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窓際クランの成り上がり〜チートは使えないけど、仲間と一緒に頑張ります〜  作者: 砂糖 多労
第六章

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窓際クランの決戦前日

少し遅くなりました。申し訳ありません。


今日から六章を投稿していきます。

この六章で第一部が完結となります。

クライマックスに向かって熱い展開がお届けできたらいいなと思っています。

 リュウさんは迅速に動いてくれて、次の日には五階層の大体の地図を作成してくれた。その日から、ユーリはフィーとレイラと一緒に実際の場所を周り、作戦を考えていった。


 いくつもの案を出し、あれでもないこれでもないと話し合っているうちにあっという間に新人戦の前日がやってきた。

 前日である今日はリハーサルとして、本番と同じルートを通って、討伐できる数を確認した。実際の新人戦と同じ終了時間になり、討伐数を数えると、想定通りの討伐数へと至っていた。


 リハーサルのため、モンスターの魔石はミミたちに回収してもらっていたのだが、俺たちのリハーサルを見てソワソワしていたので、一つ前のモンスターハウスで別れて帰ってもらった。おそらく彼女たちも明日の新人戦に向けて色々と準備をしているのだろう。


「・・・これで、多分アルティナ様には勝てる」

「アルが予想以上の動きをしない限り、勝てるな。かなりギリギリだけど」


 リュウさんの地図には、大型個体の部屋もちゃんと記載されていた。ユーリが一緒に回った日にジャイアントシーホースを倒すのにかかった時間と大型個体の部屋を移動するのにかかった時間からアルティナの新人戦での結果の予想も出していた。ギリギリ、本当にギリギリでユーリたちの方が勝つ計算になる。アルティナが予想より三体以上多く倒してしまうと、逆転されてしまうが、その時の対策も考えてはいる。

 危険が伴うので、できれば使いたくないのだが、この新人戦で何としても新人王をとらないとかなりまずいのでいざとなったらやることになるだろう。


 ユーリは最後のビッククラブから魔石を取り出すと、かなり重くなった魔石袋を持ち上げながらユーリは立ち上がった。


「今日はちょっと早いけど、このまま帰ろう」


 フィーとレイラも最後のモンスターから魔石を取り出し終わったらしく、ユーリが立ち上がるとすぐに立ち上がった。


「わかったわ」

「・・・うん」


 ユーリは二人から魔石袋を受け取ると、自分の背嚢にそれを入れた。


「明日に向けて今日は何かいいもの食べて帰らないか?」

「良いわね!そうしましょうよ!」


 ユーリの提案にフィーが賛同した。食事などはレイラにほぼ頼りきりだったので、レイラの負担を軽くしたいと思っていった言葉だったが、当のレイラが首を振った。


「・・・もう夕食の下ごしらえはしてある」

「下ごしらえって、明日が大切な新人戦なんだから、今日は楽してくれてよかったんだぞ?」


 ユーリが立ち止まって振り返ると、フィーもコクコクと首を縦に振って同意した。しかし、レイラは微笑んで二人を見て言った。


「・・・明日が大事な日だからこそ、二人には良いものを食べてほしい」


 フィーは感極まったようにレイラに抱きついた。


「レイラー!」

「・・・フィー。くっつかないで。重い」


 レイラの発言にフィーは愕然とした顔をした。


「な!重くないし!」

「ははは」


 ユーリが思わず笑うと、フィーはユーリの方をにらみ、その辺にある石を拾った。


「何!笑ってんの!よ!!」

「あいて」


 フィーの投げた小石はユーリの頭部に当たった。それを見てレイラは笑い、つられるようにしてフィーとユーリも笑い出した。

 ユーリたちはいつものように騒がしくクランハウスへの帰路に着いた。


 ***


 クランハウスに帰ると、クランハウスの前に『灰色の狼』のクランマスターであるリュウがいた。

 リュウは帰ってきたユーリたちに気づくと、片手を上げて挨拶をしてきた。


「よう。はやいな」

「たしかに、今日は早いですけど、どうしているんですか?」


 ユーリは少し身構えながらリュウに話しかけると、リュウはニヤリと笑いながらユーリの肩に手を置いた。


「どうしてって、お前らに会うためだ」

「全然良い予感がしないんですが、まずいつもより早い時間なのになんで僕たちが帰ってくるってわかったんですか?」


 リュウはユーリたちが帰ってくるんをクランハウスの前で待ち構えていた。いつもの時間に帰ってきたならまだわかる。しかし、今日はいつもより早い時間に帰ってきているのだ。ここで会うのはどう考えてもおかしい。

 ユーリが疑問をぶつけると、リュウはユーリの方をいい笑顔で振り向いた。顔は笑っていうのに目は全然笑っていなかった。


「まぁ、俺にも色々あるんだよ。気になるなら話してやってもいいけど」

「すっごく気になりますが、やめておきます。怖いので」


 ユーリが引き気味にそういうと、リュウは肩をすくめた。


「賢明だな」

「ははは」


 いつになく冷たいリュウの声にユーリは乾いた笑いで返した。

初めて感想をいただきました!

ありがとうございます。これからも頑張って書いていきます!


別作品を読んでいたら投稿が遅くなってしまいました。申し訳ありません。

ちなみに読んでた作品は「嫌われ者と能力者」です。この作品の主人公みたいなキャラはかなり好きです。


面白かった。続きが気になると思っていただければブックマーク、ポイント評価をお願いいたします。

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