表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奇想の艦隊  作者: 置草茅
5/122

久留米さんに声を掛けられて。

「そう言えばさ。風間。この学校の見取り図とかさ、なんと言うか学校をもうすでにざっくりと全て見てきたか?」

「ん?いや特にこれと言って校内を回った事はないな。どうかした?」

「いや、何。知ってたほうが今後何かと役に立ちそうだなてっ思っただけだよ」


 風間は「ふむ。」と少し考え事をしているのか、考える人みたいな体制を取る。しばらくして、彼は彼なりに納得したみたいだ。


「ねぇちょっといいかな。悠馬君だっけ?」

「悠馬だが……何の用だ?」


 少し失礼かと思ったけどまぁ言ってしまった事は仕方ない。気にしない気にしない。声を掛けて来たのは隣の席に座る安藤久留米さんが話しかけてきた。

 僕に声を掛けられたのを風間は後ろでじっと聞いている。


「この後放課後じゃん?ちょっと試してみない?模擬戦」

「模擬戦?」

「知らないのか。悠馬君。ほら勝利すると600pt貰えて敗北したら600pt損失てっ奴だよ」

「あぁ生徒会長様が説明していた奴の事ね。で、いきなり戦闘か。どこでやる?」


 久留米さんは少し考えて答えた。


「スロープなんてどうかな。あそこ基本非常時ぐらいしか使わないけど委員長と先生の承認さえあればそこで戦えるみたいだよ」

「スロープ。あの長い廊下みたいなところか。ふむ。よさそうじゃん。僕も参加させてもらうよ」

「えっ風間君も?」


 少し嫌そうな顔をしていたが直ぐに「いいよ。」と承認。久留米さん曰くすでに委員長刀義さんと安田先生に許可を取っているらしい。

 さて、戦艦を動かすのにあの狭いフィールドは少し応える。駆逐艦ならまだ回避運動はスムーズに行えるがこれが戦艦や巡洋艦になると回避しにくい。ましてや艦隊を投入したら絶対混乱する。


 此処は潜水艦と水上艦による連携作戦で行くか。

 風間にも移動中小さな声で話しておこう。投入する艦艇は吉野型重巡洋艦3隻で充分だろう。

 潜水艦にも時間、場所を送信……とっ。初陣だ。機密性の高い潜水艦を表向きにさらしたくない。聞けば戦闘は全て全生徒、先生方に生放送される。魚雷発射も見えないところから発射しないと位置がバレてしまいそうだ。


 となると、やはり吉野型は囮か。風間を本命に仕立て上げて実は潜水艦が本命で行こう。風間には思いっきりそのシャーペンの力を遺憾なく発揮してもらおう。

 そのほうが正直楽だしね。さて、スロープへ続くドアが見えてきたぞ。

 承認用のカードがいるはずなんだがもうすでに久留米さんが用意しているみたいだ。仕事が早い。


「さっ皆準備はいい?」

「準備いいよ。いつでもかかって来てどうぞ」

「同じく」


 三人の意見が合致しいざ、スロープへ。しかし何故こんな施設が校内にあるのだろうか。それももしかしたらこの模擬戦用として設計されたとか?

 昨日潜水艦から渡された資料には学校に必要か?と思う設備があったからな。模擬戦のため、あえて態々こんなに設備の充実した学園を国が建設したかも知れない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ