--プロローグ--僕の話し。
僕の名前は山名澪。
何をやるにも面倒くさい。
そう思ってしまう。
正直、なにもしたくない。
息だってしたくないよ。
でも、しないと死んじゃうから。
息はする。
生きるためにね。
昨日も今日も、たぶん明日も
こうやってダラダラと過ごすんだろうな。
はっきり言って、ニートと変わらない。
ちゃんと学校には行ってるよ。
だって社会から干されちゃうもんね。
だから、面倒くさいけど行くんだ。
学校に行って、授業を受けて、家に帰る。
やることは、ただそれだけ。
勉強やらなきゃいけないなぁ、って思う。
だけど、思うだけ。
面倒くさいからやらないんだ。
何かきっかけがあればな…
たぶん動けるのに。
まぁ、きっかけがあってもきっと僕は動かないかも。
気ままに、好きなことだけして生きていきたい。
だけどね、案外そうもいかないんだ。
この世の中、好きなことだけやって生きていくのは難しい。
それは、この世界にさまざまなことが転がっているから。
そして、好きなことっていうのはみんなの好きと必ずしも同じとは限らないんだよね。
だから、好きなことだけやっていくのって難しい。
だったら、できるだけ好きなものを増やせばいいんだと
好きなものが増えれば、なるべく好きなことだけやって過ごせるかもしれないね。
たから、やったことないこと。
一度やって好きになれなかったもの。
何回か触れてみて、試してみれば。
それも、好きになれるかもしれないね。
でも、僕はそれが面倒くさくて出来ない。
何をやるにも面倒くさい。
人間というのは生き方をわざわざ難しくしているんじゃないかと思うんだ。
だからね。
僕は猫になりたい。