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奇想の艦隊  作者: 置草茅
84/122

防空駆逐艦。

 寅月型防空駆逐艦。

 全長:152cm、全幅:16cm、最大速度60km。

 武装:13mm連装高角砲4基8門。連装機銃3基6門。単装高角砲2基。敵弾妨害粒子発射管4基。艦中央4連装魚雷発射管1基4門。爆雷43個。


 艦名は一月や二月の名称や異称、異名などで、外観は秋月型防空駆逐艦に近い。全艦隊と言う訳ではないが、何個かの艦隊にはこの寅月いんげつ型防空駆逐艦が配備されている。

 本艦の構想自体は生徒会のメンバーと戦った頃から既に存在していたがpt不足のため、建造を諦めていた。だけど、今手元にはまだ3万ptの余裕がある。


 防空駆逐艦でありながら魚雷発射管が4連装で1基搭載されている理由はいざ、単艦で敵と戦う際に対空砲のみでは心もとないであろうと言う配慮だ。

 後にこの選択が間違っていなかった事が能力大会にて証明される事になる。

 そして、僕の海軍では初めて、少しでも生存性を上げるためにある工夫が行われている。


 それはアメリカ海軍では普通に採用され、日本海軍では松型駆逐艦が最初に導入されたと言われている「シフト配置方式」が採用されている。

 このシフト配置方式ではスクリュー等の設置の仕方が従来とは若干違うが、詳細はWikiで検索。


 余談だが、このシフト配置方式で生き残った松型駆逐艦に竹と言うふねが居る。

 竹は日本海軍で最後に雷撃によりアレン・M・サムナー級の駆逐艦。クーパーを撃沈した艦でもありその出来事の後、竹は佐世保への修理を行うため、航行中、コブラ台風に遭遇するが生還する。

 コブラ台風時、生還できた理由に恐らく、このシフト配置方式が役に立ったのではないだろうか、と僕は考えている。


 台風に遭遇しても生還出来た実績があるので、一応、採用したが本当にこんな事が起こるのかな。

 過去、台風の中、能力大会が行われた記録は生徒会の情報筋によれば一切ない。能力者とは言え、生徒を危険な目に合わせないように、歴代校長が延期を決断したようだ。


 でも、能力者の中に台風をも吹き飛ばしそうな人が一人ぐらいいそうな気がするんだけど、まぁいいか。とりあえず安全第一だよね。


 えっと、最近付近を直撃した台風は……五年前か。その年も案の定、校長の判断で能力大会は延期になったらしいがその延期になった日も嵐と台風で中止になったみたいだ。

 なんか、こう。お疲れ様てっ感じだよね。

 延期になった先でも台風てっ……。


 さてと、設計も終えたことだし建造に入ろうかな。寅月型の一隻あたりの建造時間はだいたい一時間半ちょっとでptは最善を尽くしたつもりなので500ptは越える。

 6万ptが無かったら絶対に建造できない代物。建造できたとしても少数しか建造できないだろう。だが、そこは流石アメリカプレイ。


 こんな贅沢な艦を十数隻は建造できちゃうんです。だけど、その分。皆の期待に答えないといけないんだよな。

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