ルールを再確認。
「だが、俺と刀義と話し合った結果。俺達でも優勝できる可能性はいくつかある事が分かった」
優勝できる可能性だと?
確かにこんだけ内容の薄い資料でルールならばその裏さえ書ければ優勝が……出来るかも知れない。その時は僕の保有する海軍の艦艇が大忙しだろうな。
「まず一つはルールだ。と言ってもそこにはルールしか書かれていないだろうが、俺と刀義は「生き残った人数が多かったクラス」に注目した。つまりだ。人数が固まった状態じゃあ危ない。各自一人一人が独断で行動し脳裏にはだだ一つ。」
及川がそう言うと、打ち合わせでもしていたのだろうか。刀義さんがホワイトボードに何かを書き始めていた。それはズバリ。
「全員がどんな手段を使ってもいい。「生き残ればいい」んだ。しかし、必ずクラスの内に何人。もしくは何十人かは退場する可能性は充分に考えられる。だが、たとえどんな状況に直面しても絶対に生還しろ。無茶苦茶な事を言っている事は自分でも承知しているが、やはり此処はどのクラスよりも生き残りが多かった方が勝ちなんだ。だから。頼む」
そう言うと及川は頭を下げた。「生き残れ」だだ、その一言が大きめに黒いペンでホワイトボードに書かれた。しかしただ単に生き残ったとしても相手が多かったら意味がない。
誰かが各クラス、各学年の戦力を削らなければならないだろう。
……その任務は一体、誰が引き受けるのだろうか。
「勿論。ただ生き残るだけでは意味がない。俺達以外のクラスの連中を少しでも多く始末しなければならない。そこでだ。俺は攻撃の任務を一挙に小川悠馬に託そうと思う」
……は?
攻撃を全て僕に託す?どう言う事だ?ちょっと待ってくれ。まだ僕は状況が整理しきれていないのだが、いや、本当に待って。皆も僕の名前が挙がった瞬間こっちを見ないで!
「悠馬。君の力。「海軍全般を扱う力」で敵。即ち他のクラス学年の生徒を一掃してほしい。別に一掃出来なくてもいい。ただ相手の数を減らしていくだけの簡単なお仕事だろう」
簡単てっ簡単に言うけどさ。及川。僕の海軍は今まで攻勢に出た回数は少なくて、モットーは確かに大艦巨砲主義ではあるが今は現存艦隊主義。沈められるのが怖いからあまり多くの艦艇を出撃させたくないのだけれど!?確かに、軽巡洋艦。後に重巡洋艦に改装予定の艦艇が新たに4隻は追加させたとは言え……僕には向いていない任務だと思うんだけどな。
しかも新たに増産しようとしたらかなりのptを食ってしまうし……。
「悠馬。君、今持っているptで今後、短時間で多くの艦艇を増産できるかな。攻勢に出るとなると充分な数がないといけないだろう」
「まったくだよ。今建造用に残しているpt数は記憶の中では二万六千ほどだ。下手に増産した退学処分を食らうぞ」
すると及川は僕の意見を聞くと驚きを隠せない事をクラスの全員に言い放ったのだ。




