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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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クラス会議。

 数日後。この日は七月の下旬で所謂、登校日だ。この日の放課後にクラスメイト全員に現在、編成が終了した艦隊の編成表や作戦概要が書かれたノートを提供。

 今後に備える。


 放課後になり、授業終了のチャイムが鳴り先生がドアを出る。数十分は他のクラスの生徒達が帰宅したり部活動へ向かったりと廊下は活気に溢れていた。

 その活気が徐々に薄れていき完全に静けさだけが廊下を支配する頃。廊下にはさっきまでの活気さはなく、ただ蝉の鳴き声が響いた。この頃の蝉はまだ油蝉あぶらぜみが元気良く鳴いている。

 僕はその静けさの中。教卓に立ち用意したメモを及川、刀義、各委員長に手渡し先頭の列から順番に配られていく。


 「大会作戦。暗号名「Aプラン」概要書」がクラス全員の手に渡った。Aプランと言うのはまだ作戦名がない事を指す。一人一人がざっくりと少し分厚めな書類の一枚、また一枚とめくる。

 しかし、軍事用語が多いせいか男子はまだ半数以下は分かっているような表情を浮かべるが流石に女子は全員、首をかしげるなり、目を逸らすなりとした仕草であまり理解が出来ない事をアピールした。


「大会作戦概要書は今の所、ざっくりと決まった参加艦艇や艦艇の予定行動、艦隊の目的がざっくりと書かれている。各艦の基本スペックも種類ごとに分けている」


 とっ、言っても男子は納得するかも知れないが女子は分からないだろうな。編成表の各艦種の数は分かるかも知れないがまず艦種。戦艦は分かるとしても重巡洋艦や軽巡洋艦。駆逐艦等は分からないだろう。

 ましてや軽航空巡洋艦は架空の艦種だからそれこそ理解に苦しむのも無理はない。

 でも、潜水艦ぐらいは……分かるよね?ね?

 すると一人の女子がゆっくりと手を挙げた。何か疑問が思いついたのか。まぁ、疑問だらけだろうな。


「あのぉ……強行とか、偵察。殴り込みは分かるんだけど……艦隊?の数が多すぎてどれがどれだが分からないのだけれど」


 全く持ってその通りだ。少し説明を省いてしまった所が多々あったが、分からないよな。軍事専門の女子なんてほんの一握りだろうし。早川はやかわ水戸みとさんのような普通の女子高生にとってこの専門用語の山のような資料を解読するのは至難の業だろう。


「ごめんね。少し説明不足な所が多すぎたかも知れない。艦種とはその軍艦の種類を示した物で戦艦はその名の通り戦闘に特化した戦艦なんだ。重巡洋艦はその戦艦の変わりで、軽巡洋艦なんかはその重巡洋艦より小さい船を指して駆逐艦は軽巡洋艦よりも小さくて魚雷が主な武器のふねの事だよ」


 とっ、言っても分からないだろうな。一応ざっくりと艦種の説明はしておいたけど。だが、以外な事に数人の女子は少し納得したようだ。

 更に以外な事はゆっくりと手を挙げた野崎のざき常呂ところさんが言った一言だ。

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