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それから

一九一四年 第一次世界大戦勃発 


戦争がすべてをぶち壊した

僕がレールから外れたのではない、レールそのものが吹き飛んだのだ

音楽家の道は途絶え、兵隊としての道が始まった

僕に兵士という役はふさわしくなかったと思う

けど、戦友たちと同様に自分の義務は果たそうと努力した


一九一八年 クビチェク父永眠


( ¯灬¯ )

┏┛墓┗┓


父は家具職人を辞め、郊外に畑を買い、ひっそりと過ごしていた

そして絶望と悲痛の中で亡くなったと戦場で伝えられた

父さんにはもっとよい晩年を送って欲しかった


一九一九年 第一次世界大戦終結


運よく生き残った

でも、どうやって生きていけばいいのか分からなかった


音楽を楽しむ余裕など誰も持っていない

僕があれほど努力して身につけた音楽は……

誰にも必要とされない無用の長物となっていた


もはや僕一人ではどうしようもなかった

そんな時だった母から手紙が届いたのは


『エフェーディングの役場で事務員を募集しています。

市長さんが言うには

これから採用する職員には戦争中に解散されたオーケストラを新しく設立し

指導する役割が期待されると。

クビチェク、あなたにピッタリの仕事だと思います。

よかったら考えてみてください。

母より。愛する息子へ』


母が気をつかっているのは明らかだ

仕事内容を見ても、給料は少なく、芸術的な業務なんてほとんどなかった

でも他に選択肢はなかった

なによりこれ以上、母を心配させたくなかった


そして僕は役人となった


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