太が話の火ぶたを切ってきた。
「それでさ、3人ともペアとなるメイン巫女がそろったわけだし、性生活暴露大会でもやろうよ」
「いいねぇ」
まあ女性陣の居ないところで重要課題以外で話すことってこれしかないからな。
「どんどんぱふぱふー」
表面はまじめを取り繕っているケイもこういう場ではノリノリだ。
「じゃあまずは言い出しっぺの僕から。知っての通り僕が一番ペアになるの早かったけど、サフィちゃん前世も女の子でしかもレズだから僕の女装癖も大歓迎してくるから最高。強さのバーターと考えてもこの容姿は最高だよ。最近は変装して女の子同士のお出かけ装って裏路地でヤるのにハマってる」
関係が複雑骨折しながら性生活が進んでいる我々三人の勇者の中でも特に色物なのが翔太だ。
色物というか我々三人の中でも特に欲望に忠実というか。
初対面の時、今の姿を選んだ理由を『男の娘が選択肢に入ったから一択だった。スペック?聞いてないけど後悔はしてない』と言われた時はこの仲間でいいのか不安になったもん。
「1/3の当たり引いたのもそうだし現状一番エンジョイしてるよな翔太」
ケイもあきれ気味にトップバッターの翔太の感想に突っ込む。
「僕ほどでないにしてもケイさんだって別に外れじゃなかったでしょ?」
「まあ前世ゲイだって言っても今は美少女な訳だし、魂の性自認が女で現世の身体も女。それでいて男性的な思考もできてこっちを男として好意を寄せてくれるって別に前世の性別が間違ってただけの最高のパートナーだと思う」
「で、性生活も充実してる?」
食い気味に翔太がケイに続きを促す。
「責め手と受け手日替わり交代。自分にMっ気があるとかこっちに転生してきて初めて気づいたよ。男の体のどこが気持ちいいか知ってるから責めが上手い上手い。逆に貴族連中との折衝でストレスたまってる時はリバさん側が受けに徹してくれるしで最高」
「あー性生活をメンタルケアにまで高めてくれてるんだ?それはいいねえ」
地方貴族の俺と違い、準備期間で一番忙しかったのはケイだもんな。
戦略の幅を広げるためにこの世界の貴族相手に八面六臂の大立ち回り。
あまり俺たちはお互いの前世の仕事については突っ込まないスタンスだけど、それでも前世何してたのかすごく気になる。
「確かに。ケイさんがリバさんとペアになったのって3か月前くらいだっけ?」
「あぁ。原作通り酒場で目が合った時に巫女適正覚醒。で、それと同時にリバさん前世覚醒。リバさん来てから貴族連中言いくるめる効率めっちゃ上がった」
「僕の時はサフィちゃん側から原作無関係に脈略無く凸ってきて即巫女覚醒だから必ずしも巫女覚醒は原作通りじゃないみたいだけどね」
「初手それだったおかげで原作とは違うかもって心構えができてよかったけどな」
「それな」
サフィさんの事例があったから最初ヴィーさんに対しても警戒してたし。
前世のネットミームで即確信得られなかったらもう少しぎくしゃくしてたかもしれない。
中身が原作の人だと二人が心配してた事態もあり得たしね。
「それで、この中で前世純粋ノンケにあたったモッさんはどうなの?巫女確保から数日でカンストしてるってことは毎日ズッコンバッコンではあるんだろうけど」
そうしてるうちに俺のターン。
いわゆる俺は外れ枠にあたる。
能力と引き換えにこの容姿だし、巫女も中身完全に男のヴィーさんだ。
でもね。全然外れじゃないんだよなぁ。
「いやーマジ最高。ヴィーさん内面は普通に男だけど、ガワ美少女の気やすい男友達風がこう、幼馴染キャラを彷彿とさせる。やりすぎても普通に許してくれるし理屈ベースの説明したら普通に後ろの穴でもヤらせてくれたし」
どや顔をしながらいかにヴィーさんが素晴らしいかを熱弁する。
「だからもう一体増やしたと」
「いや都市管理システムちゃんはマジで俺が第三階層に到達したらあの姿たっだんだって」
翔太が冤罪を再燃させようとするので訂正する。
だからあれは俺の意志じゃないって。
「まあ大浴場に行く前にちらりと見えたお前を見る目から鑑みるに、明らかにヤバイ目線向けてたから確かにお前がどうこうできる奴じゃないっぽい気もするな」
「え?都市管理システムちゃんそんな目してるの?」
「「……」」
俺の疑問に二人は沈黙。
ケイの方を向くとなんか可哀そうなものを見る目をしている。
そうこれは養豚場の豚を見るような目だ。
『可哀そうだけど明日の朝には精肉パック詰め状態で店頭に並ぶ運命なのね』的な。
「ちょっと?????」
「うーあっつい、僕ちょっと先に水風呂入るね」
俺が突っ込もうとすると、それを遮るように後ろにいる翔太の声。
「あっはい」
それに反応して俺は俯く。
「早く行って、どうぞ」
横を見るとケイも俯いている。
「なんで二人とも僕に視線合わせないわけ?」
「「お前の裸みると勃つんだよ!」」
お前見た目ヴィーさん並みの美少女ってこと忘れてない????
「あそっか僕見た目美少女だもんね」
「あそっかじゃねえよ!わかってやってるだろお前」
「え?そうなの?」
ケイの言葉に俺は思わず聞き返す。
「モッさんにはカミングアウトしてないみたいだけど、こいつバイだからな?」
ケイの口から語られる衝撃の事実。
「マジで?」
「マジだよーでも今回はそんなに煽情的じゃないと思うけど?ほら、見てよ今僕ちゃんとタオル巻いてるよ」
「なら―――ってその前掛けみたいに張り付けてるのは巻いてるとは言わねえ!!!余計煽情的だわ!」
「目をつぶっても脳裏に焼き付いてるんだけど!?」
なんかこうただ容姿が美少女ってだけじゃなくてなんか本能的に性的欲求が上がってくる気がするんだけど!?
「僕見て勃ちそう?」
「「勃つからやめろっつってんだろが!」」
俺とケイの声がハモる。
「いいじゃーん。特にモッさんは巫女さんが体験してる思いを体験してみようよー。僕とハッテンしよ?」
「ケイの方を釣ろうとしてるのは何となく気づいてたけど俺も狙われてるのなんで!?」
我巨デブ種付けおじさんぞ?
「やっぱりいたいけなショタが巨漢に押しつぶされるプレイも捨てがたいじゃん?」
「ネタじゃなくてマジでモッさんも狙ってたんかお前」
あきれ気味の声のケイ。
え?俺マジ狙われてたの? しかもケイそれ知ってるの?
「僕はいつだって本気さ」
「どういう性癖してるのお前????」
何度も言うけど我巨デブ種付けおじさんだよ???
「あれ?言ってなかったっけ?僕ただのバイじゃなくて守備範囲も激広だよ?見た目幼女から君みたいな巨デブまでバッチ来い。そのもじゃもじゃのムダ毛に包まれるのも楽しそう」
そう言って滴り落ちる自らの汗をぬぐうのと一緒に舌なめずりする翔太。
うわ、背中に悪寒。
本気で貞操の危機を感じた。
「「ひぇっ」」
俺とケイの声がハモる。
一番男女ともに好かれそうな純真無垢風の容姿の奴が一番性癖ヤバイってヤバない?




