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窓際クランの決戦後2

これまでの感謝のための1日3話投稿。

これは3話目です。

 ギルドの受付まで降りてきたユーリたちはいつもお世話になっている受付嬢のローに呼び止められた。


「新人パーティ賞?」


 ローさんの口から聞かされたのはそんな聞いたこともない賞だった。


「はい。パーティとしての討伐数がユーリさん達がトップだったので受賞ということになります。おめでとうございます」


 ローが笑顔でそういうと、ユーリは驚きに目を見張った。

 そんな賞の名前はこれまで聞いたこともなかったからだ。

 フィーとレイラの方を見て目で確認をとってみたが、二人とも知らないと言った風に首を振っている。


「そんな賞あったんですか?」


 困惑気味にユーリがそう聞くと、ローは困ったように頬をかいた。


「去年まではなかったんですが、今年から新設されました。パーティ戦闘にもスポットライトを当てるべきだろうという話になりまして。国王陛下がお造りになったんです。宰相や大臣の許可もあるようなので、問題ないとは思います」


 ローの言っていることを理解していくうちに、ユーリの体は期待で震え始めた。そして、おそるおそる、しかし期待に満ちた様子でローに尋ねた。


「じゃあ?」


 期待と不安に震えるユーリにローは満面の笑みで告げた。


「はい。『紅の獅子』の七の月以降の活動制限はありません」


 三人は目を大きく見開いて驚いた後、抱き合って飛び跳ねながら喜んだ。


「やったー!!」

「・・・よかった」

「ひと安心だな」


 喜ぶのも無理はない。

 もう無理だと思っていたところに活動制限がかからないという最高のニュースが飛び込んできたのだ。

 しかし、大きな声を上げながら予想以上に喜ぶユーリたちにローはいいずらそうに声をかけた。


「ただ。新人賞の一つ下のランクの賞となりますので、同程度の功績が今年中にあと二つ必要です」

「「「え?」」」


 ローがそう言った瞬間、ユーリたちは固まった。

 ローはさらに言いづらそうになりながらも、詳細を伝えた。


「えーっと、功績にもランクがありまして、新人王は最高ランクのため、それを取得したメンバーのいるクランは将来有望クランとされるんですが今回新設の新人パーティ賞はその一つ下のランクに分類されます。ですので、同程度の功績が後二つ必要になります。一つは釣り戦法の公開でオッケーということになると思いますが、もう一つ必要です。何か、ぬか喜びをさせてしまい申し訳ありません」

「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」


 ユーリたちはその場で崩れ落ちた。

ローは心配そうにその様子を見つめていた。

しかし、ユーリはすぐに気を取り直して立ち上がった。


「まぁ。なんとかなるだろ。この三人なら」


 ユーリが笑顔でフィーとレイラの方を見ると、二人もゆっくりと立ち上がった。


「それもそうね。これまでと状況が変わらないってだけだもんね」

「・・・期間が伸びた分、これまでより良くなった」


 いつものようにユーリがニヤリと笑うとフィーは少し恥ずかしそうに笑い、レイラは優しく微笑んだ。


「じゃあ。これからも頑張りますか!」

「「おー」」


 ユーリ達は仲良く気合を入れたのだった。

 ユーリたちの崖っぷちクラン生活はこれからも続いていく。


【第一部 完】

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

これにて第一部が完結となります。


正直、ここまでPVが伸びるとは思っていませんでした。

ここまで書いてこれたのは読者の皆さんのおかげです。

本当にありがとうございました。


ここで長々と書くのもあれなので、第一部を書きいった今の気持ち的なものは明日までに活動報告の方に書こうと思います。


よろしければこれからも応援をよろしく願いいたします。

ブックマーク、ポイント評価のように数字で見える形で応援していただけるとさらに喜びます。


第二部は今プロットを作成中ですが、このまま完結にしてしまうか悩んでいるので、一旦完結にしておきます。別作品も書きたい。

伏線張りっぱなしのも多いけど、その場合は「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドということで許してください。


これまで本当にありがとうございました。


砂糖多労

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