第6章 falsehood! falsehood! falsehood...
ルイは目を覚ました。そしてルイは肩をあげる。
「やっと起きたか。今朝飯を作っている。少し待っていてくれ。」
キッチンでBが言う。Bはキッチンで朝食を作っている様だ。時計は7時を指しているが、窓からは相変わらず薄暗い光が差し込んで来る。
「... 」
ミューはルイと少し目を合わせると、すぐ視線をそらしゲーム機に目をやる。レロトはソファーに座りながら、だらしない体型に相反して優雅にコーヒーをすすっていた。
「 」
と、ルイは口を開いたが皆、頷くだけだった。ルイは周りを見渡す。使い古された壁掛け時計、いつの間に無くなっていたティーカップ、昨晩と同じ景色だが、全く違う何処か賑やかな雰囲気が部屋を包んでいる様に感じた。数分後Bが口を開く。
「さぁ皆、朝食だ。ルイの口に合うと良いのだが。」
「 」
皆、今までやっていた作業を辞め、Bの朝食を運ぶ。そして皆が席に着くと、Bが
「では、今日も生の神に感謝を込めて、いただきます。」
「いただきます」
「いただきま...」
皆Bに合わせて号令をこなし、食べ始めると、Bが口を開く。
「ところでだ、ルイ君。君が今日からこの家に住まうという事は、私達の仲間入りという事だ。要するに私達の計画に参加して貰うと言う事だ。」
「 」
「決して怪しいものではない。大丈夫だ。」
「 」
「あぁ、計画というのはだな...」
皆が食べるのをやめ、張り付いた空気が流れ込む。
するとBが、
「復讐だ。私はな。ただ此処に集うミュー君やレロト君は違う、ただ各々この社会に対して不服がかるから此処に集っている。」
声が段々と大きくなる。
「この社会は一人の男が支配している。そしてこの社会の貧困な人々をまるで嘲笑う様に生きている。それがたまらなく許せない。」
Bが強く拳を握る。
「だから私は彼に復讐すると誓った。」
一瞬、沈黙が流れる。
「すまない。取り乱してしまった様だ。で、あぁ"どの様な計画か"か。」
Bが冷静になって言う。
「要するにこの歪んだ社会を矯正する。そんな計画だ。」
皆がまた食事を食べ始める。
「 」
「ありがたい。では、これから仕事に向かう。しっかり身支度を整えたら、ガレージに来てくれ。話す事がある。」
「 」
するとBも素顔は見せないがハイドファーをずらし、朝食を食べる。ルイも同様、朝食に口を運んだ。
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ルイは朝食を食べ終わり食器を台所に持っていこうとすると、窓の縁にある写真が目に止まる。そこにはBと同じだがまだ割れていないハイドファーを被った男が三人肩を組んでいた。そしてその写真だけ埃を被っていなかった。ルイは少しの間その写真を眺めたが、すぐシャワーを浴びに階段を上がった。
シャワー浴びて、Bの言われた通りガレージに向かう。ガレージにはレロトとBが居た。
「おや、ルイ君が来た様だ。では、出発するか。」
するとレロトが割り込む
「待てB。こんな割れたハイドファーでふらふら出歩いたら目立っちまう。」
「確かにな。だが新しいハイドファーは、、、」
「ある。新しくはないが...新品同様に修理してやった。」
そしてレロトが箱を持ってくる。
「これだ。」
そこにはスピーカー型のハイドファーがあった。かなり古いタイプのハイドファーだ。
「どうだ?ルイ?気に入ったか?」
「 」
「そうか。んじゃハイドファーを被り直して来い。早くしろよ。」
ルイは誰も見られていない所で、ハイドファーを被り直す。
「 」
と呟くとルイは皆の元へ戻る。
「似合っているではないか。」
「あぁ、よく似合っているじゃねえか。」
「... 」
「では改めて、出発だな。」
車に全員乗り込むと車を浮かせ、車が出発した。
Bさんの切端メモ
朝食は朝からスタートダッシュをかけるもの
糖質、ビタミン、タンパク質をしっかり摂取
糖質:パン類 クロワッサン 余 2
タンパク質:ベーコン 買ってくる
ビタミン:レタス 育
全て人工なのはあの男か?はたまたこの社会か?そんな事より明日の朝食はどうしよう。