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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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弁当はお預け。

 おっそろそろ昼ご飯の時間かな。

 僕は直感でそう感じて部屋の中に来島を召喚した。来島のエレベーターからコンビニの弁当のような感じの弁当が運び出されてそのまま軌道の上にオレコンが乗ったドーリーが自動的に乗りあがり後部甲板目掛けて進んで行く。


 後部甲板の前に後部艦橋を通過するのだが、その際、後部艦橋の中で自動的に食事が暖められてホカホカの状態で仕分けされ、後部甲板に運ばれてきた。

 艦尾の単装速射砲は後部艦橋の上に搭載されていてこれは対空戦闘用として設計。運用している。まぁ、もっとも安全なこの部屋の中では多分一切使わないだろうけど。


 運ばれてきたホカホカの弁当を僕はしゃがんで受け取る。いくら軍艦といえどもこの部屋に収まるためには大きさをcm単位にしなければならないので少し使い勝手が悪いのかも知れない。

 だけど、その分。吃水きっすいを高めに設定してあるため多分、問題ないと思う。


 実際、他の姉妹艦だって一番艦の来島と同様の吃水。全長。全幅で建造しているし。

 この一見玩具のように見える暖かい弁当は手に持った瞬間、実物サイズに戻るのでとてもありがたい。そして何を隠そう。無料なのだ。

 コンビニや食堂とは違ってたとえどんな高級料理でも材料さえあれば出来てしまうのだ。


 その材料はスマホの中にある母港から直接運搬されるため、スマホに戻してやれば自動的に、そしていつでも美味しく、そして暖かい食事を食べる事が出来るのだ。

 何ともまぁ、何て贅沢な艦でしょう。因みに他の人がほしいと言うかも知れないから、一応、値段だけ言っておくぞ。


 Qお高いんでしょう? 

 Aところが、何と言う事でしょう。今ならたったの六千ptで一隻が購入出来ます。詳しくはウェブで。


「後、問題は味だな。はてはてこの牛丼弁当が旨いかどうか」


 箸置き場から割り箸を持ってきて、割って早速。まずは一口……折角、この際だから肉とご飯まとめていこうかな。

 いただきます!


 ブー、ブー、ブー。


 ……何ですか。人が折角この旨そうな牛丼を食べようとしている所へ連絡を入れてくるなんて。どこの潜水艦ですか、とっ。


 何々、えっと<東京方面ニ巨大ナ台風ノ接近ヲ観測。台風ハ進路ヲ突如変更シタ模様。繰リ返ス。巨大台風ハ突如進路ヲ変更シタ模様。台風ハ学校ヲ直撃コースニ入ル>とな?


 へ? 台風が東京方面へ真っ直ぐ向かっているてっ……マジですか?

 情報はどの艦からだ?


 僕は食べようとしていた牛丼を割り箸と共に弁当の上にひとまず置き、スマホを弄り情報を通報した艦の特定に入った。情報を送った艦は、情報収集能力を大幅に底上げした潜水艦。

 波320潜だった。この艦は主にグラウンドを主な偵察地域とし以前に改修を行って気象関係の情報を逐次連絡している便利な艦だ。


 あぁ、便利な艦だよ。

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