4.VSミノタウロス
「なるほど、これが特典か…。というか、まずジョブを設定しなければ…。」
選択可能職業:剣士 魔法使い 学者 隠者
「んーと、『鑑定』」
剣士:剣の熟練速度上昇、魔法の習熟速度低下。筋力上昇、防御力上昇、速度上昇、知力低下。
習得条件:剣術Lv.1所持
魔法使い:魔法の習熟速度上昇、武器の熟練速度低下。知力上昇、魔力上昇、魔法防御上昇、魔法威力上昇、筋力低下、防御力低下、速度低下。
習得条件:魔法Lv.1所持
学者:熟練速度アップ。筋力低下、防御力低下、魔法防御低下、速度低下、知力大幅上昇。
習得条件:知力C+以上。
隠者:敵に見つかりにくくなる。筋力低下、防御力低下、速度上昇、隠蔽系スキル強化。
習得条件:変装 偽装 気配隠蔽 魔力隠蔽のうち二つ以上を保持。
「ほうほう、なるほどこれは…隠者一択だな」
——職業スキル:忍び足を取得しました——
心なしか自分の気配が薄くなり、周りの景色に溶け込んだ感覚がする。忍び足スキルによって足音も小さくなったようだ。職業による補正を知り、薄暗く光る壁を確認しながらこれは使えると判断する。
「とりあえず、剣術を持っていても武器がない。まずは魔法頼りかな…」
とりあえず、モンスターに出会ったときに使用する魔法の手順を頭の中で考えながらダンジョンの一階層目を進んでいく。
☆★☆
しばらく歩いていると奥の方から大きな足音と金属音が聞こえてきた。
何かがこちらに近づいてくる気配を感じた。強大な出来の気配を感じ取り、俺は急いで気配隠蔽と魔力隠蔽を発動させた。
音の先、洞窟の奥からゆっくりと姿を現したのは牛の顔をした異形の怪物。間違いない…この怪物はミノタウロスだ…。背丈は2mを余裕で越しているだろう。
戦力差を把握するために、気づかれないように鑑定を使ってみる。
「『鑑定』」
「なっ!?」
種族:ミ??ウ?ス
Lv:??
HP:??
MP:??
筋 力:??
防 御:??
魔 防:??
知 力:??
精神力:??
生命力:??
速 度:??
器 用:??
会 心:??
運:??
スキル:??
——スキル:鑑定のレベルが上昇しました——
——スキル:鑑定のレベルが上昇しました——
——スキル:鑑定のレベルが上昇しました——
「~~~っ!?格上だから大量に経験値が手に入ったのか…?」
ほとんど見えなかった。いや、差がありすぎてみることができなかったのだ。しかし、穴あきとはいえ、このモンスターの名前はミノタウロスで確定だろう。
ミノタウロスには未だ気づかれていないようだし、鑑定のレベルが上がったからもう少し見ることができるはずだと考えもう一度鑑定をする。
「『鑑定』」
種族:ミノタウロス
Lv:217
HP:12?4?1/12?4?1
MP:?0/??
筋 力:S
防 御:??
魔 防:??
知 力:??
精神力:??
生命力:??
速 度:??
器 用:??
会 心:??
運:??
スキル:棒?:Lv.5 ??:Lv.?? ??:Lv.??
「っ!?」
思わず声を上げそうになったが、寸でのところで堪えた。
(どうする?どうする?どうする?)
予想以上の強さに焦る、慄く。初めて戦うモンスターとしては異常だ。このモンスターが地上に溢れかえったらと考えただけでぞっとする。勝つ方法を考えるが、100%という答えが見つからない。いや、あっても使う気はないものだ。
そう、TPを使ってステータスを上げることで無理やり勝つことは簡単だろう。しかしそれでは、想定外の敵、自分よりもステータスが高い敵に出会ったときに何もできずに負けて殺されてしまう。しかし殺されるのは自分だけではない。自分が死んだら雫も殺されてしまうのだ。
なんでも切ることができる聖剣を見つければどんなに堅い敵でも簡単に切れるだろう、どんなものでも消し飛ばす魔法を放てば届かない場所にいる敵でも倒せるだろう。
しかし、それでは意味がない。
妹を自分より強い者が現れた時に守れなければこの時間すら意味がない。
かくして、怜は頭を、神童と謳われた頭を高速回転させる。考えながら、このモンスターを倒すのに必要なスキルを考え、纏める。
——スキル:並列思考を取得しました——
混ざっていた思考が別々の複数の脳で考えているかのようにクリアになる。しかし、まだ足りない。思考回路の数が足りない。考えながら、纏めながら、行動し始める。
——スキル:並列思考のレベルが上昇しました——
考えながら、纏めながら、行動しながら、弱点を看破するためにミノタウロスを観察する。
——スキル:並列思考のレベルが上昇しました——
考えながら、纏めながら、行動しながら、ミノタウロスを観察しながら、ラビリスによって取得したての魔法スキルの式をルーン語で理解し、改変した詠唱を始める。
——スキル:並列思考のレベルが上昇しました——
——スキル:並列思考のレベルが上昇しました——
まずは一手というように闇属性魔法。
「『ポイズンミスト』」
「ブモオオオオォォ!」
突然目の前に現れて吸ってしまった見えない何か、毒に焦り、驚き、苦しむミノタウロスの叫び声がダンジョン内に響く。
考えながら、纏めながら、行動しながら、ミノタウロスを観察しながら、闇属性魔法を維持し、次の魔法の詠唱を始める。
——スキル:並列思考のレベルが上昇しました——
『フラッシュライト』
「ブモォ!?」
焦って暴れ狂うミノタウロスに襲い掛かる閃光弾のような一撃。薄暗いこのダンジョンで唐突に光を浴びたのならその先の結果はただ一つだ。そう、視界を失う。
毒に蝕まれ、視覚を奪われたミノタウロスであっても格上なのだ、決して油断はしない。相手のレベルは自分の217倍、そして筋力特化の能力。一撃くらえば負け即ち死、できることなら早期決着が望ましい。
考えながら、纏めながら、行動しながら、ミノタウロスを観察しながら、魔法を維持し、次の魔法の詠唱を始める…が、とどめを決めるための威力には少し足りない。
が、ラビリスに勧められたスキルの存在を思い出してすぐに対応、威力の問題は解決。
——スキル:合成のレベルが上昇しました——
——スキル:合成のレベルが上昇しました——
——スキル:合成のレベルが上昇しました——
——スキル:合成のレベルが上昇しました——
スキル:合成
物体を合成する。Lv.1でくっつける程度の合成、Lv.2で混ぜ合わせたような合成、Lv.3で化学変化のように一つの物体に合成、Lv.4で一回で扱える数の増加、Lv.5で魔法の合成。
魔法の合成のやり方は、Lv.5になった瞬間にまるで元から知っていたかのように記憶として脳内に定着した。後は自分が考えた流れに沿い魔法を発動させる。
「『ウォーターストーム』」
水属性魔法:ウォーターカッター と土属性魔法:ストーンストーム の合成魔法:ウォーターストーム。
共にスキルレベルが3に到達した時に使えるようになる。しかし、怜によって魔法式が改変されたその魔法は、普通の魔法使いの同じ魔法より何倍も強力な威力を持つ。
高速で回転する水の刃の中に細かい石の礫が混ざったその魔法は、目を焼かれ、魔法を視認することができないミノタウロスに避けることなど出来もせずにそのまま直撃し、身体を両断した。
「ブモォ…。」
最期に呻き、そのまま光の粒子に代わりその姿がゆっくりと溶けるように消えていく。戦闘中に常に高速回転させていた思考をゆっくりと止める。脳内に響くレベルアップを知らせる無機質な音。圧倒的な経験値とドロップアイテムと思われる魔石と肉を残して最初の戦闘は幕を閉じた。
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:気配隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキルレベルが最大となりました。スキル:気配遮断へと進化します——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキル:魔力隠蔽のレベルが上昇しました——
——スキルレベルが最大となりました。スキル:魔力遮断へと進化します——
——レベルが上昇しました——
・
・
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——レベルが上昇しました——
——レベル差50以上の魔物の単独討伐を確認。特典として、SP10ポイント 称号:大物喰らいを取得。称号スキル:下剋上を取得——
——レベル差150以上の魔物の単独討伐を確認。特典として、SP10ポイント 称号:大物喰らいを消失、称号:ジャイアントキリングを取得。称号スキル:下剋上を消失、称号スキル:勇者を取得——
——レベル差200以上の魔物の単独討伐を確認。特典として、SP10ポイント 称号:超越者を取得。称号スキル:超越を取得——
長かった無機質な音声が鳴りやむ。今回の戦闘は格上との対戦と考えれば完璧だと言える結果だろう。
自然界において、人間はほぼ最弱だ。
狩るか狩られるかならば狩られる側でしかない。しかし、その人間は最弱の存在から大陸を支配するまでの強者になった。
その要因はひとえに知恵があったからだ。敵が強大であっても臆さず、知力と至力の限りを尽くし、戦術を練り、戦略を立て突破する。
弱者が強者を下すにはいつの時代もこの流れだ。故に今回は完璧な戦いであったと言えるであろう。
ミノタウロスという強大なモンスター相手に毒が有効であることを確認できた。
本当にルーン語を理解していることを認識し、魔法を改変させることができることを確認した。
魔法を合成し、切り札足り得るものを1枚作成した。
そしてなにより、圧倒的弱者として強者に対して主導権を一切取られることもなく完全勝利することができた。さて、ステータスを次の段階に進めよう。
名前:神崎 怜 職業:(隠者Lv.1→Lv. MAX(進化可能)未選択 未選択)
種族:人間
Lv:127
HP:5115/5115
MP:350/6190
筋 力:E
防 御:E
魔 防:E
知 力:B-
精神力:E
生命力:E
速 度:E
器 用:C+
会 心:E
運:D
CP:104828
SP:95685
固有スキル:完全記憶 NEW早熟 NEWマップ NEW超越
職業スキル:NEW忍び足:Lv.4
スキル:言語理解:Lv. MAX ルーン言語:Lv. MAX 限界突破:Lv.3 NEW勇者Lv.1
アイテムボックス:Lv. MAX 鑑定:Lv.5 NEW並列思考Lv.6
武術の才能:Lv. MAX 魔法の才能:Lv. MAX 鍛冶の才能:Lv. MAX 錬金の才能:Lv. MAX
筋力上昇:Lv.1 防御力上昇:Lv.1 魔法防御上昇:Lv.1 知力上昇:Lv.3 精神力上昇:Lv.3 生命力上昇:Lv.1 速度上昇:Lv.1 器用上昇:Lv.1 会心上昇:Lv.1 運上昇:Lv.1
変装:Lv.1 偽装:Lv.1
気配隠蔽→NEW気配遮断Lv.7 魔力隠蔽→NEW魔力遮断Lv.7 気配感知:Lv.1→Lv.3 魔力感知:Lv.1→Lv.2
剣術:Lv.1 投擲:Lv.1
火魔法:Lv. MAX 水魔法:Lv. MAX 風魔法:Lv. MAX 土魔法:Lv. MAX 光魔法:Lv. MAX 闇魔法:Lv. MAX 神聖魔法Lv. MAX 回復魔法:Lv.5 自己再生:Lv.1
逃げ足:Lv.1
付与:Lv.1 合成:Lv.5 魔法陣:Lv.1
称号:NEW開拓者 NEWジャイアントキリング NEW超越者
スキル:超越
種族の限界を超越する。ステータス限界が無くなる。
スキル:勇者
全能力が常時20%上昇。自分より強い者の前に対峙したときまたは、自分より弱い者を守るために対峙したときに全能力値50%上昇。職業枠が1個増える。
読んでくださりありがとうございます。




