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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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台風や荒天による事故の例。

「艦隊全艦を直ちにスマホの中へと戻させる。潜水艦を除いた全水上艦艇は15:32には裏門へ集合せよ」

「その後、順次スマホの中へ帰還せよ。以下の文を波320潜が展開行動中の全水上艦艇へ緊急連絡」


 波320潜からは「了解」と返事が来て直ちに展開行動中の全水上艦艇に強めの電波で発信した。水上艦艇は台風に弱くその良い例として旧日本海軍の第四艦隊事件やアメリカ海軍の機動艦隊が台風に遭遇、3隻の駆逐艦が沈没し護衛空母にも被害が出たコブラ台風等が有名だ。


 台風じゃあなくても荒天で装甲艦。扶桑や駆逐艦春雨。防護巡洋艦新高、駆逐艦:早蕨さわらび等の例があってそのうち、幾つかは沈没している。

 そして問題は僕の艦隊だ。僕の艦隊は今の今まで荒天の中で戦闘をまともに行ったのは八雲が率いた占領された基地に対しての艦砲射撃ぐらいか……。


 他はほぼ全てが晴天。もしくは晴れか曇りかだ。

 雨も振ったと思うがそれは多少が普通の雨であの艦砲射撃の時のような大雨は恐らくあれ依頼。僕の艦隊は経験をしていないだろう。


 そして、何よりあの基地艦砲射撃の際。突風や強風のような強い風は吹いていなかった。後の報告で明らかになったのだが、大雨の影響で駆逐艦夏潮の第二砲塔が滑りやすくなり、中々旋回後、固定しにくくなり照準が定まりにくいと言う報告が夏潮から入った。

 それはつまり、今回のような大型台風が学校を直撃すれば展開行動中の艦艇のうち数隻が横転するのではないか?と言う事になる。


 横転や座礁は既に何件か戦闘中に起こった事がある。

 僕はスマホを開き、豪雨レーダーと言うサイトを開き、この周辺の雨の状況を確認すると同時に別のサイトでこの周辺の現在の風速情報を確認した。

 風速情報は気象庁をチェック。


「学校周辺には既に大雨が神奈川県より接近し今も普通並みの雨が降り、天候は最悪。風速は台風の接近に伴い、現在。既に14mはあり予報円にすっぽりと入っているのか」


 学校が暴風域に入るまでの残り時間は約一時間。

 そして現在、展開行動中の艦艇は校外で活動を行っている掃海母艦尾道を旗艦とした掃海艇三隻からなる第六掃海隊。校内で補給任務に就いている姥鮫うばざめを除いたら撞木鮫しゅもくざめ及び坂田鮫さかたざめ。犬に対してグラウンド周辺を哨戒する免魚にべ梅色うめいろ歯鰹はがつおの5隻。


 潜水艦は取り合えず気象情報特化型に改修しておいた波320潜のみを残して後は僕の部屋か校内に全て退避させる形になるかな。

 いくら潜水艦でも別次元の海流は外の天候によってかなり左右されるみたいだしね。さてと。後は外に出て集結している水上艦艇をスマホの中へ移動させるか。

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